近世ヨーロッパ小説一覧
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これは伝承と化した〈神の奇跡〉が失われ、銃火が騎士を淘汰した時代の物語。
滅びゆく大陸の覇権を巡って対立を続ける〈帝国〉と〈教会〉の戦争は、開戦から十二年が経過してなお続いていた。
戦争が終着点を見失う中、〈帝国〉の若き女王クリスティーナ一世は、戦死した父親の仇を討ち、大陸に真の秩序を取り戻すという大義名分を掲げ親征を開始した。
一方、〈帝国〉の侵攻により国家存亡の淵に立たされた〈教会〉は、信仰の導き手たる〈教会七聖女〉を戦場に担ぎ出し、国家の防衛を託す。その中の一人、第四聖女エルもまた、大陸の真の平和を願い戦場へと赴く。
自らの理想を叶えるべく覇道を突き進む女王と、戦争を止めるべく勇敢にも立ち上がる聖女……。愚か者たちは戦い続ける。誰がために、己のために……。そこに愛すべき無数の死が積み重なると理解しながら……。
すでに英雄はみな死に逝き、今や戦場には愚か者ばかりがのさばるのみ。
それでも戦いは終わらない。いずれ死が二人を別つまで……。
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*4人の視点人物による群像劇です。
*架空の世界を舞台としているため異世界ファンタジーに分類していますが、基本的に近世ヨーロッパの史観に基づいた世界です。魔法は過去の伝承程度に留まり、人間以外の異種族やモンスターは登場しません。
*前日譚『最後の騎士 〜第六聖女遠征の冬〜』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/61509528/12330394
文字数 65,186
最終更新日 2024.03.05
登録日 2023.01.31
孤児院で育った少女リチェルは、十二歳の時その歌声を見初められ隣国の貴族の楽団に引き取られる。けれども引き取ってくれた当主がすぐに病死した事で待遇が一変、日々屋敷と楽団の雑事をこなす下働きとして暮らしていた。
そんなある日、丘で隠れて歌っていたところを一人の青年に見つかってしまう。ヴァイオリン弾きである青年は、リチェルにまた歌を聴かせてほしいと告げて──。
「俺はただ、君の歌が聴きたくて降りてきたんだ」
これはある目的で旅を続ける貴族のヴァイオリン弾きと孤児の少女の、音楽で彩る優しい旅のお話。
(原案・絵:若野未森、著者:雪葉あをい)
★11/13まで毎日朝8時更新・以降週二回(土日朝8時)更新・年内完結
※このお話は19世紀末のヨーロッパをモデルにしたファンタジーです。地名や当時の政治・慣習等の背景を含め、多々フィクションが含まれます。
※時代背景などを反映した差別的な表現が含まれている場合があります。
文字数 549,892
最終更新日 2023.12.31
登録日 2023.06.22
約三ヶ月前、ブランケ伯爵家からバウムガルテン公爵家へと嫁いだリリア。伯爵令嬢から公爵夫人へ。幸せな新婚生活を送って──は、いなかった。リリアは、その理由も教えられず、外との接触を断たれ、王都のバウムガルテン邸の敷地内しか出歩くことを許されていない。その上、夫は自分を愛していないらしい。とリリアは思う。初夜、「君には触れない」と言ってきた、アルトゥール・バウムガルテン。リリアより四つ上、弱冠二十歳の現バウムガルテン公爵は、そう言った。リリアはそれから、数えるほどしか夫と顔を合わせていない。自分はなぜここにいるのだろう。そう思って過ごす日々──が、一変する。
「愛している、リリア」
真っ昼間だというのに突然夫が帰ってきて、意味の分からないことを言い出した。曰く、自分は呪われていて、その呪いは愛する者に触れる、または自分が愛情を向けていると知られると、愛するものが死んでしまうというものだ、と。そしてその呪いが解けたのだと。
今まですまなかった、そう言われて、そうだったのですねと言えるような心境を、リリアは持ち合わせていなかった。
「ならば、本当に私を愛してくださっているのなら、これからの三ヶ月で、私を愛していることを証明してくださいませ」
そして、アルトゥールからリリアへの、『愛の証明』が始まった。
文字数 106,459
最終更新日 2023.07.20
登録日 2023.06.05
ルソーは生まれて9日で母親を亡くす。時計職人の父とは読書をして過ごすが、貴族と喧嘩をしてジュネーヴの街から逃走した。孤児同然となったルソーは叔父に引き取られ、従兄弟と共に少年時代を過ごす。
その後、いろんな職を転々としてニートのような生活を続ける。
どの仕事も長くは続かず、窃盗や変態行為に身を染めた。
しかし、読書だけは続けた。
やがて、ママンと出会い、最初は母親のような愛情を受けるが、その関係はどんどん深くなっていく。
