小説一覧
貧乏貴族のリリアーヌ・オラールに、突如持ちかけられた縁談。
森の奥深くに一人で暮らす変わり者のユリウス・マイヤーと結婚すれば、マイヤー家からオラール家に、多額の結納金を支払うという。
家のため、そして今後の自分のためにも結婚を決意するリリアーヌ。
しかし結婚相手であるユリウスの正体は、人の血を飲まなければ生きられない吸血鬼だった。
結婚初日から「餌」呼ばわりされるリリアーヌ。果たしてユリウスとうまくやっていくことはできるのか――?
文字数 18,339
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.02
山と田んぼ以外何もない田舎町。
両親は夫婦旅行中で、家で一人、夏休みの宿題をしていた。
勉強に疲れたので、気分を変えるために山登りをすることに。
頂上まで登り、山から降り始めた時、大きく地面が揺れた。
地震だ。
長い揺れがようやく収まるや否や、2度目の地響きと共に轟音がした。嫌な予感がする。
顔を上げると、奥にある山が噴火していた。
慌てて駆け降りる。
すると、茂みから猫の声がした。振り返ると黒い毛並みの子猫が苦しそうに鳴いている。
そばには白い毛並みの子猫が、足を怪我して動けなくなっていた。
文字数 4,131
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.06
ノエル・レイフォードは魔力がないと言うことで、家族や使用人から蔑まれて暮らしていた。
ある日、妹のプリシラに突き飛ばされて、頭を打ち前世のことを思い出し、魔法を使えるようになった。
ただ、戦争の英雄だった前世とは持っている魔法が違っていた。
そんなある日、喧嘩した国同士で、結婚式をあげるように帝国の王妃が命令をだした。
選ばれたノエルは敵国へ旅立った。そこで待っていた男とその日のうちに婚姻した。思いがけず男は優しかった。
だが、男は翌朝、隣国との国境紛争を解決しようと家を出た。
男がいなくなった途端、ノエルは冷遇された。覚悟していたノエルは耐えられたが、とんでもないことを知らされて逃げ出した。
文字数 7,306
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.10.30
ちょっとこの詩を書いて、僕は休みたい。人間休みも必要。休んで、リラックスして、また動き出す。それで、また新しい一日が始まる・・・・・それでは。
文字数 127
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.10
ミモザは結婚している。だが夫のライオスには愛人がいてミモザは見向きもされない。それなのに義理母は跡取りを待ち望んでいる。だが息子のライオスはミモザと初夜の一度っきり相手をして後は一切接触して来ない。
義理母はどうにかして跡取りをと考えとんでもないことを思いつく。
それは自分の夫クリスト。ミモザに取ったら義理父を受け入れさせることだった。
こんなの悪夢としか思えない。そんな状況で階段から落ちそうになって前世を思い出す。その時助けてくれた男が前世の夫セルカークだったなんて…
セルカークもとんでもない夫だった。ミモザはとうとうこんな悪夢に立ち向かうことにする。
短編スタートでしたが、思ったより文字数が増えそうです。もうしばらくお付き合い痛手蹴るとすごくうれしいです。最後目でよろしくお願いします。
文字数 104,518
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.10.19
元有名ゲームプレイヤーで、ある事情によって現フリーターの立浪響也。
運悪く街角で宣伝トラックに轢かれたが、特に異世界に転生等できる訳もなく、後遺症で病院のベッドの上で指一本動かせない体に。
とはいえ、大した蓄えもなくこのままでは入院費を払いきれない。そこで自分の入院費を稼ぐために前職の知人の伝手で体を動かせなくても出来る最新没入型VRゲームのテスターを始めることに。
動けないリアルの代わりに、緻密に作られたテストサーバの中でキョウという名での新たな生活が始まったのだが……
※モノローグ多めで、話の展開はかなりスローペースになります。
文字数 1,414,207
最終更新日 2024.11.10
登録日 2018.07.05
主に国際情勢について。
執筆用のちょっとした覚書。
あくまで執筆に役立てるための個人的なメモなので、また聞きや信憑性の低い怪情報も含みます。
ご利用の際には、情報の真偽はご自身でしっかりクロスチェックしてください。
ファクトに関するツッコミはご自由に。ただし多忙につきお返事できるとは限りません。
また、政治信条は個人の自由であるため、いただいたコメントに賛同できないことも多々あることはあらかじめご了承ください。
文字数 15,580
最終更新日 2024.11.10
登録日 2023.11.18
【初恋を知った魔法使いは世界を崩壊させる】
童話《シンデレラ》をというか、とあるボカロを元にした詩を小説化したものです。
一応本編はこれで完結済み。
気が向けばその後とか、番外編書きます。(必ずするとは言ってない)
◇その他話
【僕らのカタチ】
これは共依存な恋人の話
タグ|死ネタ/ヤンデレ/共依存/メリバ
※初めて書いた作品なので、今よりもかなり低クオリティです。
【2人きりの王国】
2人でいる今が1番幸せだから
タグ|病み気味/近親相姦/メリバ?
