フローラは剣集めが趣味の夫ドミニクと夫婦円満に暮らしていた。しかしある日、教主様が「世界滅亡宣言」を発する。七日後に世界が滅亡すると聞いた夫は、気に入った剣だけを身につけて愛人のもとへ行く。夫婦円満とは表向きに過ぎず、もろく崩れ去った家庭生活にフローラは悲しむ。フローラは独りで家の整理を始めるが、ある男が訪ねてくる。彼の名はレオポルドといい、貴族学院時代の同級生だったが……? ※2024/10/8 加筆修正。番外編追加。
文字数 12,263
最終更新日 2024.10.08
登録日 2023.02.06
伯爵令嬢クロエは、幼い頃より伯爵令息アドルフと両家の都合で婚約していた。二人は兄妹同然に仲良く過ごしていたため、クロエは結婚に不満がなかった。しかし、月日は流れアドルフは仕事で忙しくなり、クロエに対して冷たくなる。無事に結婚式を終えて胸をなでおろすクロエだったが、アドルフは式の翌日に新居へ愛人を連れてくる……。 ※2024/10/8 加筆修正。番外編追加。
文字数 10,333
最終更新日 2024.10.08
登録日 2023.02.08
伯爵令嬢フィオナは、占い師を信じる父親によって望まぬ縁談を押し付けられた。相手は侯爵令息のエマニュエル。家柄は一流だが、彼は小さい頃から素行が悪く、女癖も悪かった。エマニュエルの父親でさえ「息子との婚約はやめておいたほうがいい」と助言していたが、フィオナの父親は占い師の言葉を信じ、彼を娘の『運命の伴侶』だと主張した。婚約中もエマニュエルの女癖は治らず、浮気を繰り返す。フィオナは必死で彼に寄り添おうとするも、すべて空回り。彼女はとうとうブチギレて、婚約破棄を申し出る。
文字数 10,126
最終更新日 2024.10.05
登録日 2024.10.02
セント・オルガ修道院の副院長クレメンティアは、保管庫で百年以上前の手紙の束を見つける。それらは貴族の子弟が通う修道院学校でかつて”仲良し四人組”と呼ばれたアリア、セリーヌ、フィリップ、ダミアンにまつわる内容だった。学生時代、アリアとフィリップは婚約しており、四人は楽しい学校生活を送っているように見えた。しかし、フィリップはアリアの親友セリーヌに恋してしまう。それだけでなく、フィリップは学校外で以前の婚約者ジョセフィーヌと浮気を続けていた。フィリップの裏切りはやがて公になり、彼は大きな社会的代償を支払うことになる。多額の慰謝料の支払いに加えて、近衛兵の内定を失い、国境の過酷な任務が課されることとなった。
文字数 24,506
最終更新日 2024.09.28
登録日 2024.09.27
貴族夫人マリアンナは結核にかかり、療養のため田舎の村に引っ越した。マリアンナの世話役として付き従ったファビオは、彼女の恋心を知りつつもプラトニックな関係を貫くが、彼女の夫サルヴァトーレは嫉妬深い浮気老人で、ファビオに嫌悪感を抱いていた。ある夏の日、マリアンナとファビオが療養地近くの森を散歩していると、幻想的な花畑で一本の木に出会う。その木は二人の意識に働きかけて喋る不思議な木だった。やがてマリアンナが亡くなると、ファビオはサルヴァトーレに暇を出されることを覚悟したが、なぜかそのまま御者を続けることになった……。
文字数 11,967
最終更新日 2024.04.17
登録日 2024.04.17
小さな領地を治める騎士リシャールはある日の晩、妻シャルロットがふさぎ込んでいることに気づく。理由を聞くと、お祭りに行った際に服をばかにされたのが原因だそうだ。領地経営が厳しい状態になっているリシャールは、無理をして借金し、シャルロットに流行の服を買い与える。しかし彼女は領主の次男と浮気していて……。さらに困ったことに、リシャールの領地は干ばつに襲われる……。踏んだり蹴ったりの状況で、リシャールは戦争へ赴くことを決意する。
文字数 10,817
最終更新日 2024.04.10
登録日 2024.04.10
ベランジェール伯爵夫人は、芸術狂いで知られる高級貴族だった。青年画家コルテオの才能を見込んで彼の生活を支援してきたが、彼は支援金の大半をモデルの女であるヴァネッサに支払っていた。ベランジェールはヴァネッサという謎の女の調査をセバスチャンに命じ、彼女の裏にある黒い面を明らかにする。コルテオが惚れたヴァネッサは”ヤバい”女なのだが、ベランジェールはコルテオの絵の才能を開花させるために奔走する。
