小説一覧
僕はニートだ。十六歳にして、学校へ行かずに家で寝てばかりいる。父と母は、会社に仕事へ。弟は学校へ。私は昼から夕方にかけて一人で自宅警備をする。自宅警備といっても、パソコン、テレビ、パソコンである。これが私の今の全てである。
今日もいつも通り家族が各々、社会に身を埋めに行くのを見送り、そして僕は一人になる。なんだか、不意に哀しくなる。自分を不甲斐なく思う気持ちからだろうか、それとも単純に一人になった孤独からだろうか。
自分は一体どこで道を踏み外したのだろうか。思い当たるのは一つしかない。それは自分の嘘にあるんだ。全てはあの一言。でもあれは嘘とは言わないかもしれないが、それは結果次第で嘘にもなるし、肯定されるかもしれない。僕は家族に嘘をついたのだ。それはタチの悪い嘘かもしれない。僕は中学三年生の時、両親に高校受験をしないことを告げた。その時の、二人の驚愕の表情は今でも鮮明に頭の中に焼き付いている。どうやら母の方はなんとなく気づいていたらしい。二人はそれから機関銃の様に、質問を浴びせた。父親が、「そしたら、お前は来年から働くのか!」と少々強く言ったところを私は間髪入れずに言った。
「来年からは、働かない。再来年も働かない。二十歳になるまで働かないよ。どうか怒らないで最後まで聞いて。僕は今現在、英検準一級を持っているよね。そして、多分、来年には一級を取得すると思うんだ。そうすると、働かなくてもいいんじゃないかと思うんだよね。なぜなら、英検一級を持っていると非条理勤務講師、塾講師といった仕事に就きやすいんだ。というか、もう就職決定した様なものなんだ。だから、学校行くのがバカらしくなったんだ。だって、学校の目的といったら、それは良い会社に就職すること。僕は、もう目的を果たしてしまったから問題無いという訳なんだけど。そういうことなんだ。」
なんと僕は親を説き伏せてしまったのだった。英検準一級を取得していたのは事実だったけど、就職の内定は全くデタラメだったのに。しかし、そのデタラメというか、嘘を真実に近づけるべく僕は英検一級を去年、取得した。親は何を思っているのか追求してこなくて、それがかえって僕の精神を蝕む。時々、哀しくなるのも嘘をついてる自分がいるからかもしれない。今となっては、赤子の頃から両親が英語を僕に教えていたことに感謝してやまない。なんせ、僕から英検一級の肩書きを消し去ってしまったら、もうなにもないから。社会的に死ぬから。動物のテレビを見ながら、弟と笑っている時、不意に哀しいなる。ネットサーフィンしてて、気づいたら朝だった時、絶望を感じる。嘘をつきながら、こんな堕落した暮らしをしている自分が哀しくなる。
文字数 97
最終更新日 2017.05.19
登録日 2017.05.19
営業課長、成瀬省吾(なるせ しょうご)が部下の椎名澪(しいな みお)と恋人同士になって早や半年。
会社ではコンビを組んで仕事に励み、休日はふたりきりで甘いひとときを過ごす。そんな充実した日々を送っているのだが、近ごろ澪の様子が少しおかしい。何も話そうとしない恋人の様子が気にかかる省吾だったが、そんな彼にも仕事上で大きな転機が訪れようとしていて・・・。
☆『上司に恋していいですか?』の続編です。全6話です。前作ラストから半年後を描いた後日談となります。今回は男性側、省吾の視点となっています。
「ムーンライトノベルズ」様にも投稿しています。
文字数 20,937
最終更新日 2017.05.19
登録日 2017.05.14
文字数 1,291
最終更新日 2017.05.19
登録日 2017.05.19
ボティルアーモ街の港から見えるリスタムン島に住むレムン伯爵は吸血鬼。――というウワサがあるのは、きっとレムン伯爵家の人と交流がないからだと、食堂兼総菜屋を営むシャルは考えていた。吸血鬼なんて、いるはずがない。
けれどレムン伯爵家の当主、サムタンは間違いなく吸血鬼だった。しかも彼は血が苦手で、いつも貧血気味。
愛を知った吸血鬼は血を吸わずに生きていける。――そうと知ったサムタンは愛を求めて島を抜け出したはいいものの、シャルの食堂裏で貧血を起こして倒れてしまった。
吸血嫌いの吸血鬼レムンと、そんなものは存在しないと思っているシャルの物語。
<毎日20時更新ー6月9日完結>
文字数 109,300
最終更新日 2017.05.19
登録日 2017.05.19
