オカルト小説一覧
俺は昔、精神病ってものをバカにしていた。あんなのは甘えであって、人は気合で物事を乗り越えられるものだと。結局のところ、何かを言い訳に仕事や学校を休んでるのは甘えるための言い訳に過ぎないと・・・そう・・・思ってたんだ。
文字数 1,527
最終更新日 2025.03.09
登録日 2025.03.09
文字数 2,786
最終更新日 2025.03.08
登録日 2025.02.28
両親が共働きだったため、小さい頃はおばあちゃんによく世話をしてもらっていたらしい。しかし、その記憶はほとんど残っていない。おばあちゃんは、俺が小学生になる前に亡くなったからだ。
中学生になったある日、帰り道で懐かしい後ろ姿を見つける。振り向いたのは、間違いなく俺のおばあちゃんだった。俺は嬉しくなり、それから毎日、おばあちゃんと一緒に過ごすようになる。
けれど、ある日アルバムを見返して、衝撃の事実に気づく...
文字数 980
最終更新日 2025.03.08
登録日 2025.03.08
異母弟の鳰(にお)を連れ、家で管理を引き受けている空き家の確認へと向かう櫟(いちい)。この空き家は殺人事件があって以来、幽霊の目撃証言が絶えず、心霊スポットとして地元では有名な場所であった。近隣住民から、その空き家に侵入しようとしている人影を見たと連絡があり、今回櫟は空き家の様子を見に行くことになったのだ。
※あっさりとしていますが性的表現が冒頭に数行だけあり、ガイドラインに則りR18指定としています。
※他投稿サイトにも掲載。
文字数 6,320
最終更新日 2025.03.08
登録日 2025.03.08
空いている時間にサクッと読めてゾクッとするようなお話を提供していきます。
読んでいるときには背後にお気をつけください。
※読む際は自己責任でお願いいたします。
文字数 10,338
最終更新日 2025.03.06
登録日 2025.01.20
ショートショート、掌編等はたくさん書いていますが短編集という形でまとめていなかったのでお試しにまとめてみようと思います。
文字数 106,553
最終更新日 2025.03.06
登録日 2023.11.09
山奥にひっそりと存在する「夜葬の村」。
この村では、死者を普通の墓に埋葬せず、「夜葬」と呼ばれる奇妙な儀式が行われているという。
新聞記者・相沢直人は、その噂の真相を確かめるため、村へ足を踏み入れる。そこでは、村人たちが外部の人間を極端に警戒し、夜ごとに不気味な儀式を執り行っていた。そして村の墓地には、墓石の代わりに木の板が立ち並び、そこには「夜葬された者たち」の名前が刻まれていた。
取材を進めるうちに、村に関わった者たちが次々と奇妙な現象に巻き込まれていく。
山道で道に迷った登山者が見つけたのは、土の中から覗く自分自身の手。
失踪した婚約者を探す女性が辿り着いたのは、彼の名が刻まれた木の墓標。
心霊YouTuberが撮影した白装束の少女は、カメラからも記憶からも完全に消え去る。
村の医者が往診に訪れると、死んだはずの男が「埋めるな」と呟く。
──そしてある日、村は突如として消失する。
再び村を訪れた相沢直人が見たものは、もぬけの殻となった集落と、増え続けた木の板。
そこに刻まれた名前の最後にあったのは、「相沢直人」。
なぜ、自分の名前がここにあるのか?
夜葬された者たちは、どこへ消えたのか?