フランスでは普通のことなのか、奇妙な三角関係を経験し、やがて、ママンとの別れも。
音楽を仕事にしたかったが、それほど才能はなかった。
ルソーはその後、女中と結婚し5人の子供を授かるが、貧乏すぎて養えない。
ルソーは抑圧された経験を通して、社会に疑問を持っていた。ルソーは理不尽な社会の事を文章にする。
「人間不平等起源論」
「社会契約論」
「新エロイーズ」恋愛小説
「エミール」教育論
「告白」自伝
「孤独な散歩者の夢想」
昔は娯楽も少なく、文書を書く人はお笑い芸人のようにチヤホヤされたものだ。
それらの文章はやがて啓蒙思想として人々に大きな影響を与えていくこととなる。
ルソーを弾圧する人も現れたが、熱烈に歓迎する人もいる中で過ごす。
そんな彼の思想が今では当たり前となった人権、平等、博愛を世にもたらすフランス革命を引き起こす原動力となった。
文字数 45,839
最終更新日 2021.09.16
登録日 2021.05.31
これは、〈神の奇跡〉が伝承と化し、騎士が銃火に消えつつある戦場の物語。
二百年前に起こった、〈東からの災厄〉と呼ばれる壊滅的な戦災を経てなお、滅びゆく大陸を二分する〈教会〉と〈帝国〉は、その覇権を巡り争っていた。
雪荒ぶ北の〈帝国〉の地で、男たちはそれぞれの意志を胸に、戦場に臨む。
闘争に理由などない。しかし人は闘争に意味を求める。国家の大義、神への信仰、騎士の誇り……。憎悪、快楽、渇望……。他がため、そして己のため……。
それらは渦巻く意志となり、戦場に際限なき血を求める。
そして、〈教会〉の若き月盾の長と、〈帝国〉の騎士殺しの黒騎士の邂逅は、一つの時代の終わりを告げようとしていた。
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*6人の視点人物による群像劇です。前線での戦闘を軸に話が展開するため、暴力描写が非常に多くなります
*架空の世界を舞台としているため異世界ファンタジーに分類していますが、基本的に近世ヨーロッパの史観に基づいた世界です。魔法は過去の伝承程度に留まり、人間以外の異種族やモンスターは登場しません。
*後日譚『愚か者たちの戦場 ~狂悪なる黒竜の女王と、皆殺しの聖女~』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/61509528/493718647
文字数 289,360
最終更新日 2021.05.02
登録日 2019.12.27
とある戦いに敗北したあと、生き残るためにあらゆるものを踏み台にして逃げ延びた騎士がいた。
彼の名はアンダース・ロートリンゲン。
月盾騎士団の軍旗の下、僅かに残る麾下の兵士たちを率いる月盾の長。
まだ年若い騎士は、軍の総司令官であった父の遺骸を捨て、騎士団長であった兄を裏切り、そして付いてきた仲間たちを薪のように火にくべ続ける。ただ己が生き残るために。
降り積もる雪の中、故郷に帰ろうと足掻く孤影は、その果てに何を思うのか。
*これは「最後の騎士 ~第六聖女遠征の果て~」の外伝になります。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/61509528/57229848?preview=1
文字数 3,780
最終更新日 2019.03.10
登録日 2019.03.10
緩やかに終焉へと向かう、ある近世の大陸。
二百年前に起こった〈東からの災厄〉と呼ばれる壊滅的な人口減少のあと、大陸を二分する〈教会〉と〈帝国〉の勢力争いは激化の一途を辿っていた。
〈教会〉は帝国軍による蛮行〈血の礼拝日〉に対する報復として〈第六聖女遠征〉を敢行するも初戦で大敗。
敗走の最中、遠征に帯同する月盾騎士団の若き団長ミカエル・ロートリンゲンは、遠征軍の名を冠する少女、総帥たる第六聖女セレンを救出。
帝国軍の追手を退け、生き残りを賭けて教会領への帰還を図る。
一方、帝国軍第三軍団の騎兵隊長マクシミリアン・ストロムブラードは、精鋭部隊〈黒騎兵〉と友軍の〈馬賊〉を率いて、第六聖女セレンとミカエルら教会軍の敗残部隊を追撃する。
銃火が支配する戦場は、もはや騎士を必要としてはいなかった。
そして二人の騎士の邂逅は、騎士の時代の終わりを告げようとしていた。
*これは近世ヨーロッパで起きたドイツ三十年戦争をモチーフにした架空戦記になります。
架空の世界を舞台としているため異世界ファンタジーに分類していますが、魔法やモンスターは登場しません。あくまで人間同士の戦争です。
文字数 173,494
最終更新日 2019.03.10
登録日 2018.12.18
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