「大人」の検索結果

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青春 連載中 短編
 その年。新一年はやって来た。  怪物揃いの《狂気の世代》と呼ばれるその代は、頭のおかしい奴らが集まってしまった世代なのだ。  それには理由がちゃんとある。  40~50年ほど前。頭のおかしい奴らが集まった世代があった。その頃は、《壊滅の時世》と呼ばれていて、不良、罪人、狂人、問題児が沢山生まれた時世だった。そいつらが大人になって、頭のおかしい奴と、頭のおかしい奴が結婚して、生まれたのが頭のおかしい奴だ。  そいつらが集まったのが、《狂気の世代》だ。そしてその人口が多かった千葉県、神奈川県、東京都。この3県は特にヤバかった。  この物語は東京都にある、[未来川高校] を中心とした頭のおかしい奴らが、東西で合戦を始めた。増えてく仲間とともに、東と西で戦が始まる。  君達も《狂気の世代》の虜になっちゃう?
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小説 191,451 位 / 191,451件 青春 7,016 位 / 7,016件
文字数 8,480 最終更新日 2019.01.22 登録日 2019.01.12
SF 連載中 長編 R15
惑星全域に於ける全世界規模の統合大戦が終結し、イオン量子ヨタA.Iオメガを開発した巨大軍産複合体企業が世界の全てを掌握することとなった。 戦禍の爪痕の残る管理外区域に蔓延る絶望と貧困、煌びやかな都市に溢れる希望と繁栄との二極化された世界で、その決定論的な運命の歯車に抗う若者たちがいた。 眼前に立ちはだかる冷徹な世界システムと社会の闇に潜む悪意の渦に翻弄されながらも、希望を捨てない彼等の行動で、世界の構造は果たして変革のときを迎え得るのか。 新世界創造に関わる、白銀の髪と澄んだ瞳を持つ少女「雪姫」の存在と、彼女を巡る謀略とは? フリージャーナリストに転身した、大人気スポーツであるエレクトリック・メタル・ボウルの 元スタープレイヤー緑野爽児は世界の真実に迫ることが叶うのか? サイバーパンク・ディストピア・ストーリーが開幕する。
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小説 21,348 位 / 21,348件 SF 1,120 位 / 1,120件
登録日 2019.05.12
 もしも、往復8時間の水汲みを毎日する事で生きる事が出来るのならば、それは幸福なのではないだろうか? 日々12時間の労働に疲れた私は、フッと思ってしまった。  様々な娯楽に満たされた先進国の複雑な生活よりも、発展途上国の貧しくとも、シンプルな生き方の方が私には合っているような気がする。  私が文明という便利な生活を捨てて、原始人のような生活を今更できる訳ないと思うが、それはジャングルの奥地に住む先住民族も同じだろうと思う。  彼らも我々のような複雑で、規則に縛られ、時間に追われる生活をするのは嫌なはずだ。もう大人になった私達はどちらかを選ぶ事は難しいが、どっちの生き方が幸福だったのか考える事は許されるだろう。  全4回、7月1日の一日だけの講義を終えた時、あなたは今よりも少しだけ幸福の事が分かるかもしれない。  
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小説 191,451 位 / 191,451件 経済・企業 320 位 / 320件
文字数 10,950 最終更新日 2020.07.01 登録日 2020.06.30
「追いかけたい面影が現れたら私を呼ぶと良い。君の気が済むまで面影を追いかけてあげるよ」と宇宙人は約束してくれた。大人になった主人公は恋人を亡くし、その面影を追い求めるために宇宙人を呼び出す。面影を追いかける星の旅の果てに、主人公はある決断をする。
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小説 191,451 位 / 191,451件 ライト文芸 7,636 位 / 7,636件
文字数 13,053 最終更新日 2023.03.12 登録日 2023.03.11
烏の神々による創世のダークファンタジー 七つの大罪に呪われた嘘つきで傲慢な烏モンスター達のお話。 天上レイウ國の烏王コルウスは白銀の乙女ベルジェリカを妻にした。 彼らは地上の烏國レイヴァンと度々争い陰湿で狡猾な群像劇を繰り広げる… 全体的に大人向け、モンスターと神話の倫理観注意。 異性愛中心に同性愛描写もあります。 烏王創世記の本編にあたります、こちらを先に書いてるので前作・部族動乱時代を読まなくても楽しめるはず。 一期から三期まであり。※印はR指定注意です。
