キャラ文芸 付喪神小説一覧
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件
レトロな雰囲気の喫茶店、扉を開けると微かにピアノの旋律とコーヒーの香りが漂う——
飴色の丸いテーブルが行儀良く並んだ店内は、通りに面した大きな窓からの日差しで隅々まで明るい。カウンターでは、シルバーグレイの髪をオールバックにまとめた初老のマスターが、今日も丁寧にコーヒーを淹れている。
そこには時折、『縁切り猫』を名乗る青年がやってきて、誰かの辛い縁に手を差し伸べる。
ネット世界の向こうにいる誰かを想い、騙された女の子。
仕事や人間関係に、負けたくないと頑張る会社員。
悪夢と向き合い、向かい合う漫画家……。
今日はなんだかちょっと辛いかも。そんなとき、不意にコーヒーの香りが鼻先を掠めたら——
それは、きっとこの喫茶店からの誘いかもしれない。
文字数 42,316
最終更新日 2025.01.28
登録日 2024.12.28
長年大事にされてきた物に精霊が宿って誕生する、付喪神。極まれにその際に精霊の頃の記憶を失ってしまい、『名』を忘れたことで暴走してしまう付喪神がいます。
付喪神対策局。
それは、そんな付喪神を救うための組織。
対策局のメンバーである神宮寺冬馬と月夜見鏡は今夜も、そんな付喪神を救うために東京の空の下を駆けるのでした――。
文字数 16,578
最終更新日 2025.01.16
登録日 2024.12.31
女子高生、新米へっぽこ付喪神に溺愛される!
高校三年生の未知花は、父の再婚でできた義妹にいじめられ、家出した。
身を寄せたのは実母の実家である、アンティークショップ〈宵待堂〉だ。
すると母の形見の陶器から「未知花に惚れている」と言う付喪神の志賀があらわれ、迫られまくる。
でも志賀は、付喪神だけに人間社会の常識は知らないし頼りにならない。そのくせヤキモチだけは焼いてきて、未知花のことを抱きしめ独占したがる困った奴だ。
〈宵待堂〉にはたくさんの古びた品が並んでいるが、その中にすすり泣く絵皿があった。
幽霊を怖がる未知花に「悲しんでいるだけだ」と教えてくれる志賀。
未知花はその悲しみを解決してあげたくなり、志賀の力を借りて絵皿から話を聞くことに――。
文字数 26,234
最終更新日 2025.01.01
登録日 2024.12.29
名家に生まれたが体が弱いため別荘で、ばあやたち使用人と過ごす主人公。
ある日、勉強が嫌で逃げた先の川で鉄砲水に巻き込まれ……
※小説家になろうにも投稿中
文字数 3,817
最終更新日 2024.07.22
登録日 2024.07.22
「これは、私達だけの秘密ね」
京都の料亭を継ぐ予定の兄を支えるため、召使いのように尽くしていた少女、こがね。
兄や家族にこき使われ、言いなりになって働く毎日だった。
しかし、青年の姿をした日本刀の付喪神「美雲丸」との出会いで全てが変わり始める。
女の子の姿をした招き猫の付喪神。
京都弁で喋る深鍋の付喪神。
神秘的な女性の姿をした提灯の付喪神。
彼らと、失くし物と持ち主を合わせるための店「失くし物屋」を通して、こがねは大切なものを見つける。
●不安や恐怖で思っている事をハッキリ言えない女の子が成長していく物語です。
●自分の持ち物にも付喪神が宿っているのかも…と想像しながら楽しんでください。
2024.03.12 完結しました。
文字数 104,110
最終更新日 2024.03.12
登録日 2023.12.30
文明開化が花開き、明治の年号となり早二十数年。