【少女はかえらない】
とある少女が死んだ話
タグ|死ネタ/バドエン/メリバ?
※野いちごの方に投稿しているモノを大幅改稿したものです。大分初期に書いたものなのでクオリティは低い
文字数 16,309
最終更新日 2024.11.10
登録日 2023.06.10
貴族同士の争いに巻き込まれた挙句嵌められて、役立たずと蔑まれるようになった俺は、家族に金貨と引き換えに、街を守ったと言われている勇者に売られてしまう。
そこには、俺と同じように売られた奴らがいて、毎日、奴隷のように働かされていたが、みんな、要領の悪い俺を、何かと助けてくれた。
だけど、俺を買った男は、ある日、俺が役に立たないことを理由に、魔法の練習台になれと言って、他の貴族に売り払おうとする。
耐えかねた俺は、仲間を連れて逃亡することを決意。
屋敷を飛び出し、街に出た俺は、仲間たちを逃がすことには成功したが、そこで魔法に失敗し、領主の城の会議室に飛び込んでしまう。そこでは貴族たちが集まって重要な会議中。そんなところに侵入してしまった俺は、修復中だった魔法の道具まで壊してしまい、領主の息子で冷酷と名高い男に牢に放り込まれた。
集まった貴族たちが、突然城に侵入してきた俺に敵意を向ける中、なぜかその男は、俺の話すことをあっさり信じて、その上、婚約しろと言い出す。
何言ってるんだ? 訳がわからない。
断固拒否したが、その男はまるで聞いていないし、ついには城の後継者争いにまで巻き込まれてしまう。
冗談じゃない。俺は、貴族が嫌いなんだ。
R18は保険です
文字数 86,997
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.02
争いの耐えない異世界に転移させられた、温厚な性格の響は「音楽で世界を平和にする」旅に、響の音楽に感動したと言う少女エミリーと出る。しかし、音楽で癒えるのは心の傷だけだった。死んだ人間も、滅んだ国も、もう、元には戻らない。苦しい生活が、劇的に良くなる訳じゃない。だけど、みんなは縋るのだ。──心の傷を癒してくれ、と。そんな疲弊した世界で響は、何を成すのだろうか。
※コメントと評価を頂けましたら、作者のモチベーションになります。気軽にコメントをくださると幸いです。
文字数 8,419
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.10.13
愛して
恋焦がれて
彼は全てを捨てた
許されない恋だと知っていた
「愛しています」
狂気染みた愛を少女に注ぐ怪異
その先にあるのは果たして…?
頂点を極めた怪異と
怪異に見初められた人間の少女の
甘くも切ない恋物語―
文字数 174,993
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.05
だらだらと自堕落な生活から抜け出すきっかけをどこかで望んでいた。
ただ、それだけだったのに……
自分の存在は何のため?
何のために生きているのか?
世界はどうしてこんなにも理不尽にあふれているのか?