本当に滅びたのは、村なのか、それとも──
この村では、「死んだ者」は終わらない。
そして、夜葬は今も続いている……。
文字数 17,307
最終更新日 2025.03.06
登録日 2025.03.06
文字数 15,522
最終更新日 2025.03.06
登録日 2025.02.28
築五十年以上。これまで何度も買い手がつきかけたが、すべて契約前に白紙になったという。
「……怪現象のせい、か」
契約破棄の理由には、決まって 「不審な現象」 という曖昧な言葉が並んでいた。
地元の人間に聞いても、皆一様に口をつぐむ。
「まぁ、実際に行って確かめてみりゃいいさ」
「そうだな……」
文字数 15,060
最終更新日 2025.03.05
登録日 2025.02.28
フリーカメラマンの高槻真一(34歳)は、亡くなった祖母の遺品整理のため、15年ぶりに故郷の霧間村を訪れる。村に着いた真一を待っていたのは、異様なまでの村人たちの歓迎と、夜ごとに窓の外から聞こえる「おかえり」という子どもの声だった。
真一は村で奇妙な出来事に遭遇する。玄関に赤い札を吊るす風習、月に一度行われる「月例祭」、そして「紅い部屋」と呼ばれる禁断の社。次第に真一の記憶が戻り始める——15年前、村の子どもたちは「紅の游び」と呼ばれる儀式を行っていた。真一を含む8人の子どもたちは、この儀式を通じて何かを召喚しようとしていたのだ。
文字数 47,956
最終更新日 2025.03.05
登録日 2025.02.26
廃墟と化した山奥のホテル。その一室「101号室」に隠された鍵を巡り、運命を狂わされる若者たちがいた――。
土砂崩れで立ち往生した帰り道、避難先として選んだのは、かつて栄華を誇ったが今は朽ち果てた廃ホテル。リーダー格の陽介を中心に、剣道部の仲間である隼人、大樹、真理、奈緒の五人は、雨風を凌ぐため一夜を過ごすつもりで足を踏み入れた。しかし、ホテル内に足を踏み入れた瞬間から、異常な現象が彼らを飲み込む。
奇妙な模様が刻まれた床、光を放つ台座、そして「101号室」で発見された古びた鍵。その鍵を手にした時、封印されていた異形が目覚める。出口を探す中で繰り返される戦闘と謎解き――次々と襲い来る恐怖と死の気配に、彼らはただ逃げ惑うだけでは済まされない。生き延びるためには、封印された真実と向き合い、異形との戦いに勝利するしかない。
果たして彼らは、この廃ホテルから無事に脱出できるのか?
そして、最後にこの「101号室の鍵」を握るのは、誰なのか――。
「鍵」が紐解くのは、逃げ場のない恐怖と、命を懸けた選択の物語。読めば心を掴まれる極限のホラーサスペンス。
文字数 32,588
最終更新日 2025.03.03
登録日 2025.01.26
この短編集に登場するのは、"視えてしまった"者たちの記録である。
影がずれる。
自分ではない"もう一人"が存在する。
そして、見つけたはずのない"棺"が、自分の名前を刻んで待っている——。
前作 『視える棺』 では、「この世に留まるべきではない存在」を視てしまった者たちの恐怖が描かれた。
だが、"視える者"は、それだけでは終わらない。
"棺"に閉じ込められるべきだった者たちは、まだ完全に封じられてはいなかった。
彼らは、"もう一つの扉"を探している。
影を踏んだ者、"13階"に足を踏み入れた者、消えた友人の遺書を見つけた者——
すべての怪異は、"どこかへ繋がる"ために存在していた。
そして、最後の話 『視える棺──最後の欠片』 では、ついに"棺"の正体が明かされる。
"視える棺"とは何だったのか?
視えてしまった者の運命とは?