『反逆罪』という理由で、『シルリア・ライゼント』という一人の少女が死んだ。その少女はその国の英雄だった。しかし、彼女の存在を邪魔に思った王族の男と一人の聖女によって、処刑台送りにされてしまった。
そしてその日、その国の隣の国で、一人の女の子が誕生した。
少女の名はルリア・ギルンティア。少女は後に『シルリア・ライゼントの生まれ変わり』と言われるのであった。
文字数 7,155
最終更新日 2017.05.19
登録日 2017.01.13
文字数 4,763
最終更新日 2017.05.19
登録日 2017.02.09
文字数 1,696
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.05.13
もし、本物の勇者が異世界召喚されたらどうなるだろうか。
とある世界で人間の国は魔王が治める魔国に侵攻を受けていた。魔国の激しい攻撃に人間達は追い詰めらていった。人間の王族達は逆転を狙って勇者召喚を実行する。召喚は成功し二人の異世界人が召喚された。しかし、その中に一人に驚くべき人物がいた。彼、影田優介は、他の世界を救った勇者だったのだ。しかし、優介は勇者になることを拒否する。かつての能力をも失っていた彼は自らの望んだ人生を歩むために、自らの経験と技術で世界を生きていく。
文字数 6,852
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.03.22
文字数 1,193
最終更新日 2017.05.18
登録日 2016.11.29
いつもそばにいるのに一度も月の笑顔を見たことがない星たちは月にいろんなことをさせようとして月が笑うところを見てみたいというお話
文字数 669
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.05.18
人を殺め神から廃神に堕ちてしまったモチヅキとモチヅキをまた神にすべく出雲から来た人間の姿をしたオオクニヌシ使いのルイ。モチヅキが神に戻るまでを描く話です。
作者はまだ十代なので変なことを書いているなぁwと思いながら暇つぶし程度に四で下さいw
文字数 2,457
最終更新日 2017.05.18
登録日 2016.12.11
言いたいけれど言えない、そんな状態がもどかしくて苦しくて、そんな貴女に送りたい物語。
告白する事で壊れてしまうかもしれない関係に悩む貴女に送りたい物語。
踏み出す事が出来ない一歩、勇気が足りない貴方に送りたい物語。
文字数 11,526
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.03.14
『憑き物落とし』で子供が死亡する事件が起きて数年後、かつての被告、常川の元に、『強請り屋』五味が訪れる。憑き物落としは殺人事件だったのではないかと言う五味に、教祖の常川は……
文字数 8,779
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.05.18
双子の出産率がほぼ100%の魔法国に生まれたフィムは一人で生まれた。カタラクか、カタカミか、と国中の注目を集めていた。そうとは知らず、迎える判定の日。
折角魔法が使えるなら極めてみたいけど痛いのはいやだな、と転生者のフィルはへにゃりと笑いながらその日を迎える。
文字数 18,246
最終更新日 2017.05.18
登録日 2016.08.13
健全な精神は健全な肉体に宿る。
三食バランスのとれた食事。
適度な運動。
適度な勉強。
ストレスの少ない、穏やかな生活こそが大事なのです。
そうして生まれる極上の一滴。
さあ、おいしくなぁ~れ。
文字数 3,288
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.05.18
未来の世界では、夢を自由に変えて
寝る時間も有効に活用する 『夢電脳』が開発され浸透していた
しかし、その便利な背景の裏では多くの
犯罪が増え、それを取り締まる捜査官も多くいた・・・・。
文字数 3,674
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.05.17
ガリヤード王国の貧民街に住むアナスタシアは男の格好をした女の子。ある日流行病で亡くなった母のかわりにやって来たのはこの国の王様だった!?