かつて妖と呼ばれ畏れられていた怪異達は、文明開化という時勢の中、人々の記憶から消えかけていた。
母親を流行り病で亡くした少女鈴(すず)は、母親の実家であり数百年続く名家、高梨家へ引き取られることになった。
高梨家では伯父夫婦から冷遇され従兄弟達から嫌がらせにあい、ある日、いわくつきの物が仕舞われている蔵へ閉じ込められてしまう。
そして偶然にも、隠し扉の奥に封印されていた妖刀の封印を解いてしまうのだった。
多くの人の血肉を啜った妖刀は長い年月を経て付喪神となり、封印を解いた鈴を贄と認識して襲いかかった。その結果、二人は隷属の契約を結ぶことになってしまう。
付喪神の力を借りて高梨家一員として認められて学園に入学した鈴は、学友の勧誘を受けて“あやかし探偵俱楽部”に入るのだが……
妖達の起こす事件に度々巻き込まれる鈴と、恐くて過保護な付喪神の話。
*素敵な表紙イラストは、奈嘉でぃ子様に依頼しました。
*以前、連載していた話に加筆手直しをしました。のんびり更新していきます。
文字数 41,030
最終更新日 2024.02.29
登録日 2023.12.30
大富豪にして京都の名家。
その言葉だけがひとり歩きし、次の当主と目される女子高生、枢木明日夏が遭遇した十七歳の秋の思い出が酷すぎる。
両親は安定の離婚寸前も酷いが、もっと酷いのが、数百年に一度の皆既月蝕により、突如活性化した〝妖かし〟が出現。
目の前で怪異に飲み込まれた少女を、身代わりになり助けたまでは良かった。
気がつけば明日夏は狂った付喪神に体が乗っ取られる寸前であり、体内へと侵入される直前だ。
抗い、魂から拒絶し、それでもネトリと絡みつく恐怖。
何をしても無駄。何をしても助からない。
超常的なソレは、まさに〝異能〟と呼べる力なのか……。
恐怖が臨界に達した刹那、そこに冗談のように現れた男との出会いが、明日夏の人生を一変する。
「あ……ありがとう」
「感謝は当然だが、報酬は極上なんだろうな? それにしても……ちっさいな。オシイ」
「ちょ?! どこを見てるのッ!?」
救ってもらった瞬間、報酬を求めるばかりか上半身を見て、変態発言をする男にドン引きする明日夏。
こんな最悪な男との出会ったのが運の尽き。
そんなヤツなのに、度々……いや、毎日気になる存在になってしまったのが悔しい。
怪しげな報酬を片手に、同い年だという男の住む骨董屋へと押しかける。
「ねぇ! これで依頼を受けない?」
「この電話は現在使われておりません、番号を~」
「あ、そう……いいのかなぁ? 安土桃山時代の黒茶碗なんだけど」
「ハ~ハッハッハ! 誰がお前の依頼を断るものかよ。さ、行こう……黒茶碗のために!!」
「私のために頑張って欲しいんですが?」
やる気のない男と、京都の妖かしを討滅しながら、次第に明らかになる闇の勢力。
はたして、二人は京都を守りきれるのか? 知らんけど。
文字数 147,067
最終更新日 2023.02.24
登録日 2022.12.30
付喪神やあやかしたちと一緒に暮らすこととなった星蘭。
自分に特別な力や才能があるとは、これっぽっちも思っていないが、母親と妹からは気味悪いと思われ続けていたことが、役に立つことを知ることになる。
そんな星蘭が、千年近く受け継いできた生業を受け継ぎ、付喪神やあやかしたちを幸せにしようとして、逆にたくさんのものをもらって幸せになるお話。
※全6話。2、3日おきに更新。
文字数 7,703
最終更新日 2023.01.12
登録日 2022.12.31