苦悩する子どもと親の物語です。
非日常を体験した、命のやり取りをした、乗り越える困難の中で築かれてゆくのは友情と絆。
まだ見えない『何か』が大切なものだと気づけた。
※更新は週一・日曜日公開を目標
何かございましたら、xにて問い合わせください。
できるだけ剣恵真さんの原文と世界観を崩さないように直しておりますが、もう少しうまいやり方があるようでしたら教えていただけるとありがたいです。(担当:猫宮りぃ)
文字数 458,114
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.03.31
顔にある花の痣のせいで、忌み子として疎まれて育った雪花は、ある日父から龍神の生贄となるように命じられる。
しかし当の龍神は雪花を喰らおうとせず「うちで働け」と連れ帰ってくれる事となった。
そこで雪花は彼の神使である蛇の妖・立待と出会う。彼から優しく接される内に雪花の心の傷は癒えて行き、お互いにだんだんと惹かれ合うのだが――。
※少々際どいかな、という内容・描写のある話につきましては、タイトルに「*」をつけております。
文字数 81,190
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.10.24
完結済
主人公受。異世界転移者サラリーマン×ウサギ獣人。
エロなし。プロローグ、エンディングを含め全10話。
ある日、ウサギ獣人の冒険者ラビエルは、森の中で倒れていた異世界からの転移者・直樹を助けたことをきっかけに、予想外の運命に巻き込まれてしまう。亡き愛兎「チャッピー」と自分を重ねてくる直樹に戸惑いつつも、ラビエルは彼の一途で不器用な優しさに次第に心惹かれていく。異世界の知識を駆使して王国を発展させる直樹と、彼を支えるラビエルの甘くも切ない日常が繰り広げられる――。優しさと愛が交差する異世界ラブストーリー、ここに開幕!
文字数 20,035
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.06
不慮の事故で、気付けば幻想世界ルーファスレインという、大人向け育成乙女ゲームの世界に、異世界転生してしまった主人公。しかも、彼女が転生した人物は、悪役令嬢でも正当ヒロインでもなく……、農村に住むNPC(モブ)の村娘エレナだった。憧れの攻略ヒーローはいるけれど、なんだか最近、幼馴染みのアレンの様子がおかしい気がする。
すっかり男になってしまった褐色筋肉の幼馴染みアレンと、エッチな雰囲気になってしまい……。
※モブ褐色筋肉(幼馴染み)✕モブヒロイン
※ハピエン
※異世界転生(作者的解釈)
※♡喘ぎあり
※ヤンデレ風味
文字数 15,863
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.10
「洋食屋ロマン亭」のアナザーストーリー、もし主人公がヒロイン以外と結ばれたら?というifストーリーや登場キャラクターのその後を描くスピンオフ作品などオムニバス形式で展開する物語
文字数 6,132
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.10.27
文字数 7,222
最終更新日 2024.11.10
登録日 2021.09.19
文字数 6,344
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.10.11
オタク生まれオタク育ち萌アニメ好きの僕が女装をしてクラブに行ったら、オタクアンチの炎上系ラッパー・シュラ様が勘違いしてホテルに連れ込まれた話。
全くもってフィクションです。念のため。
文字数 2,913
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.10
ーーお前ごとこの国を、死に物狂いで守って来たーー
数年前に母が亡くなり、後妻と連れ子に虐げられていた伯爵令嬢ブランシュ。有名な将軍アーロン・キーブルグからの縁談を受け実家に売られるように結婚することになったが、会えないままに彼は出征してしまった!
それからすぐに訃報が届きいきなり未亡人になったブランシュは、懸命に家を守ろうとするものの、夫の弟から再婚を迫られ妊娠中の夫の愛人を名乗る女に押しかけられ、喪明けすぐに家を出るため再婚しようと決意。
夫の喪が明け「今度こそ素敵な男性と再婚して幸せになるわ!」と、出会いを求め夜会に出れば、なんと一年前に亡くなったはずの夫が帰って来て?!
