薬学小説一覧
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治世と乱世の狭間で己(おの)が医道を貫く一人の女性がいた。
彼女とその仲間が描く医学の軌跡。
そこには人の世の光と影と闇があった。
恋に生きるは儚くて、金に生きるは虚しくて、出世に生きるは草臥れて、とかくこの世は生きづらい。
「望んで生んだガキを売る親なんかいねぇ」
「大嫌いだよ、こんな国。
でも、生まれたからには生きていかなきゃね。
泣いても一生、笑っても一生なら、笑って生きた方がいい。
大嫌いな奴に泣かされっぱなしなんて悔しいじゃないか」
「殺すより生かす方が難しいんだ、人は」
「心配するな。
白衣を着たアンタは皇太子より気高い。
前だけ見て歩け」
「戦に必要なのは大義だ、正義じゃない。
大義ってのは国を動かす名分、それが正義とは限らないし、限る意味も理由もないだろ?」
「戦に正義も何もない。
正義と正義が打つかり合うのが戦だ。
こちらにこちらの正義があるように、あちらにもあちらの正義がある」
「敗者は弱者だ。
そして、弱者には権利も選択肢もない。
戦場とはそういう場所だ。
軍医はこれを呑み込んで一人前、呑み込めないアンタに軍医は無理だ」
「どんな形であれ、皆さんは我が国の勝利に貢献したのです。
それを嘲笑するなんて理不尽ですわ。
理不尽を許す必要はございません」
「なら、これだけは覚えとけ。
この世には絶対の悪も絶対の正義もねぇ。
そんな都合のいいモンは存在しねぇんだ」
表紙はこちら。
https://estar.jp/users/2495396
文字数 31,412
最終更新日 2023.11.12
登録日 2021.08.14
薬剤師として研究を重ね、製薬会社からの帰路で車に轢かれて死んだ化野(あだしの)学は神様からギフトとして“人体に悪影響のある物質の抗体”を貰い、グラストーン家の長男、ロジーク・オルト・グラストーンとして転生した。ロジークは元素魔法を学園で学び、幼少期の魔法の先生であるライラ・シス・マレインに惹かれ、両親の計らいで将来が決まってしまう。それまでは学園に通いながら、転生させた神様のお願いで【鬼砂族】と呼ばれる敵と戦う。
文字数 65,651
最終更新日 2020.05.22
登録日 2019.11.17
転生とは、人間がするばかりではない。
願いを抱いた動物が、願いを叶えるための姿に生まれ変わることもある。
『竜の送り人』は元動物の竜を育て、願いを叶えるまで見届ける仕事だ。
無論、楽な仕事ではない。
命を助けてくれた人間への恩返しもあれば、住処を焼いた人間への復讐もあるからだ。
ついでに言えばファンタジーな牧野で竜を食わせていくのにも苦労するし、密猟狙いの冒険者をぶっ飛ばす必要もある。
竜の世話や治療、おまけに近隣集落の付き合いなど、面倒をあげればキリがない。
これは竜と共に生き、これからも共に生き続けるために努力する人たちの物語だ。
文字数 91,222
最終更新日 2019.11.20
登録日 2019.11.02
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