ライト文芸 ライト文芸大賞小説一覧
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【これは愛か執着か】
十七歳の優里は家出少女だった。
橋の下、通称《身寄せ橋》であと腐れのない関係を築き、居場所を求めてさまよう。
身を売ることで日々生き繋いでいた。
ある夜のこと、老若男女が住み着いた《身寄せ橋》から人がいなくなる。
誰もいなくなった《身寄せ橋》で、男に捕まり連れ去られてしまう。
二人きりの生活で、優里は逃げようと奮闘するが……。
「蓮って、そんな風に笑えるんだね」
「笑う……か。それは皮肉なことだな」
同じ時間を過ごしていくうちに男の秘められた過去を知り――。
「何も知らないくせに! あたしは変わったの! 強くなったの!」
どうせ、誰もあたしの叫びに答えはしない。
あたしに居場所なんてないのだから。
「一度は警告を出してるんだ。傷つく覚悟は出来てるはずだ。わかってるよな?」
利用価値がないと見捨てられてしまったら、あたしは生きていくことが出来なくなってしまう。
あたしの居場所はどこ?
さまよい歩き、今日も囚われる。
【あたしたちは夢なんか見ていられない】
――だけどね、幸せはあきらめられないから、希望をみるんだよ。
文字数 72,593
最終更新日 2024.05.19
登録日 2024.04.29
【第7回ライト文芸大賞応募作】
伊国文花は新進気鋭の恋愛小説家だ。デビュー作が60万部を超えるベストセラーとなり、その後もヒット作を連発。瑞々しい文体と、思春期特有の青春と切なさが共存するテーマで女子高生を中心に絶大な人気を誇っている。
年齢性別ともに非公表ながら、現役女子高生作家とも噂される伊国文花が失踪したのは、新作の出版記念オンラインイベントを前日に控えた夜だった。
一人暮らしの部屋から見つかったのは、手書きの原稿用紙の束。『作家・伊国文花の功罪』と名付けられたその未発表原稿は、やがてある女性の変死事件へと繋がっていく――。
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
文字数 34,559
最終更新日 2024.04.28
登録日 2024.04.13
【第6回ライト文芸大賞 奨励賞受賞作】
食べることは生きること。食べるために生きているといっても過言ではない新人機動隊員、加藤将太巡査は寮の共用キッチンを使えないことから夕食難民となる。
コンビニ弁当やスーパーの惣菜で飢えをしのいでいたある日、空きビルの一階に弁当屋がオープンしているのを発見する。そこは若い女店主が一人で切り盛りする、こぢんまりとした温かな店だった。
将太は弁当屋へ通いつめるうちに女店主へ惹かれはじめ、女店主も将太を常連以上の存在として意識しはじめる。
しかし暑い夏の盛り、警察本部長の妻子が殺害されたことから日常は一変する。彼女にはなにか、秘密があるようで――。
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
文字数 101,258
最終更新日 2023.05.20
登録日 2023.04.10
*2年前の投稿作再掲です*
〈あらすじ〉
「わたしね、実は映画の中だけじゃなくて、本当に病気なんだ」
中学三年の四月。僕――白鷺新汰(しらさぎ あらた)の通う学校に、ひとりの美少女が転校してきた。
彼女の名前はサクラノハナミ。一昨年に公開された大ヒット恋愛映画で主演を務めた有名女優だ。
映画やドラマを見ると吐き気やめまいを催す謎の症状から、彼女のファンになれなかった僕。
彼女と同じクラス委員になったことから、僕らの関係は動き出す。
「本当にね、余命宣告、されたんだ」
元気そうに見える姿からは信じられない、彼女の一度目の告白。嘘か冗談だと思った。
意味ありげな態度に、他のクラスメイトの前では気丈に振る舞う姿。僕は何を信じていいのかわからない。
修学旅行の日の夜。彼女は僕に二度目の告白をする。ようやく過去の闘病生活について教えてくれたことで、彼女の嘘は終わったはずだった。
数々の行事で青春を謳歌して、距離を近づけていく僕たち。
卒業式の日。別れる前にと彼女への恋心を明かす僕に、彼女は三度目の告白を――「本当の病状と余命」の告白をする。
僕が映像作品を見られなくなった理由とは。
彼女が最後まで隠し続けたある症状とは。
これは、死の瞬間まで「女優」として生きた彼女と、彼女との思い出を綴って生きる小説家志望の「僕」の話。
*本作はカクヨムにも投稿しています。他サイトでもリメイク作を掲載予定です*
文字数 289,548
最終更新日 2022.06.01
登録日 2022.04.28
〇本作、完結済。
野生の鳥が多く生息する山奥の村、鴇村(ときむら)には、鳥に関する言い伝えがいくつか存在していた。
――つがいのトキを目にした恋人たちは、必ず結ばれる。
そんな恋愛を絡めた伝承は当たり前のように知られていて、村の少年少女たちは憧れを抱き。
――人は、死んだら鳥になる。
そんな死後の世界についての伝承もあり、鳥になって大空へ飛び立てるのだと信じる者も少なくなかった。
六月三日から始まる、この一週間の物語は。
そんな伝承に思いを馳せ、そして運命を狂わされていく、二組の少年少女たちと。
彼らの仲間たちや家族が紡ぎだす、甘く、優しく……そしてときには苦い。そんなお話。
※自作ADVの加筆修正版ノベライズとなります。
表紙は以下のフリー素材、フリーフォントをお借りしております。
http://sozai-natural.seesaa.net/category/10768587-1.html
http://www.fontna.com/blog/1706/
文字数 166,229
最終更新日 2019.04.28
登録日 2019.03.20
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