この物語を読んだあなたも、すでに"視えている"のかもしれない——。
文字数 15,931
最終更新日 2025.03.02
登録日 2025.03.02
この短編集に登場するのは、「気づいてしまった者たち」 である。
誰もいないはずの部屋に届く手紙。
鏡の中で先に笑う「もうひとりの自分」。
数え間違えたはずの足音。
夜のバスで揺れる「灰色の手」。
撮ったはずのない「3枚目の写真」。
どの話にも共通するのは、「この世に残るべきでない存在」 の気配。
それは時に、死者の残した痕跡であり、時に、境界を越えてしまった者の行き場のない魂でもある。
だが、"それ"に気づいた者は、もう後戻りができない。
見てはいけないものを見た者は、見られる側に回るのだから。
そして、最終話「最期のページ」。
読み進めることで、読者は気づくことになる。
なぜ、この短編集のタイトルが『視える棺』なのか。
なぜ、彼らは"見えてしまった"のか。
そして、最後のページに書かれていたのは——
「そして、彼が振り返った瞬間——」
その瞬間、あなたは気づくだろう。
この物語の本当の意味に。
文字数 17,150
最終更新日 2025.03.02
登録日 2025.03.02
廃墟となった海沿いのホテル「ウミウシ」は、かつての栄華を思わせる遺構が今や荒れ果て、地元ではその呪われた伝説が語り継がれていた。昭和から平成にかけて高級リゾートとして名を馳せ、多くの著名人が訪れたが、突如として人々が訪れなくなり、バブル崩壊後に倒産。その後もホテルは放置され、再開発の話が出るたびに災いが起こるという噂が流れた。再開発担当者・森川は、この「ウミウシ」を観光地化しようと考え、計画を立てるが、封印された過去の暗い秘密に触れることとなる。
文字数 2,399
最終更新日 2025.03.02
登録日 2025.03.02
◆あらすじ
中谷(主人公)が、学生時代につき合っていた三千子の事を思い出す度に、周囲の人間が次々と惨事に遭った。
場所はファミレス、オフィス、工場やショッピングモール・・その全てが惨事の舞台となる。
まず、ファミレスでは友人の顔が卵の裁断機のように潰され、工場ではセクハラ上司が、パワーショベルにより頭と体を潰されてしまう。他にもショッピングモールでは、娘を虐めていた少女三人が悲劇に見舞われることになる。
そのどれもが非現実的な長い指によるものだった。
更に、それはインターネットの世界にも現れ、掲示板を見た者に悲劇が訪れる。
その原因は何か?
学生時代、中谷は三千子という女性と交際していたが、資産家の令嬢との結婚話が持ち上がると、三千子を煩わしく思い、洞窟の底に突き落としていたのだ。
三千子が死霊となって周囲の人を襲っているのではないか?
そう思いはしたものの、三千子を突き落とした張本人の中谷には何も起きることはなかった。まるで三千子の死霊に守られているようだった。
惨劇が進む中、中谷の夭折した姉が一連の惨事に関わっていると思うようになった。
亡くなった姉には不思議な力があった。姉が弟を守るために、三千子を適任者として自分の能力を授けたのではないのか。
このままでは死者が増え続けるばかりだ。
三千子が生きていることを知った中谷は、入院先の病院に出向くが、そこで最悪の惨劇が起きる。そこには三千子の復讐の相手の義母がいたからだ。
中谷が自分の財産を狙いに来たと思い込んだ義母が中谷を罵ると、義母は二人の女性看護師に拘束され、毒の入った注射を刺される。
◆主な惨劇
ファミレスにて・・男の顔が卵裁断機のように破壊される。
病院にて・・モップの剣先が男の父親の首に刺さる。
工場にて・・セクハラ課長が、パワーショベルのハサミ機で全身を潰される。
ショッピングモールで、中谷の娘を虐めていた三人の女子生徒に転落死等の惨劇が訪れる。
ネット空間で、中谷の娘を誹謗する生徒たちに惨劇が訪れる。
またスポーツクラブでは、高利貸しの男たちが、バーベルやレッグエクステンション等を使った被害を受ける。
*どれもかなりグロいです。
中谷幸一・・主人公
中谷美智子・・主人公の妻
中谷裕美・・主人公の娘
市村三千子・・主人公が過去に付き合っていた女性
市村小枝子・・三千子の母親
近藤・・中谷の友人
文字数 177,103
最終更新日 2025.03.01
登録日 2019.10.19
「三千子~ 記憶に残らない女」の作中でセクハラ課長の花田課長をパワーショベルで破壊した白井さゆりのスピンオフ作品です。
本作同様にグロい作品になっています。
白井さゆりには、見知らぬ女性(怨霊)の声が聞こえ、自分を周囲のセクハラから守ってくれるようになります。
会社で執拗なセクハラを続ける男、借金の返済の為に合コンを企てる男、女性を監禁するのが趣味な男たちに怨霊の力が襲います。
ある者は顔が潰れ、ある男は死を遂げます。
そして、社員旅行でも、ある女性をレイプした会社の役員、従業員たちが凄惨な運命を辿ります。
それまで聞こえていた怨霊の正体が分かった白井さゆりは、怨霊の仇をとるべく行動を起こします。
*本編を読まずとも分かるようにしています。
登場人物
(経理部)
白井さゆり
坂本由美子
小山田道子
塩田サツキ
花田課長
中谷係長→課長代理
(総務部)
田辺部長
(営業部)
三井主任
久遠寺静香
白井江美子 白井さんの母親
刈田
薄井
山口
羽月美知子 バスガイド
香月未智子 バスガイド
山田専務
杉山常務
内海次長
渡辺と桑田
ユリコさん
サイトウさん
高下葉造(高下教授)
高下昇
高下桐子
文字数 37,724
最終更新日 2025.03.01
登録日 2025.02.08
この情報社会、妖や幽霊なんてものは未だに存在しているのか。あなたが見ているそのフェイク画像、実はフェイクじゃないかもよ?
