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王立大学大学院の大学院生テオのもとに届いたのは、『王子の家庭教師として貴殿を招聘する』という招聘状だった。突然の出来事に、困惑しつつ王宮へと向かうテオ。そこで待っていたのは、見目麗しいヴィルヘルム王子その人だった。
大学で魔道政治学を学び、優秀だという王子に教えられることなどないと辞退するテオ。けれど、大学では学んでいない魔道学の実務分野を学びたいという王子の熱意に負けて、テオは家庭教師を引き受けることになる。生徒としての王子は、優秀な上に意欲的で、テオは教えがいを感じる。
専用の部屋を用意され、テオの王宮での生活が始まる。
生活費もかからずに、勉強に打ち込める。そう思っていたテオの部屋の扉が、深夜に開かれる。
「学びたいのは、昼だけではないんだ」
そんな言葉とともに、テオの部屋に入ってきたのは寝巻き姿の王子。
色香を漂わせる王子に、思わず息が止まりそうになるテオ。
王子との色恋沙汰はマズいと王宮から逃げ出そうとするテオだったが。
不思議なことに、夜の王宮はどこまで行っても外に出られない。
あんなに大勢いるはずの使用人の姿も見当たらない。
「自分は一体、どこに閉じ込められているんだろう?」
悩むテオに、王子はどんどん迫ってきて……。
家庭教師としてテオを選んだ王子の目的は?
一介の大学院生と一国の王子との恋物語の行方をお楽しみください。
文字数 45,181
最終更新日 2025.12.17
登録日 2025.11.30
シンは、大学時代からの恋人のヒロに溺れている。できるなら、自分の腕の中に閉じ込めておきたい。
だけど、それをヒロに悟られたくはない。
『自分のほうがシンを好き』そう思っているヒロ。ヒロには、そう思っていて欲しい。
余裕があるカッコいいシンだけを見て欲しい。
ヒロはヒロで、シンの余裕がない顔が見てみたい。
互いに執着し合うふたりが、相手を翻弄したくてヤキモキする。
実は、シンには、ヒロに贈りたいものがある。
それは、約束のシルシだった。
現在と大学時代の思い出を行き来しながら、語られるふたりの恋物語の結末は?
文字数 81,329
最終更新日 2025.11.29
登録日 2025.10.31
ようやく入れた大学なのに、ショウゴは気が重かった。ルームシェアをして一緒に大学を楽しむはずだった地元の友だちに裏切られたから。仕方なく、新しいルームシェア相手を探すショウゴの前に現れたのは、圧倒的な存在感と美しさを兼ね備えたナオキ。ショウゴは、すぐにナオキに惹かれてしまう。ルームシェアを承諾して、ふたりは楽しい大学生活を始める。24時間一緒にいても飽きない。ショウゴは、そんな関係を気に入っていた。けれど、ナオキにはショウゴに打ち明けることのできない秘密があった。
文字数 76,793
最終更新日 2025.10.30
登録日 2025.10.11
「王子とグリュン=ラントの姫との婚約は破棄とする!」内務大臣が声も高らかに宣告した時。当の王子は、困惑していた。婚約破棄の話など寝耳に水だった。父である国王に問うも、なぜか話が噛み合わない。どうやら、王子が別のラントの姫と恋仲になり、それを妬んだグリュンの姫が嫌がらせをしたとかなんとか。
だが、そんな心当たりは王子にはない。どちらの姫も顔さえ知らないのだから。
そもそも王子には、想い人がいる。愛しいあいつ。あいつのためになるならと、渋々受けた婚約だったのに。
なぜか命を狙われて、王都を脱出することになる王子。
従者のティムとともに、今、王都へと戻るための道を探す旅に出る。……というのは表の話。
オレは、気がつくとゲームの世界にいた。
しかも、推しキャラの王子の従者として。が! このゲームに『ティム』なんてキャラはいない!
じゃあ、オレってどう動けばいいんだ? 悩みながら、時にツッコミを入れながら。
王子とオレの異世界冒険ストーリーが始まる!
文字数 209,758
最終更新日 2025.10.10
登録日 2025.08.31
タクミの目をとらえて離さなかったのは、トモヤの口元とスプーンを握る指先。偶然見つけた、トモヤが働く『一品食堂』。そこで出される料理は、毎日違うのに、いつも一品だけ。その料理のうまさに、ガッツリ心を掴まれるタクミ。さらには家庭科教諭のマキちゃんのススメで、『一品食堂』で働くことになったタクミ。トモヤとの距離は、少しずつ近づいて……。今日もタクミの頭の中は、マキちゃんの同じ言葉がぐるぐる浮かぶ。「好きな味と恋って、似てるのよ」本当に? それなら、タクミの好きな味って……?タクミとトモヤのカップルとその周りのカップルを描いた連作短編です。
文字数 158,672
最終更新日 2025.09.07
登録日 2025.08.03
月見坂商店街のはじっこにある古道具屋。そこが、ボクとじーちゃんのお店。このお店にやってくる道具たちは、少し不思議なんだ。おしゃべりが大好きで、少しくらいなら動いちゃう子もいる。いつだって道具たちの願いは、運命の相手との出会い。ボクたちは、そのお手伝いをしてる。ほら、今日も運命の相手がやって来た! ドアベルがカラン、カランと鳴れば、道具たちの次の居場所がきっと見つかる。
そうやって、幸せに去っていったはずの道具が、何かのトラブルに困った時は! ボクと相棒の懐中時計の出番だよ! 困りごとを解決して、絶対に幸せにしてあげるからね!