実は国王の隠し子で、母は昔王様付きの侍女でお手つきの時にできたのがアナスタシアだった……。とある理由で王子として王宮に上がることとなったアナスタシアは、優秀な王子となった。
父王の崩御の後、兄王が玉座に付き、ある日アナスタシアは王命で世界を旅することになる。
旅の一年後、幼い頃出会った大陸の東の帝国の皇子、晴凱と再会し、ひょんなことから共に旅をする事に!?
男装王女とオタク系皇子のドタバタ旅日記。
文字数 9,232
最終更新日 2017.05.18
登録日 2016.10.22
とある町で編み物屋を営んでいた僕。ある雪の降る寒い夜、微かに開いたドアから伸びてきたのは、小さくて愛らしい、ふるふると震える狐の子の手だった。
「手袋を下さい」
――ああ、いくつだって、あげるとも。その代わり君は、その身体を僕に捧げてくれ……。
ガチホモケモナーに目醒めた男の、種族を越えた夜の遊戯が始まる――――。
※本小説は新美南吉作の「手袋を買いに」の二次創作です。
文字数 602
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.05.18
知里は夫の実篤に溺愛される日々を過ごしている。唯一の悩みは結婚して3年経つも一向に子供が出来ないことだった。
そんなある日、本家で行われた節分の祭りで知里は実篤が抱える秘密を知るることになる。その本性に彼女は……。
文字数 45,540
最終更新日 2017.05.18
登録日 2017.01.31
王道の恋愛小説の世界観。
ヒロインの幸せだけが求められる物語の中で、死地に赴く婚約者を救いたい王子様の話。
歴代最高峰の“戦乙女(ワルキューレ)”であり侯爵家令嬢のシルビア、彼女は繰り返される物語の中で何度も死地に向かう。
しかし、何千何万と同じ日々を過ごす中、ある時を境に少しずつ変わる筈のない物語が変化していく。
何故ならば、彼女の婚約者であるヴィルフリート王太子が結末を変えようと一人孤独に抗っているからだった。
主要人物の中に悪い人は出てきません。
逆転ざまぁ、ハーレム要素などは一切なく、ただ真剣に、真摯に自分達の住む物語の世界と向き合うキャラクター達の話です。転生者という存在が消えてしまった後のストーリーで、作中には登場しません。
誤字脱字、誤用等の加筆修正は見つけ次第行います。ご了承ください。
・あらすじの方追記しました。
文字数 74,915
最終更新日 2017.05.17
登録日 2017.05.08
『女神様から銃を頂きましたが、たまぁ入ってませんでした。』
パネルにはでかでかと『LevelUp!』の文字が。そしてその下に『以下のグレードを選択できます』って書かれている。 ◆グレードA:マシンガン◇ ◆グレードB:ミズデッポウ◇
はっ?ミズデッポウ?もしかしてあの女神、選択肢考えるのめんどくさいからって、適当なのにしてるんじゃ…いやまてよ、実は隠された能力があるとか?…うん、ないない、オレは騙されないぞ。
よし、 『グレードB:ミズデッポウが選択されました』 えっ!?
この物語は突然異世界へと飛ばされた主人公が、チートとして持たされた銃をレベルアップしてモンスターを討伐していく、はずが…なんやら間抜けな展開になっておいでです。おもしろおかしく元気良く、張り切っていきます!
小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
文字数 177,919
最終更新日 2017.05.17
登録日 2017.04.09
文字数 545
最終更新日 2017.05.17
登録日 2017.05.17