封印された古の妖怪達がこっそりひっそり猛威を奮っているらしい。
そんな妖怪達から救ってくれるのは…同じく封印から解かれたコックリさん?
他社サイトにも掲載
ホラー、オカルト、学生をテーマに書きました。
おばけのサムネ可愛いね…
文字数 4,984
最終更新日 2025.03.01
登録日 2025.02.20
歴史好きの柏木壮太は恋人の由美と自宅でハンムラビ法典の特集をテレビで観ていた。
壮太は自分の過去を知る小さな人形「イザベル」に出会う。
自宅のテレビからはかつての自分に傷つけられたものたちの映像が移り、現実にさまざまな復讐を遂げようとしてくる。
燃える犬。青い騎士。そして変貌を遂げた同級生…。
付き合って1年の記念日に次々と起こる不可解で理不尽な復讐の世界。
壮太は自身や恋人由里にも降りかかる災いから逃れようとするのだが、イザベルの容赦ない復讐劇が止まらない。
壮太は由里を守りながらイザベルから逃れることができるのだろうか…。
文字数 28,925
最終更新日 2025.02.28
登録日 2025.02.28
「都市伝説は嘘か真か。その答えは、禁忌の先にある。」
神楽坂の路地裏に佇む一軒の古い洋館。その扉に掛かる看板には「神楽坂オカルト探偵事務所」と記されている。
所長の九条響は元刑事。オカルトを信じないと公言する彼だが、ある事件をきっかけに警察を辞め、怪異専門の探偵となった。彼には「怪異の痕跡」を感じ取る特殊な力があるが、その代償として激しい頭痛に襲われる。しかも、彼自身の記憶の一部が何者かによって封印されているらしい。
事務所には個性的な仲間たちがいる。天才ハッカーの霧島蓮、陰陽術の末裔である一ノ瀬紅葉、そして事務所に住み着いた幽霊の白石ユウ。彼らは神楽坂とその周辺で起きる不可解な事件に挑んでいく
文字数 70,692
最終更新日 2025.02.28
登録日 2025.02.27
「国に災害が起きる時、必ず異世界の住人が現れ、危機を救ってくれる」
そんな国があった。実際に聖人・聖女と呼ばれた彼らは、いろいろな知識で国を救ってくれた。
だが、300百年ほど経った頃、ある貴族の令嬢がこんなことを言いだした。
『国に危機が起こると聖女が現れる、というのなら、聖女がいなければ危機も起こらないのではないか?』
まじめに国政を行っていても、ひとたび聖女が現れれば手柄を持っていかれてしまうと感じていた、第2王子や、同じように不満を持つ一部の貴族令息たちがその考えを密かに支持し、聖人聖女排除思考が高まっている折、運悪くも現れてしまった聖女は、地下牢に閉じ込められ、悲劇的な運命をたどる事となる。
文字数 10,212
最終更新日 2025.02.28
登録日 2025.02.28
脇坂未明(わきさか みめい)
それは美しい少女の姿をした悪夢。
絶望に瀕した人間の前に現れ、彼らを更なる絶望に堕とす存在。
美しくも恐ろしい、絶望と死の象徴の如き影。
彼女の紡ぐ「選ばれてしまった人間」の物語の数々をここに記そう。
【ドナーの記憶】
心臓移植を求む上田の前に現れた脇坂は新しい心臓を用意すると持ち掛けドナーを上田に脳死させる。