努力家なのに何をしても報われない薄幸未亡人が、死ぬ気で国ごと妻を守り切る頼れる軍神夫に溺愛されて幸せになる話。
※完結まで毎日投稿です。
文字数 88,981
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.01
死後、神様に頼まれて転生したが特にチートな加護も無く、魔王を倒すのに十年掛かった。
英雄の一人ではあったので第二の人生を愉しもうかと思ったが、『狡兎死して走狗煮らる』とも言う。
そこで地方で内政に励む事にして、トロフィー代わりに砂漠の緑化を目標に定めた男の物語である。
文字数 665,409
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.04.29
開業医の鷹城右京は恩師に頼まれ、母校の保健医を1日だけ引き受けることにした。
そこに足を捻挫して保健室にやってきた音羽幸翔が悩みを聞いて欲しいと言い出した。
人には聞かれたくない話だという彼の悩みとは……。
うぶで何も知らない童顔な男子高校生と人に興味のないイケメン医師のイチャラブハッピーエンド小説です。
R18には※つけます。
文字数 13,538
最終更新日 2024.11.10
登録日 2023.12.30
タイトル通り。普通に善良で優良な只人男性冒険者が、アレなダンジョン内でエッチな身体にされてしまった女エルフを助けようとしたら身体を入れ替えられてしまったお話です。
これでしか摂れない栄養素があります。異論は認めます。
文字数 98,175
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.05.12
小さな小屋で生を受けた主人公フロン
産まれて間もなく両親は何処かへ消え1人ぼっちになってしまう。
もちろん1人では生きて行くことが出来ずこのまま死んでしまうのかと思われたが
運よく、その小屋の持ち主の青年ナギに引き取られ、難を逃れた。
この物語は、フロンとナギの絆
そしていつの日か明らかになる、とんでもない真実が織り成す、バトルファンタジーである。
文字数 1,344
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.10
弱小冒険者の僕はある日、神が生み出した人に似た存在、天使達に暮らしていた町を壊滅させられた。
その後、幼馴染みの冒険者レナや天使に似た女性…リィーヤなどのいろいろな過去を持つ人々を仲間にして神がいる天界を滅ぼす物語
文字数 14,254
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.02
三年前、夫の願いにより義両親との同居を求められた私はは悩みながらも同意した。
苦労すると周りから止められながらも受け入れたけれど、待っていたのは我慢を強いられる日々だった。
それでもなんとななれ始めたのだが、
目下の悩みは子供がなかなか授からない事だった。
そんなある日、義姉が里帰りをするようになり、生活は一変した。
義姉は子供を私に預け、育児を丸投げをするようになった。
仕事と家事と育児すべてをこなすのが困難になった夫に助けを求めるも。
「子供一人ぐらい楽勝だろ」
夫はリサに残酷な事を言葉を投げ。
「家族なんだから助けてあげないと」
「家族なんだから助けあうべきだ」
夫のみならず、義両親までもリサの味方をすることなく行動はエスカレートする。
「仕事を少し休んでくれる?娘が旅行にいきたいそうだから」
「あの子は大変なんだ」
「母親ならできて当然よ」
シンパシー家は私が黙っていることをいいことに育児をすべて丸投げさせ、義姉を大事にするあまり家族の団欒から外され、我慢できなくなり夫と口論となる。
その末に。
「母性がなさすぎるよ!家族なんだから協力すべきだろ」
この言葉でもう無理だと思った私は決断をした。
文字数 172,142
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.06.14
主人公オリヴァーの妹ノエルは五歳の時に前世の記憶を思い出す。
この世界はノエルの知り得る世界ではなかったが、ピンク髪で光魔法が使えるオリヴァーのことを、きっとこの世界の『主人公』だ。『勇者』になるべきだと主張した。
そして一番の問題はノエルがBL好きだということ。ノエルはオリヴァーと幼馴染(男)の関係を恋愛関係だと勘違い。勘違いは勘違いを生みノエルの頭の中はどんどんバラの世界に……。ノエルの餌食になった幼馴染や訳あり王子達をも巻き込みながらいざ、冒険の旅へと出発!
