ライト文芸 文芸小説一覧
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彼女は、静かに問いを投げかける。
「もし言葉が世界を変えるなら、私たちは何を語るべきだと思う?」
僕は答えを探しながら、彼女の表情を窺う。しかし、彼女はただ微笑むだけで、答えを求めてはいないようだった。
僕たちの会話は、いつもそうだ。善と悪、存在と無、相対と絶対。彼女の言葉は思考を刺激し、僕の常識を静かに崩していく。
でも、不思議と居心地は悪くない。むしろ、彼女と話すことで、僕は初めて自分の言葉を考え始めたのかもしれない。
文字数 2,528
最終更新日 2025.02.01
登録日 2025.01.22
小さな結晶でも、それが大きな力を持っている時がある。
私は、ハッキリしたものが苦手だ。
常に曖昧さのさらに中間のような物の中にいる。
そんなことを考えていると、視界が晴れて、新たなる出会いの予感がした。
ーベアりんぐ詩編集ー
そう書かれたこの物体は、新たな視点を与えるようだ。どんな解釈であっても情景や感受も良しとする。
私は、一つの詩に手を伸ばす。
: 開かれし、感受を求めし少女の手記
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これまで上げた詩や、これから上げる詩をここでまとめておきます!文章群とも繋がっているので、是非感受を求めて読んでみて下さい!
文字数 4,847
最終更新日 2024.04.02
登録日 2023.07.29
生きる間に何が残せる?来るべき未来に何が見える?過ぎ去った時間の狭間にどう一瞥する?
そう考えていると、ある書庫のような、脳のようなものと出会う。
ーベアりんぐ文章群ー
手に取り、少なく表現し難い文章を読む。解釈も情景も思惑も、全て違っていい。
ただ、今を生きる人への思考誘導剤となれば、それでいい。
: 開かれた、純粋を求めし青年の手記
@
短編やショートショートよりも、恐らくさらに短い文章を集めた物です。以前上げた作品や、これからの作品も上がります。
少しでも純粋に、楽しめるよう書いた作品群を、是非純粋さを求めて読んで下さい!
文字数 4,570
最終更新日 2024.04.02
登録日 2023.07.29
小説家の私のもとに届く、とあるその「手紙」についての物語。/中年小説家である柳生のもとに、返事も出していないのにずっと送られ続けている手紙。送り主は10年前に離婚した元妻と娘からで……だが、8年前に2人は他界していた。
/あんなにも文学作品を書き続けていたのに、熱が冷めてしまったかのようにぱたりと新作を執筆できないままでいる柳生は――
※「小説家になろう」「カクヨム」等にも掲載しています。
文字数 68,860
最終更新日 2023.11.05
登録日 2023.11.05
文字数 9,838
最終更新日 2023.11.03
登録日 2023.10.30
アイドル声優のまやみはアニメ作品に出演して、声優業にいそしんでいた。
しかし、そんな真面目なまやみを悩ますのは出演しているアニメの原作の漫画家の栗本からパワハラを受けていた。栗本から暴言を吐かれて、苦しい思いをしているまやみは声優の地位を上げるために立ち上がった。
文字数 6,106
最終更新日 2023.05.04
登録日 2023.05.04
鍋奉行が家に来た。
私の食生活を請け負うと、わけの分からん言い分を述べて。
自分を鍋師だと豪語する。とびきりおいしいご飯を作る。生活費も出してくれる。ただその男は、自然消滅したはずの元彼で。
鍋師などという聞いた事もない職も、相手が大学時代に付き合っていた元彼だということにも、多少は目をつぶってもいいと思ってしまっている自分に少し腹が立つ。
ただ、社会に出て数年もすれば、それなりに働き方というものも分かってくる。
代わりに、私はそれなりに色々なものを犠牲にしたと思う。三十路に片足突っ込んだような年齢になっても彼氏の一人いないし、余暇を楽しむほど何かに熱中している訳でもない。
ほどほどのお金を得て、ほどほどの暮らしを送っていることに、ちょっとした寂しさはあるけれど、大きく不満はない。そんな生活。
四月になって、今年も代り映えの無い年度が始まるかと思っていたが、そうではなかった。
何年も前に分かれたはずの元彼が、旅行鞄いっぱいの大金を持って私の目の前に現れたのだ。
彼は言った。
「俺に毎日、お前の飯を作らせてくれ」と。
鍋師、という職業があると彼は言う。
鍋と共に歩み、鍋の深遠に到達するために生涯を捧げる者。それが鍋師であり、そのための作法を鍋道と呼ぶのだと。師範の位を持つものに与えられる、鍋奉行という称号を得るために、日夜修行に励んでいるのだとも。
鍋師として半人前である彼が一人前と認められるためには、三ヶ月間、他人の食事を賄わなければならないのだと言う。そこで白羽の矢を立てたのが私だったのだ。
私は強く思った。
なんだその荒唐無稽なデタラメは、と。
文字数 121,254
最終更新日 2023.04.30
登録日 2023.04.29
マラソンランナーが、
爆弾を背負って
巡る世界とは?
秘密親父よ 犯人は
己の走りにあるぞ
運び屋に転身しても
犯人は、容赦が、ない
まるで、悪魔の婦人のようで、
あとは、なぜか?
昆虫のことに巻き込まれる。
文字数 9,094
最終更新日 2022.04.08
登録日 2022.04.08
都市の上に新たな都市を築き重ねる世界。
その世界で人類は激しく衰退していた。
現在、最も価値あるものは過去の資料や道具だ。
それを求め、危険を承知で下層都市へと潜ることを生業とする人々が少なくともいた。
「アドルフ・アーリア」
彼もまたその一人だった。
彼の所有する小さなビルには十七の少女がいる。
「優希」
彼女は赤ん坊を抱いて朝から夜にかけて居着いている。
いつも目を伏せて揺れる彼女は命と向き合っていた。
くすんだ空の下で鈍く光る都市。
ここは普遍的に空気も人の心もよどんでいる。
ゆえに今朝もそこらのビルの下では適当な清掃が行われている。
そんな日常の中で二人は毎日を生きている。
生きることは死ぬことと同じくらい辛い。
死ぬことは生きることと同じくらい難しい。
その狭間で揺れながらも幸福を願い生きてゆく。
Goodbye to Love...
文字数 33,793
最終更新日 2018.07.02
登録日 2018.07.02
きりんの踏切やぞうの噴水など、あらゆるものが動物たちでできている世界に生きる、なんでもないひよこが自分の仕事を探して歩くお話です。
文字数 7,348
最終更新日 2018.01.29
登録日 2018.01.29
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