文字数 59,920
最終更新日 2025.08.30
登録日 2025.07.30
夏休み3日目。忘れものを取りに校舎の中に入ったボクは、理科室からもれる七色の光を見てしまった! それで、ちょっとだけ理科室に入ってみたのが大失敗! いつのまにか、ボクは『学校迷宮』っていう不思議な場所に閉じ込められてしまったみたい。どうにかして、迷宮が出してくる試練をクリアしないと、ボクはここを出られない。あせるボクに、話しかけてくる変な人たち。「おまえのじーちゃんだ」って言うけど、どう見ても若いお兄さんじゃん! ここって、なんなの? 若返りドーナツってなに?
ボクとじーちゃんの迷宮攻略が始まった!
文字数 46,823
最終更新日 2025.08.29
登録日 2025.07.30
庭師が出会ったのは、仕事先のお嬢様。ふたりは、お嬢様の冬の退屈を紛らわせるために手紙のやり取りを始めます。裏庭にある緑色の小屋。そこに庭師が作った文箱を置いて。続く手紙の交換は、互いの支えになっていきました。ところが、ふたりはそのままでいることはできなかったのです。
ふたりはどうなっていくのか、ふたりを結ぶ文箱の運命にぜひご一緒ください。
このお話は、『代書屋ヒイラギと花言葉』の番外編として書いたものですが、本編とは関係なくお読みいただけます。よろしくお願いします。
文字数 32,557
最終更新日 2025.07.29
登録日 2025.06.28
ピカッと光ったクローゼットから出てきたのは、未来からやってきたあたしの孫でした。まだ高校生なのに『孫』って複雑……。だけど! よっしゃ! とうとうあたしにも異世界やら異次元やらのお誘いがきた〜!と喜んだあたし。それなのに、孫くんの希望ったら『勉強をがんばってほしい』ですと〜!つまらない!つまらなすぎる!
でも、それには訳がありました。孫くんが抱える訳とは?あたしは、ループすることで孫くんの希望を叶えてあげられるのでしょうか?
文字数 30,287
最終更新日 2025.07.29
登録日 2025.06.27
月見坂高校アマチュア無線部は、三人だけ。それぞれが訳ありで、高校ではこの部活を選びました。
ある日、聞こえてきた無線機からの不穏な会話。それを聞いた三人は、『勝手に』お助け行動を始めます。
三人の抱える訳とは? 無線機の不思議な秘密とは?
無線部を題材にしていますが、無線知識は要りませんので、お気軽に読んでいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
文字数 32,343
最終更新日 2025.07.27
登録日 2025.06.26
殿様が出した御触書は、『魔のもの退治隊の隊士』を募るものでした。
長い間、人々が魔のものに連れ去られ続けた小さな村でシロウは育ちました。
殿様の面目を潰さないためだけに、隊士として差し出されたシロウ。
修練を経て、仲間たちと向かった魔の島。
そこで見た魔の島と魔のものたちの真実とは?
殿様が立ち入りを禁ずる山には、何があるのでしょうか?
文字数 29,919
最終更新日 2025.06.25
登録日 2025.05.29
ある事情で村にいられなくなったボタンは、大きな城下町に向かいます。
村の婆ばの紹介でたどり着いたのは、『口入屋 ササメ』でした。
ササメは、特別な力を持つがゆえに村にいられなくなった人たちに、その力を活かせる仕事を見つけてくれる口入屋を営んでいました。
ササメは、ボタンにどのような仕事を用意してくれるのでしょうか?
ボタンの行く末をぜひご一緒に見届けていただけたら幸いです。
文字数 18,309
最終更新日 2025.06.18
登録日 2025.05.26
「カガミや、カガミ。この藩で一番麗しいのは誰じゃ?」
今日もある藩の殿様は、側近のカガミに尋ねます。
「はい。それはもちろん、奥方様にございましょう」
カガミもいつもように答えます。
ある大きな藩の有能で人々からも慕われる殿様には、麗しい奥方様と姫君がおりました。
けれど、殿様にはある秘密がありましたーーー
秘密を守るために奔走する側近のカガミ。
この秘密のたどり着く先は……
文字数 18,928
最終更新日 2025.06.17
登録日 2025.05.27
「誰そ彼時になったら、あの四つ辻に行ってみなせぇ。どこからともなく担い屋台がやってきて、見世を開くんでさぁ。そしたら『この子の好物をおくれ』そう頼んでみてくだせぇ。きっと出してくれますぜ」ーーー
母を失ったことで声が出なくなってしまった子のために、喜助は、ある男から聞いた四つ辻の屋台へ向かいます。子の好物を食べさせることができれば、声が戻ると聞き、藁にもすがる思いで……。
子の好物とは何だったのか、四つ辻の屋台とは何なのか?
屋台に出会った喜助の物語りをぜひご一緒くださいませ。
文字数 16,178
最終更新日 2025.06.05
登録日 2025.05.20
『誰かに伝えたい思い』を代書屋ヒイラギが承りますー
時間も場所も問わずに、必要なかたのところに届ける手紙を代書する不思議な代書屋のお話です。
見覚えのある花をどこかで見かけたら、ヒイラギの代書屋にたどり着けるかも知れません。
とある私鉄沿線にある『月見坂商店街』。そこを抜けた先に代書屋はあります。
ヒイラギが用意してくれるお茶とお菓子でくつろぎながら、手紙が届いた理由を一緒に読んでみませんか?
手紙を読み終えたら、月を見上げてみてください。今夜の月はどんな形をしているでしょうか?
文字数 70,088
最終更新日 2025.05.19
登録日 2025.04.04
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