ノエルの絵は周囲に誤解を生むし、転生者ならではの知識……はあまり活かされないが、何故かノエルの言うことは全て現実に……。
友情から始まった恋。終始BLの危機が待ち受けているオリヴァー。はたしてその貞操は守られるのか!?
オリヴァーの冒険、そして逆ハーレムの行く末はいかに……異世界転生に巻き込まれた、コメディ&BL満載成り上がりファンタジーどうぞ宜しくお願いします。
※初めの方は冒険メインなところが多いですが、第5章辺りからBL一気にきます。最後はBLてんこ盛りです※
文字数 300,670
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.10.11
これは他所で書いてた小説です。書いてからもう数年が経ってます。
実は他所での発表はイマイチ納得がいってませんでした。話の内容からどうしても性的表現が多くなってしまうのですが、他所で掲載するためにかなり表現を押さえました。が、返ってそれが心残りとなってしまいました。
今回は想像した通りの表現でここで再アップします。もちろん18禁を選択します。ただし、他の人が書く18禁小説と比べると、性的表現はかなり少ないと思います。その点はご了承ください。
なお、これを機に他所であげていた同名な小説は削除します。
文字数 206,413
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.06.19
投資家の健一は、一攫千金を夢見る「ドアホ」な投資家と呼ばれることに抵抗がなかった。元々の資産も大したものではなく、生活費をやり繰りして貯めた僅かな余剰資金を、一つまた一つと投資に突っ込んでいたからだ。しかし、仮想通貨という言葉が彼の耳に入ったとき、まるで稲妻に打たれたような衝撃を覚えた。何の担保もない、中央銀行の力が及ばない「お金」。その自由さは、彼にとってかつてない可能性を感じさせた。
最初のうちはビットコインだけに焦点を当てていた。しかし、「分散投資」という基本的な原則を無視することの危険性も耳にしていた。もし仮にビットコインがポンジスキームであったなら、元も子もない。だが健一は自己資金の限界も痛感していた。結局、彼が持っている全ての余剰資金を突っ込んでみたかったのだが、冷静さを装い、「分散」のために少額ずつ他の仮想通貨にも振り分けることにした。
まずはイーサリアム。プラットフォームとしての活用が広がり、ただの通貨以上の役割を果たし得ると評判だった。他にも、名前を聞いたこともないようなアルトコインたちに、数百円から数千円をポツポツと投じた。中には実体の見えないプロジェクトも多く、何を信じてよいのか分からないまま、彼は「未来の夢」を買うような感覚でコインを収集した。買い集めた仮想通貨はバラエティ豊かで、まるでポケモンのように色とりどりに並んでいた。
だが、仮想通貨市場の変動は、彼がこれまで経験した株やFXの比ではなかった。ある朝、目覚めてスマホを確認すると、全財産がわずか数時間で半分に減っていた。反対に、数日後には一気に三倍に跳ね上がることもあった。この瞬間ごとの浮き沈みに、健一は心を掴まれた。それは高揚と恐怖が背中合わせのような、不安定な興奮だった。
「余剰資金でやりましょう」——ネット上の掲示板では、さまざまな警告が飛び交っていた。しかし、健一にとってこの言葉は耳に残りつつも、どこか他人事のように感じていた。自分には「余剰」というほどの資金など存在しない。生活費も仕事のストレスも、すべてを投げ打ちたい衝動が彼の中で膨らんでいた。
ある日、健一は仮想通貨投資の勉強会に参加してみた。年齢も職業も異なる参加者たちが、「新しい経済」について語り合っていた。特に目を引いたのは、中年の男であった。彼は何度も「忖度は止めましょう」と口にしていた。「仮想通貨の本質は、中央集権を廃するところにある。ここで本物の自由を感じるためには、自分で判断し、誰にも頼らないことが大事なんだ。」彼の目には、不屈の信念のようなものが宿っていた。
文字数 1,463
最終更新日 2024.11.10
登録日 2024.11.10