『物の想いをお書きいたします』 紅茶の香りに包まれたブックカフェ、物書き屋。物の想いを本にするという店主の柳は、大家の桜子と共に日々執筆の依頼を受ける。 この二人は人ではなく”付喪神” 人も、付喪神も訪れるそこでは、物を巡る出来事が起こる――
文字数 92,659
最終更新日 2022.12.14
登録日 2022.11.30
ドラゴンとハムスター、二体の亜人が人間社会のコタツでただ語り合うだけ。
『いやああ。着ぐるみパジャマ見られたうわああん』
で、主人公が書いている小説の内容がコレ。
しかし、ストーリーとしては独立しています。
文字数 32,338
最終更新日 2022.01.31
登録日 2021.12.22
名門卯家の次女・愛蘭(あいらん)は義母や義姉に令嬢としての立場を奪われ、身一つで屋敷から掘っ立て小屋に追いやられ、幼くして自給自足生活を強いられることになる。だがそこで出会った「付喪神」という存在から農業を学んだことで、愛蘭の価値観は転換した。「ああ、農業って良いわあ!」自分が努力しただけ立派に野菜は実り、美味しく食することが出来る。その素晴らしさに心酔した愛蘭は、彼女を苦しめたい家族の意図とは裏腹に付喪神と一緒に自由気ままな農業ライフを楽しんでいた。令嬢としての社交や婚姻の責務から解放された今の生活に満足しているから、是非ともこのままずっと放っておいてほしい――そう願う愛蘭だったが、東宮殿下に付喪神を召喚する場面を見られてしまったことで彼に目をつけられてしまう。っていえいえ、宮中になんて行きたくありませんよ! 私は一生農業に生きていきますからね!
文字数 11,262
最終更新日 2022.01.01
登録日 2021.12.30
東京郊外の住宅街。
“文河岸お悩み相談所”の看板には、人間社会に馴染みたいあやかし達が集まってくる。
所長の文河岸玲(あやかしれい)はアラサーのおっさん。
助手の小梅(こうめ)は“種子鋏”のつくも神。
うっかり所長に仕立て上げられた玲は、あやかし達の悩みを、時には一緒に、時にはツッコミながら解決していく。
妖怪変化に付喪神、霊に鬼神に神隠し。
忘れちゃいけない都市伝説。
あやかしたちは、うまく人間社会に馴染めるのか。
さらに、ただの人間であるはずの怜は、なぜ相談所の所長ができるのか。
これは、現代社会に生きるあやかし達と、一人の人間の物語。
文字数 95,457
最終更新日 2021.02.24
登録日 2020.11.28
文字数 8,028
最終更新日 2021.01.07
登録日 2021.01.07
『美詞(みこと)、あんた失業中だから暇でしょう? しばらく田舎のおばあちゃん家に行ってくれない?』
◆突然の母からの連絡は、亡き祖母のお願い事を果たす為だった。その願いとは『庭の祠のお狐様を、ひと月ご所望のごはんでもてなしてほしい』というもの。そして早速、山奥のお屋敷へ向かった美詞の前に現れたのは、真っ白い平安時代のような装束を着た――銀髪狐耳の男!?
◆彼の名は銀(しろがね)『家護りの妖狐』である彼は、十年に一度『世話人』から食事をいただき力を回復・補充させるのだという。今回の『世話人』は美詞。
しかし世話人は、百年に一度だけ『お狐様の嫁』となる習わしで、美詞はその百年目の世話人だった。嫁は望まないと言う銀だったが、どれだけ美味しい食事を作っても力が回復しない。逆に衰えるばかり。
そして美詞は決意する。ひと月の間だけの、期間限定の嫁入りを――。
◆三百年生きたお狐様と、妖狐見習いの子狐たち。それに竈神や台所用品の付喪神たちと、美味しいごはんを作って過ごす、賑やかで優しいひと月のお話。
◆『第3回キャラ文芸大賞』奨励賞をいただきました!ありがとうございました!
