NHKがスマートフォン保有者から受信料を徴収する動きを本格化させるのではないかと、話題になっている。
「日刊ゲンダイDIGITAL」は23日、記事『ドンキ「地上波映らないテレビ」バカ売れでNHKに焦り? スマホ保有者から受信料徴収か』を掲載。ディスカウントストア「ドン・キホーテ」が昨年12月に発売した、チューナー非搭載で地上波放送を受信できない「AndroidTV機能搭載フルHDチューナーレススマートテレビ」が大ヒットしており、NHKがスマホ保有者からも受信料を徴収する流れを加速させるのではないかと報じている。
チューナー非搭載のテレビではNHKの放送を受信できないため、保有者はNHK受信料を支払う必要はないが、すでにテレビを持たない人が増えているなか、NHKは受信料収入が減少する事態を懸念しているのではないかと「日刊ゲンダイ」は分析している。
この記事を受け、23日にTwitter上では「受信料徴収」「スマホ保有者」というキーワードがトレンド入りするなど反響を呼び、以下のようなコメントが寄せられている。
<勝手に契約迫り拒否できない。テレビがいらないからと捨て始めたら今度はスマホから取る?>(原文ママ、以下同)
<何言ってるか解らないね。スマホでNHK視聴とか有りえないし。払う義務無いよ。無理なら局解体で良いよ。イラない>
<国民からどうやって受信料を取る事しか考えてないNHK>
<NHKひいては地上波自体がいらないという世論なら諦めてくれよと思うんだが ネットの広告収入やサブスクで経営してくれ>
<NHKにはお金出してまで見たいものがないってこと。客が求めてないのに買え買え、いらなくても金払え って>
<インターネットが民間に普及するために一般企業がこれまで必死こいてやってきたのに、NHKは何かやってきたのか>
<実際のところ、災害時のNHKって広域放送だから情報の役に立たないんですよね。自治体の有線放送や気象庁、国土交通省のサイトがあるので>
すでに知られているように、NHKは2017年に公表したNHK受信料制度等検討委員会の答申案で次のように方針を定めており、スマホやインターネットの利用者からも受信料を徴収する検討を始めている。
「放送の常時同時配信は、NHKが放送の世界で果たしている公共性を、インターネットを通じても発揮するためのサービスと考えられ、インフラの整備や国民的な合意形成の環境が整うことを前提に、受信料型を目指すことに一定の合理性があると考えられる」
「既に放送受信契約を結んでいる世帯に対しては追加負担を求めないことが適当」
「それ以外の世帯の費用負担の性質としては、受信料型を目指すことに一定の合理性有り」
「受信料型の場合にパソコンやスマホなどを所持・設置したうえで常時同時配信を利用するために何らかのアクションもしくは手続きをとり視聴可能な環境をつくったものを費用負担者とすることが適当」
さらに、19年に最高裁判所は、テレビのワンセグ放送を受信できる携帯電話を保有している場合、NHKと受信契約を結ぶ義務があるとする判断を下しているが、テレビ局関係者はいう。
「NHKが数年前から着々と、スマホ保有者から広く受信料を徴収できるように“下地づくり”を進めていることは明らかで、実際にその環境は整いつつある。たとえば東京五輪や北京五輪の開会式や競技の中継をスマホで見ていたという人も一定数おり、NHKが“テレビを持っていなくてもスマホでウチの放送を見てるんだから、受信料を取って当然”と考えるのは理解できなくもない。