心臓を手にした上田は毎夜悪夢を見る。
移植された臓器に記憶が宿るという逸話を聞き、絶望の淵に落とされるのであった。
【引きこもりのカード】
十年引き籠る板山の前に現れた脇坂は食事を要求出来るカードと、感謝カードを渡す。
板山は思い出の料理との思わぬ邂逅に心を開き母へ感謝のカードを送る。
しかし脇坂に絶望させられた母は、その前日に自殺をしていた。
【感情を捨てる女】
脇坂に騙された女性は邪魔な感情を『感情を捨てるゴミ箱』へ捨てていく。
やがて女性は感情を取り戻すことが出来ないまま絶望さえ感じない心へとなってしまう。
【心亡くした志】
元売れっ子作家は今や落ちぶれた物書き。
脇坂は彼のファンを名乗り、取材ノートを売って欲しいと願い出る。
情熱の詰まったノートを売ってしまった男はついに何も書けなくなってしまうのであった。
【パパの似顔絵】
パワハラにあった高山は、脇坂から御守りを貰う。
守りに願いをたくすと、不思議と苦しみは消えた。
しかし自分を苦しめた相手に災難がふりかかる。
彼の娘の描く似顔絵には、高山の頭に角が描かれるようになった。
【心の補聴器】
客の気持ちが汲み取れないと悩む女の前に現れた脇坂は、心の声が聞こえるリングを手渡す。
しかしリングで心の声を聴きすぎると常に人の心の声が聞こえるようになってしまうのであった。
【死に際演技】
進退がかかった舞台、自身の死が見せ場の女優の前に現れた脇坂は、
実際に人間を殺し『死』の凄みを伝える。
女優は自らの死をもってしかこれを演じきれないと悟り絶命する。
【真夜中のタクシー】
運転手は脇坂を乗せて人気のないふ頭へ走る。
脇坂はいつも絶望に落とした魂を連れている。
それが見えた運転手に次はあなたの番かもと告げて夜の闇に消えた。
文字数 103,690
最終更新日 2025.02.27
登録日 2025.02.27
一ノ瀬一二三(いちのせ ひふみ)はフリーのライターだ。
取材対象は怪談、都市伝説、奇妙な事件。どんなに不可解な話でも、彼にとっては「興味深いネタ」にすぎない。
彼にはひとつ、不思議な力がある。
――写真の中に入ることができるのだ。
しかし、それがどういう理屈で起こるのか、なぜ自分だけに起こるのか、一二三自身にもわからない。
写真の中の世界は静かで、時に歪んでいる。
本来いるはずのない者たちが蠢いていることもある。
そして時折、そこに足を踏み入れたことで現実の世界に「何か」を持ち帰ってしまうことも……。
だが、一二三は考える。
「どれだけ異常な現象でも、理屈を突き詰めれば理解できるはずだ」と。
「この世に説明のつかないものなんて、きっとない」と。
そうして彼は今日も取材に向かう。
影のない女、消せない落書き、異能の子、透明な魚、8番目の曜日――。
それらの裏に隠された真実を、カメラのレンズ越しに探るために。
だが彼の知らぬところで、世界の歪みは広がっている。
写真の中で見たものは、果たして現実と無関係なのか?
彼が足を踏み入れることで、何かが目覚めてしまったのではないか?