文字数 50,777
最終更新日 2020.10.04
登録日 2019.12.31
とある姫君の調度品から、何百年もたった現代。令和で目覚めた付喪神奮闘物語。
とある神社の祭神として目覚めた松姫は、自らの神社の有り様に憤る。
なぜなら彼女の神社は無料駐車場とかしていたからだった。ろくに参拝する人とてなく。
そんな中、松姫は神社で出会った少年と心をかよわせながら神通力をあげ、そしてーーーー。
文字数 4,505
最終更新日 2020.08.30
登録日 2020.05.31
『もののけもの』の世界は、化け物ぞろい!
『もののけ』とは、幽霊や妖怪その他人外の者の呼称であり、それらを討伐・使役・共存する者を『もののけもの』と呼ぶ。
高校入学と同時に、お家の諸事情により、『もののけもの』の世界に足を踏み入れた染宮時(そめみやとき)は、個性的な『もののけ』や『もののけもの』に出会い、新たな世界観や価値観を知る事になる。
三大霊能力者家系、通称『御三家』。中立の立場である『玄常寺』の住職であり、時の主人に当たる『歪屋(いびつや)』。同僚の面々に付喪神。
『見る』事しかできない時は、無力感に苛まれ、コンプレックスを抱きながらも、懸命に食らいついていく。
時が、玄常寺に仕えるようになって、三か月が経過した頃。高校の先輩からとある相談を受けた事により、加速度的に、『もののけもの』の世界は、時に牙を剥き始める。
新米『もののけもの』である時は、大事件に巻き込まれていく。
文字数 169,060
最終更新日 2020.02.19
登録日 2019.12.20
時守家には代々伝わる秘密があるらしい。
その秘密を知ることができるのは後継者ただひとり。
必ずしも親から子へ引き継がれるわけではない。能力ある者に引き継がれていく。
その引き継がれていく秘密とは、いったいなんなのか。
『時歪(ときひずみ)の時計』というものにどうやら時守家の秘密が隠されているらしいが……。
そこには物の怪の影もあるとかないとか。
謎多き時守家の行く末はいかに。
引き継ぐ者の名は、時守彰俊。霊感の強い者。
毒舌付喪神と二重人格の座敷童子猫も。
*エブリスタで書いたいくつかの短編を改稿して連作短編としたものです。
(座敷童子猫が登場するのですが、このキャラをエブリスタで投稿した時と変えています。基本的な内容は変わりありませんが結構加筆修正していますのでよろしくお願いします)
お楽しみください。
文字数 99,067
最終更新日 2020.02.15
登録日 2019.12.27
【第四回キャラ文芸大賞 激励賞頂きました。ありがとうございますm(_ _)m】
真っ白なお城の隣にある護国神社と、小さな商店街を繋ぐ裏道から少し外れた場所に、一軒の小さな本屋があった。
今時珍しい木造の建物で、古本屋をちょっと大きくしたような、こじんまりとした本屋だ。
売り上げよりも、趣味で開けているような、そんな感じの本屋。
本屋の名前は【神楽書店】
その本屋には、何故か昔から色んな種類の本が集まってくる。普通の小説から、曰く付きの本まで。色々だ。
さぁ、今日も一冊の本が持ち込まれた。
十九歳になったばかりの神谷裕樹が、見えない相棒と居候している付喪神と共に、本に秘められた様々な想いに触れながら成長し、悪戦苦闘しながらも、頑張って本屋を切り盛りしていく物語。
文字数 108,396
最終更新日 2020.01.31
登録日 2019.07.20
美人店主の古道具店に持ち込まれるアンティークはどれもこれも曰く付き。ちょっと不思議なゆるオカルト物語。
文字数 21,621
最終更新日 2019.08.17
登録日 2019.08.12
霧原骨董店~あやかし時計と名前の贈り物~
レンタル有り高峰一樹は幼い頃から霊が見えた。大学入学を機にとある町に引っ越してきた。
そのアパートの近くには長らく休業している怪しい店があって――。
付喪神が憑く〝曰く憑き〟商品を扱う店〝霧原骨董店〟を舞台に送るアヤカシストーリー。
文字数 105,415
最終更新日 2018.12.04
登録日 2016.06.02
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