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小説 191,451 位 / 191,451件 ファンタジー 44,247 位 / 44,247件
文字数 90,363 最終更新日 2024.03.11 登録日 2023.04.09
君の深い苦しみや悲しみは私が背負うから、君は休んでいいんだよ? さあ、どうする? 虫と幼なじみを賭けてゲームをする女子高生・エリカのお話と、虫と冷戦中の恋人を賭けてゲームをするOL・汐里の物語。 白鳥エリカと香川圭介は、同じ団地に住む幼なじみ。 年齢が同じ二人は、保育園から高校まで同じ場所に通っている。高校2年生の今は、クラスまで一緒だ。 大人しくて暗い雰囲気を漂わせていた圭介が、ある日を境に爽やか笑顔を振りまく明るい男子高校生になる。 だが、不自然なのはそれだけではなかった。圭介の頭には、エリカにしか見えない白い花が咲いていたのだ。 圭介はなぜ変わったのか、白い花はなぜエリカにしか見えないのか? 決められた期限内にゲームの勝利条件をクリアできなければ、圭介の、亮太の、それぞれの意思は完全になくなってしまう。 勝ちたい。勝って取り戻す、必ず。 奮闘する女子高生エリカと、その数年後のエリカの友人、OLの汐里の物語。
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小説 191,451 位 / 191,451件 ミステリー 4,251 位 / 4,251件
文字数 107,604 最終更新日 2024.03.15 登録日 2024.02.08
忘れ物を届けた事をきっかけに走り出す大井町線恋物語。 いつも何かと自信がない音大生カエ。 ある時車内で忘れ物に気づき、勇気を出して届けに走ります。その先にいた人はカエが今まで話した事もないタイプのショウゴという男子で…… タエ子は大井町線が好きだ。 緩やか車窓、柔らかい駅の雰囲気、そして何より気に入っているのは… 美味しいお酒と共に走り出す少し大人の恋物語。 東急の沿線を絡めながら二つの恋が並走していきます。設定が現在より10年前。若干レトロ感あり。まだスマホが誕生していない時代のお話です。 ……たまにフェロモン魔人が出ます。 *本編完結済 番外編「ナミさんとフェロモン魔人」連載中。 *今作は「小説家になろう」にも掲載しています
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小説 191,451 位 / 191,451件 ライト文芸 7,636 位 / 7,636件
文字数 110,442 最終更新日 2019.02.02 登録日 2018.03.08
キャラ文芸 完結 ショートショート
大人の身だしなみの話です。
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小説 191,451 位 / 191,451件 キャラ文芸 4,377 位 / 4,377件
文字数 249 最終更新日 2020.11.01 登録日 2020.11.01
 森の中に住まうことをどうして先祖たちは選んだのだろう。老いたる者たちはいくつかに分かれ、知恵や知識の根を支え教えるために若者たちを待つ。オルビオスとクァルマの二人は疑問を深めては仲間に導き入れる〈智慧〉の祝福に与っており、老いたる〈智慧〉イプセと共に暮らしていた。  二人は親を知らない。いやむしろ、大人たちはみな、この二人の親であり、二人どころか、若者たちはみなその兄弟姉妹なのであり、共に一つの屋根の下に暮らすのは、オルビオスにとってのクァルマ、〈もう一人(ヘテロス)〉、そしてイプセ、〈老いたるもの(ゲライオス)〉だけだ。だが若者たちは「父さん」とも「母さん」とも言わない。兄や妹と言った言葉は彼らにはない。それはなぜか。  若者たちは先祖より受け継いだ言葉によって名づけられた名前を呼び合う。この村に同じ名の者は二人といない。誰かが死ねばその名を引き継ぐことはあっても、記憶の中に生き続ける限りはその名を引き継ぐことはない。引き継ぎは墓碑に刻まれた名にのみ遺された人から譲られる。  先祖は何故ここを住処としたのだ。どこから来た。どこへ行く。何のために。何も応えぬ森に、そうした問いは押し籠められる定めにあると、時代は紡いできた。しかし〈智慧〉はいつからかその問いに立ち向かってきた。二人は少しずつ知っていく。森の民であることの宿命と、意志の高まりを。