怪異に魅入られた者の末路を、彼はまだ知らない。
文字数 16,750
最終更新日 2025.02.26
登録日 2025.02.18
個人的に、夢は旅行や映画鑑賞のような娯楽です。寝ている間に完結できて、準備もお金も不要、それでいて時には涙を流しながら目覚めることもあるくらいの、リアルに感情・感覚揺さぶられるエンターテインメント。
昔から夢が好きだったけど、近年現実重視で睡眠時間を削り、あんまり夢を見ていなかった……。それで寂しくなり、息抜きに、夢を見ることを再開しました。
夢を見ると眠りが浅くなる感じがする、睡眠不足になるのが難点ですが、その分睡眠時間を増やせば大丈夫です。どうせ出かけるのも疲れるし、お金もかかるので、それを思えば睡眠時間を追加するくらいで楽しませてもらえるのは安上がりです。スマホを眺めていると視力のことが心配になりますが、夢なら目を使わずに映像を見ることができるし。
「夢を見たい」と思うようになり、しばらくはうまく見られませんでしたが、そのうち見る機会が増えました。
夢を見ても覚えていられない、すぐ記憶が失われることが多かったけど、夢に意識を繋げようと力を入れているうちに、若干思い出しやすくなった気がします。
目覚めるとき「あ、朝だ。今何時? スマホのメッセージ来てるかな」と現実に意識を集中すると夢の記憶が消えがちですが、たぐり寄せようとすると、忘れていたことまで思い出せるようになってきました。
私は夢の中で以前、飛ぶ練習をしており、夢の中では飛べるようになったみたいです。うまくできない時もありますが。明晰夢というほどではないけれど、「夢の中だから今、飛べるな」くらいの自覚はあることが多いです。夢の中で、飛んでいる姿を誰かに見せれば、現実でも飛べるようになる気がして、飛ぶ姿を人に見せようとしたりもしています。
当然、夢の中でやったことは現実に影響しませんが。ちょっとオカルト趣味なもので、夢を実用的に使えないか? ってことにはワクワクします。
でも予知夢にはさほど興味ありません。たとえ災害が起こることが分かったとしても、正確な位置や時刻まで分からなければ対策のしようがないし、間違えた情報を伝えて、かえって事態を悪化させたら恐ろしいからです。
ただ、危機回避ではなく、宝くじが当たる番号とか、「これをすれば良いことが起こる」みたいな夢を見られるんなら、個人的に活用したいですね(笑)。
でもタダであちこち行って景色を見たり体験したりできるだけでありがたいんだから、それ以上望むのも欲張りすぎかな。
文字数 20,078
最終更新日 2025.02.26
登録日 2024.01.19
【PV数100万突破】
第9回ネット小説大賞、一次選考通過、
第11回ネット小説大賞、一次選考通過、
マンガBANG×エイベックス・ピクチャーズ
第一回WEB小説大賞一次選考通過作品です。
百物語系のお話。
怖くない話の短編がメインです。
文字数 235,920
最終更新日 2025.02.26
登録日 2025.02.12
舞台は今から百年ほど昔の千時丸帝国(せんじまるていこく)。
「ちょっと、そこのお姉さん、『命』買っていただけませんか?」
『九賀野財閥』の九賀野七菊(くがの なぎく)嬢は余命宣告を受けた帰り道で少女に声を掛けられた。『命』を欲していた七菊が証拠を要求すると、少女は銃で自分の頭を撃ち絶命し生き返った。これが『零(れい)』と名乗る女装美少年と七菊の出逢いだった。
命を得るには、『命弾』が装填された銃で絶命し生き返る『命の受け渡しの儀式』と、零が要求するお代が必要だった。一回目の儀式のお代として零は、七菊の父で当主の牡丹(ぼたん)との面会を要求。
七菊は『よもぎ医院』という廃病院で儀式を行った。七菊の病は回復したが長くはもたず、四童子竜胆(しどうじ りんどう)と名乗る『よもぎ医院』の院長の呪いにより恐ろしい仕置きをされた。竜胆は、九賀野によって殺された医師だった。
二回目の儀式の『命弾』の主は竜胆の妻の百合だった。百合に憑かれた七菊は、三回目の儀式を行った。『命弾』の主は、四童子夫妻の娘の瑠璃。零は、父が死んだ『九賀野研究所』の見学をお代として要求し、非人道的な実験が行われていた地下室へ潜入。浮遊霊たちと共に復讐を成し遂げ九賀野財閥は破綻。
零は、四童子家の息子で本名は鬼灯(ほおずき)。家族を亡くし、売られ、瀕死の状態だった。生霊の零と七菊の直接対決は、零に騙された七菊が銃で頭を撃ち絶命し幕を閉じた。
数年後。千時丸帝国は戦乱の最中にあった。牡丹は姓を、一百野(いおの)と偽り、息子の直理(すぐり)と診療所を営んでいた。戦火拡大により、直理は軍医として同志の鷹山と一緒の野戦病院に駆り出された。
敵国の兵士の手当てをした鷹山は上官からスパイの嫌疑をかけられ、鷹山を庇った直理は彼を解剖するよう命じられた。その時、鷹山に憑依していた七菊が直理に憑依していた零の前に現れて、七菊に敗れた零は銃で頭を撃ち抜いた。
文字数 124,802
最終更新日 2025.02.26
登録日 2025.02.08