文字数 33,575
最終更新日 2024.03.20
登録日 2024.03.20
バーナード伯爵は最愛の妻クラリスを失い、失意の底に沈んだ。妻が亡くなった事実を受け入れられず、架空の現実を生き始める。妻が生きていると思い込み、それを周りにも強制した。狂人になってしまったのではないかと噂される中、伯爵は老僕エドガーとその孫コルテオだけを残し、他の使用人たち全員に暇を出す。亡きクラリスがまるで生きているかのように芝居を続けるエドガーとコルテオだったが、ある日、死んだはずのクラリスが夕食の場に姿を現す……。
文字数 15,576
最終更新日 2024.02.23
登録日 2024.02.23
ゴードン男爵は小さな領地を治める老年の領主だった。妻カチェリーナとともに慎ましく暮らしていたが、ある日フランス語を学ぼうと思い立つ。フランス語の家庭教師を募集し、そこに現れたのが大商人の娘エレオノーラ。彼女は誠実な教師であったが、計らずもその美貌と才覚でゴードン男爵を魅了してしまう。ゴードン男爵はフランス語を学ぶという本来の目的を見失い、エレオノーラに夢中になる。そんな夫を問い詰めるためにカチェリーナは学習が行われている書斎に忍び込むのだが、そこで夫の浮気を発見してしまう。制裁は厳しく行わなければなりません。
文字数 19,194
最終更新日 2024.02.17
登録日 2024.02.17
公爵令嬢クラウディアは、婚約者である第一王子フレデリックと妹イザベルの浮気現場を目撃してしまう。しかも、浮気した彼らは国から禁止されている薬まで使用していた。妹に婚約者を奪われたクラウディアは大きなショックから立ち直れないまま、結婚式当日を迎えてしまう。フレデリックは浮気現場を見られていたことも知らず、何事もなかったかのように愛の言葉をささやく。イザベルはイザベルで、素知らぬ顔をして姉の結婚を祝う。しかし、結婚式が終わったその日の夜、フレデリックは思わぬかたちでその報いを受けることとなった。もちろん、イザベルも……
文字数 16,529
最終更新日 2024.02.11
登録日 2024.02.11
男爵令嬢アンナは伯爵令息オーギュストと婚約する。結婚にあたって新居ができる予定だったが、建築現場から遺跡が発掘されてしまい、計画は白紙に。アンナはやむを得ず夫オーギュストの実家に住むことになり、性悪の義母ジョアンナから嫁いびりを受ける生活が始まる。アンナは使用人同然の扱いを受け、限界まで我慢してしまうが、ある日義母の黒い噂を耳にする。そしてついに、義母への仕返しを決意した。
文字数 10,839
最終更新日 2024.01.28
登録日 2024.01.28
公爵令嬢ビアンカ・ディ・モンテベッロは、古き良き名家の生まれ。モンテベッロ家は公爵家としての見栄を張るために多額の出費を繰り返しており、家計は火の車だった。ビアンカに舞い込んでくる数多くの結婚話もまた、モンテベッロ家の見栄に消費されていた。そんな家庭に育ったビアンカはとにかく結婚話から逃げまくるものの、逃げ切れはしないだろうという現実も理解していた。いつものように父親との会話を切り上げたある日、丘の上で一人の男性と出会う。彼もまたビアンカと同様、あらゆる結婚話をはねのけてきた人物だった。そしてその正体は、王国の第三王子であった。
文字数 31,201
最終更新日 2023.09.30
登録日 2023.09.02
伯爵の息子オスカーは容姿端麗、若き騎士としての名声が高かった。幼馴染であるエリザベスはそんなオスカーを恋い慕っていたが、イザベラという女性が急に現れ、オスカーの心を奪ってしまう。イザベラは魔性の女で、男を誘惑し、女を妬ませることが唯一の楽しみだった。オスカーを奪ったイザベラの真の目的は、社交界で人気のあるエリザベスの心に深い絶望を与えることにあった。
文字数 33,342
最終更新日 2023.08.27
登録日 2023.05.15