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小説 191,451 位 / 191,451件 ファンタジー 44,247 位 / 44,247件
文字数 57,010 最終更新日 2024.09.29 登録日 2024.08.13
SF 連載中 長編
SURVIVOR 2002年3月4日 子供の頃 よく弟はクローゼットにお化けがいると言った。 俺は兄として勇敢な姿を弟に見せるためにクローゼットの扉を開け弟に言った。 幽霊なんかいないと。 きっと母を早くに失ったせいで弟は幽霊がいるなんて妄想を始めたんだろう。 弟は母が死んだ日に赤髪の男を見たと言っていた。 周りの大人は誰一人信じなかった。 もちろん俺もだ。 6歳にもなって幽霊に怯える弟は可愛いが毎回こうだと俺が参ってしまう。 ただ母の死因は不自然だった。 目から血を流し身体中の骨が砕けていたらしい。 医者が言うにはこんな死に方は初めて見たと言っていたそうだ。 母がいなくなり俺たちは2人きりになってしまった。 父は俺が産まれてすぐに出て行き家族3人だった。 だけど3人で充分だった。 だが今は2人だ。 だから弟は俺が守ると決めた。 あの晩は満月だった。 いつもの様に近所の犬は鳴き、親戚のおじさんとおばさんは喧嘩していた。 そしていつもの様にクローゼットに怯える弟。 だがこの晩は違った。 いつもの様にクローゼットを開け弟に幽霊なんかいないと言ったその時 黒い腕が俺の身体を掴んだ。 俺は不思議なことに恐怖を感じなかった ただただ意識が朦朧としていく中で母の叫び声と赤髪の男が母に何かしているのだけが見えた。 次に目が覚めた時弟は泣きながら俺に抱きついていた。 弟は一言俺に言った。 赤髪の男が母を殺したと。 その日を境に俺は幽霊を信じる様になった。
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小説 191,451 位 / 191,451件 SF 5,419 位 / 5,419件
文字数 1,408 最終更新日 2018.01.09 登録日 2018.01.08
青春 連載中 ショートショート R15
この物語はフィクションです。 人物・場所・内容は存在しません。 この物語は少年少女達が 大人の力により悪に染まる物語。 ストーリーかつカオスなお話です。
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小説 191,451 位 / 191,451件 青春 7,016 位 / 7,016件
文字数 2,548 最終更新日 2018.11.15 登録日 2018.11.14
ライト文芸 完結 ショートショート
 少年は水泳が大好きだった。  誰かと競って泳ぐよりも、ただひんやりとした水の中にいるのが好きだった。  だが、そんな少年は少女の一言で変わっていく。 「私、夏の大三角よりもアルタイルのすぐ横にあるイルカ座が好き」  大人になった少年は競泳選手となりオリンピックを目指すも、なかなか記録が伸ばせないでいた。  そんな彼は、ある日イルカ座に願いをかけた。 「俺にもう一度だけ、自己ベストくれないか」  翌日から彼に体の異変が起き始める。    屁が、止まらない。
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小説 191,451 位 / 191,451件 ライト文芸 7,636 位 / 7,636件
文字数 6,985 最終更新日 2019.07.17 登録日 2019.07.17
恋愛 完結 長編 R18
大手通販会社の商品開発部で働く新米OLの小春。年上の片想い相手を忘れられず、恋とは無縁の生活を送る彼女に、ある日奇跡が起こる。なんと会社の新社長として、四年前こつ然と姿を消した想い人・悟がやって来たのだ。これは運命に違いない! と、胸を高鳴らせたのも束の間、平社員の小春では多忙な社長に近づくことすら一苦労。その挙げ句、ようやく会えた彼に冷たく突き放され、思わず小春は「絶対に落としてみせる」と宣言する。すると、悟の態度が甘く妖しく変化して、気づけば濃厚なキスに蕩かされてしまい……。真意を隠した大人の恋の駆け引きに、手も足も出ない! 嘘つきな彼と一途な彼女のとろ甘オフィスラブ。
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小説 191,451 位 / 191,451件 恋愛 57,696 位 / 57,696件
文字数 152,931 最終更新日 2018.09.18 登録日 2018.09.18
美しいけれど、大人しく目立たない王女 フォルティ。国政に不満を抱きながらも、何も行動出来ずにいた。 しかしある日、高熱を出したきっかけで、自分の前世を思い出してしまう。 それは成人しても中二病が治らなかった残念な大人だった事を…! 「こんな剣や魔法のある面白い世界、楽しまなくってどうする⁈」 こうして、普段は日陰の花。夜は強く謎めいたスーパーヒロイン⁈が登場したのであった。
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小説 191,451 位 / 191,451件 ファンタジー 44,247 位 / 44,247件
文字数 21,004 最終更新日 2021.10.17 登録日 2018.09.26
恋愛 完結 長編 R15
大学2年生の古城里見には、好きな人が3人いる。 大人の魅力あふれる自動車学校の教官、流山満琉。 仲のよい先輩と後輩として過ごしながらも、惹かれている東雲椿桔。 1番自分が正直になれる同級生、小岩井岩石。 大人への憧れ。 過去への郷愁。 自分でいられる場所。 全部大事で、捨てられない、たくさんの思い。 何の変哲もない日常の中、時間は止まってくれず、関係も変わっていく。
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小説 191,451 位 / 191,451件 恋愛 57,696 位 / 57,696件
文字数 51,008 最終更新日 2021.11.14 登録日 2021.10.22
SF 連載中 長編
惑星マナへリア。地球から遠く離れたその星では、地球を巣立った者たちの子孫が故郷を模した文化を気づき、暮らしていた。 不安定かつ混沌とした世界は、S.Oという一つの組織によって秩序を保たれていた。 人々の尊厳や命、平和を守り、正しきを体現するS.Oに故郷を壊された『カディ・ブレイム』は、消えぬ炎を心に灯したまま、日々を生きていた。 平和で穏やかな毎日も、大切な人とのかけがえのない時間を持ってしても、その炎は消せなかった。 スレッドという相棒と出会い、巨大人型機動兵器『イヴォルブ』を手に入れたカディは、今の楽しい日々で消えなかった炎を完全に鎮めるため、復讐を決意する。 これは大切なものを奪われたカディが紡ぐ、復讐と反抗の物語。 悪も正義もない。ただ己の魂を鎮めるためだけに、カディは進む。蒼のイヴォルブ『ルオーケイル』とともに。
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小説 191,451 位 / 191,451件 SF 5,419 位 / 5,419件
文字数 46,831 最終更新日 2024.05.26 登録日 2024.04.26
青春 連載中 長編
 ホッとしたいとき、おいでよ! 私たちのまち茅ヶ崎へ!  芸能の街、湘南、茅ヶ崎で繰り広げられる日常は、普通の街とは一味ちがう非日常。  恋愛したい、遊びたい、青春したい!  のんびりした湘南の田舎町、茅ヶ崎に住むフルーツの香りがする夢のようなJK、白浜沙希。香水、柔軟剤、その他香料不使用。  今年こそは変わるぞと意気込んで近くの海まで一人で初日の出を見に行った高1の元日。  あれれ? 気が付けばもう高2のクリスマス。  今年も私の一年は陸上部と勉強、ときどき遊びの繰り返し。  そんなどこにでもいるようなありふれた私だけど、友だち、部活仲間、地域の人たち、息を呑む素敵な街の風景、ときにつらいこともあるけど、たくさんの出会いやふれあいが、自身を日々大きくしてくれた。  そうか、きっと青春って大人になっても、気持ち一つで何度でも訪れるんだ。 ※本作執筆にあたりまして、以下のお店、企業の方に掲載許可をいただきました。誠にありがとうございます! ・協力:香川屋分店(メンチ、サザンコロッケ等)、湘南ちがさき屋十大(湘南江の島タコせんべい等)経営者ご夫妻、茶商小林園(サザン通り)、麺屋登夢道(小出県道のバイパス下、赤羽根交差点)(50音順掲載、敬称略)
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小説 21,348 位 / 21,348件 青春 1,032 位 / 1,032件
登録日 2018.11.16
恋愛 完結 短編 R15
母親にも「古い」と言われる『食パンダッシュ』を頑固に続けていたヒトミは王道ラブコメに憧れる青春真っ只中の高校生。 遂にほぼ理想的な出会いをする事が出来たが、果たして運命の相手なのであろうか? 少しづつ大人の階段を登る二人の恋の結末は……!? ※男性も親しみやすい内容となっております。 ※作品はアルファポリス様、ツギクル様、note様にも掲載しています