私の夫エルキュールは、王位継承権がある王子ではないものの、その勇敢さと知性で知られた高貴な男性でした。貴族社会では珍しいことに、私たちは婚約の段階で互いに恋に落ち、幸せな結婚生活へと進みました。しかし、ある日を境に、夫は私以外の女性を部屋に連れ込むようになります。そして「男なら誰でもやっている」と、浮気を肯定し、開き直ってしまいます。私は夫のその態度に心から苦しみました。夫を愛していないわけではなく、愛し続けているからこそ、辛いのです。しかし、夫は変わってしまいました。もうどうしようもないので、私も変わることにします。
文字数 85,983
最終更新日 2023.07.21
登録日 2023.06.05
雪の降る夕方のことだった。伯爵令嬢ベアトリスが王都の街を後にしようとしたとき、街道の脇で一人の吟遊詩人が儚げにヴィオロンを弾いていた。彼の紡ぎ出す美しいメロディーには暗い理由があった。ベアトリスは足を止め、ヴィオロンを弾き続ける吟遊詩人に話しかける。
文字数 2,788
最終更新日 2023.05.25
登録日 2023.05.25
伯爵の息子リチャードは、領地の村の娘アンジェラに恋をしていた。彼女への恋心は、領地を治める仕事にも励みになっていた。しかしある日、リチャードは村の中で自分の陰口を聞いてしまう。しかもその会話は、恋い慕うアンジェラとその友人ローラによるものだった。リチャードは大きなショックを受けるが、彼女たちに自分が立ち聞きしていたのがバレてしまうのだった。
文字数 3,336
最終更新日 2023.05.17
登録日 2023.05.17
村の外れにある森に、精霊がいた。その精霊は恋の成就を司り、数多くのカップルを誕生させていた。しかし、幾年月が経ち、恋を実らせ続けることに疲れた。嫉妬心に駆られるようになった。やがて恋の成就を願う人間たちを呪うようになるが、ある青年だけは精霊に恋を願わなかった。彼のことを愛するようになった精霊は、ある日気がついてしまう。彼の左薬指に、指輪があることを……。その事実に悩み苦しんだ精霊は、痩せ衰えた。そしてもはや生命が尽き果てようとしたとき、最後の力を振り絞って、目の前に現れた女の肉体を乗っ取るのであった。
文字数 20,169
最終更新日 2023.04.24
登録日 2023.03.29
ジュリエッタは、父親が決めた相手であるローレンス伯爵と婚約する。結婚に向けて使用人リリアンと準備を進めるが、ある日二人で買い物をしていると、「ローレンス」と呼ばれている男を偶然目撃してしまう。まだローレンスに会ったことのない二人だったので、その男がローレンスだと思いこむ。しかし、初めての顔合わせで現れたのは、以前に街で見かけた「ローレンス」とは別人。顔合わせの日まで恋心を募らせていたジュリエッタは、”本物の”ローレンスを前にして期待を裏切られた気持ちになる。ローレンスは、ジュリエッタが落ち込んでいる理由がわからないまま、なんとか振り向いてもらおうとするが……?
文字数 22,952
最終更新日 2023.03.11
登録日 2023.03.02
男爵令嬢エリーゼは、婚約者レオンハルト伯爵の浮気現場を目撃した。今までレオンハルトに対して特別な感情を抱かなかったエリーゼだったが、裏切られた気持ちが拭えず、婚約の破棄を申し出る。しかし周りの説得により、エリーゼは不服ながらも婚約を継続する。不満を解消するために親友フレデリカへ相談すると、レオンハルトへの復讐を企ててはどうかと提案される。弱みを握るため、まずレオンハルトの側近フランケンに近づき情報収集をしようとするが、エリーゼはフランケンの優しさと実直さに惹かれるようになり……
文字数 25,085
最終更新日 2023.02.25
登録日 2023.02.20
オリヴィアは、夫ゲラルトに束縛される夫婦生活を送っていた。ゲラルトが仕事に行く間、中から開けられない『妻の部屋』に閉じ込められ、ゲラルトの帰宅を待つ。愛するがゆえの行動だと思い我慢するオリヴィアだったが、ある日夫婦で招かれた昼食会で、ゲラルトのキス現場を見てしまう。しかもゲラルトのキス相手は、オリヴィアの幼馴染ハンスの妹カタリーナだった。オリヴィアは幼馴染ハンスと計画して、ゲラルトとカタリーナの決定的な浮気現場を押さえるべく、計画を練る……
文字数 16,486
最終更新日 2023.02.19
登録日 2023.02.15