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小説 21,348 位 / 21,348件 恋愛 4,934 位 / 4,934件
登録日 2021.08.30
あー、消えたい。 私の言いたいことが相手に伝わらないし空回りして、思ってもみないことを発言したりと。 私のこういうところは今始まったことではなく、幼少時からの延長線だ。 周りの大人は「何で、他の子と同じようにできないのか?」や「甘えからきているわがまま。」、「馬鹿。」などと言いたい放題。まるで、『私』という存在をこの世界から追い出すかのような心もない言葉。いっそ、「打ち消してくれていいのに。」と思う。こっちだって、こんな生きづらい冷たい世界に生まれたくて生まれてきたわけではないのに。 自分という存在にも嫌気がさしていて、そうぼんやりと思い耽っていたある冬の朝、私はいつも通りに出勤していた。 その日の朝はいつになく、手がかじかむぐらいに寒く、鹿の絵が刺繍されたお気に入りのミトンを両手に身に付けていた。 私はバス通勤なので、目的のバス停に向かっていた。到着すると側にベンチが設置されている。「座ろうか。」、躊躇ったが立って待つことにした。程なくしてバスが時刻通りに到着し、いつも通りにオフィスへと向かった。 そのお気に入りのミトンが片方ないのなに気付いたのは、帰宅して自室に籠ってからだ。機能性やデザイン性に優れておりとても気に入っていたので、大袈裟に言って絶望の淵に立っているような苦い感覚を今でも覚えている。自室の隅から隅まで探したが、やはり出てこない。愕然として「もと来た道を辿れば、あるかもしれない。」淡い期待を描きながら、寒い冬の帰宅路をUターンした。 街頭に照らされ、今朝のバス停がぼんやりと現れた。 私は信号が青になると同時に急ぎ足で、バス停に駆け寄った。 だが、私の淡い期待とは裏腹に求めていた片方のミトンは存在しなかった。 私はがっくりと肩を落とし、ため息をつきながら再び、自宅へと続く道のりへ歩を進めた。 しかし、翌朝想像もしない出来事が起こった。その日も出勤でいつものようにバス停へ向かっていると、遠目ながら見覚えのある片方だけのミトンがベンチの背もたれに丁寧に掛けられていた。 近付いて確認すると、やはり私のミトンである。再度間違いないか用心深く確認して、束の間、深い安堵と歓喜に包まれていた。いや、嬉しいを通り越して感動したのだ。 どこかの顔も知らない名前も分からない心優しい人が私がすぐに分かるようにと目立つようにベンチの背もたれに片方だけのミトンを掛けてくれたのだ。 もうすぐ、バスが到着するというのに私は人目憚らず、涙した。 つい最近まで、この世界に失望していた私だったが、「人生捨てたものじゃない。」と生まれて初めて思わされた出来事だった。 今でも、私と私の片方だけのミトンを再会させてくれた方はどんな人物か分からないので直接、お礼は伝えられない。 だが、その方のように「自然と他者に親切にできるような人間になりたい。」と思ったある冬の朝だった。
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小説 191,451 位 / 191,451件 エッセイ・ノンフィクション 8,057 位 / 8,057件
文字数 1,175 最終更新日 2021.11.26 登録日 2021.11.26
15年ぶりに会った”弟”は、今でもちゃんと、”弟”だった――。 土壇場で結婚がダメになった奈留。仕事も辞め、マンションの契約ももうすぐ切れるというとき、ひょんなことから”かつての弟”勇樹と偶然再会を果たす。2人は昔、親どうしの再婚、そして離婚によって、2年の間だけ姉弟だったのだ。別れたときまだ小学6年生だった勇樹は立派な青年に成長し、カメラマンになっていた。 久しぶりの再会に乾杯し、話も弾む。酔った勢いもあって、奈留は半ば強引に、勇樹が1人暮らしをしている一軒家に少しの間置いてくれるよう頼みこんだ。 次に住む所が決まるまでの短い間だけれど、また昔のように姉弟で楽しく過ごせるかもしれない―。気楽に考えていた奈留だったが、勇樹の周りには女性の影がチラついて……。 やさしくて、どこか天然で、時々ちょっと頼もしい。 そんな、奈留が知らない時間を過ごして大人になった勇樹が、抱えていたものとは―。 ※「恋する弟」として掲載していた作品を改題したものです
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小説 191,451 位 / 191,451件 恋愛 57,696 位 / 57,696件
文字数 109,305 最終更新日 2024.03.17 登録日 2024.02.17
3,698 6768697071