ファンタジー 執着心小説一覧
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王家には精霊の血が入っている。
数百年に一度、先祖返りをした子供が生まれ、精霊の子と呼ばれる。
人とは思えぬ美しさと、人とは思えぬ膨大な魔力の流れ。
王の一夜の過ちから芽生えた命。祝福されないはずの子供は精霊の子として生まれた。
罪の証として、悪魔の子と呼ぶ者もいる。
崇め奉られ、恐れられる。
魔物を殺し、血にまみれる、そんな美しい姫はいつも一人。
でも、そんな姫様に関わろうとする人間も一人。
これは一人と一人が紡ぐ、二人の恋の物語。
***
母が死んだ。
私は一人になった。
父も、誰も私を愛さない。
私の目は誰も映さないし、映させない。
それなのに、あなたの姿が私の視界から、思考から消えてくれない。
人のことで笑って、人のために泣くあなた。
私のことを好きだと言ったあなた。
私の心を掻き乱すあなたが、私は大嫌いだ。
文字数 271,409
最終更新日 2024.11.04
登録日 2024.08.10
義理のお兄様が私に熱い恋愛感情をぶつけてくるの。
その感情を受け入れてもいいものか悩みましたが、私は受け入れることにしました。
すると、恐ろしい結果が待っていて・・・
文字数 849
最終更新日 2021.03.27
登録日 2021.03.27
中世。アズラク海(東地中海)地方の内陸部。
夏の最後の日。豪族・ワーリズム家に、当主座をめぐる戦役が始まった。
分家の領主である18歳の青年・ハンシスが、本家の当主であるラディンを追い落とすべく、戦闘を仕掛けてきたのだ。
二人は、2歳違いの従兄弟同士であった。かつてはラディンの姉・シャダーを交えた三人で共に、仲の良い兄弟同士としての幸せな日々を過ごした事もあった。
しかし今や、二人の存在には大きな差が生まれていた。
――支配者として必要な力量を自らの力で獲得した青年ハンシス。
――姉に甘やかされ続けたまま未熟と傲慢そのものの少年ラディン。
ラディンを溺愛する姉・シャダー以外の誰もがラディンを敬遠し、ハンシスを信頼していた。今回の内紛の結末にも、誰もがハンシスの勝利を、そして一族の新当主の座に就くことを待望していた。
しかし戦局が進む中――、短い秋が内陸の地に進む中――、
完璧なはずのハンシスの言動に少しずつ、奇妙な歪みが見られ始めた。
彼が、昔馴染みの従姉・シャダーに不思議な執着を示していくのだ。……その執着こそが、全ての事態の始まりになっていた。
ハンシスの感情がシャダーに、ラディンに、さらに彼らを支える友人達に影響を与えてゆく。互いが互いに干渉し合い、それぞれがそれぞれにナガの戦地を離れてしまう。
彼らは本来あるべき場所・たどるべき運命を確実にそれながら、西の果ての山地・ブハイルの湖へと至ってゆく。……
・ ・ ・
血縁・友情・忠義・憎悪・執念・愛情に絡められながら進んでゆく、複数の歪な感情のストーリー。
文字数 107,276
最終更新日 2021.01.21
登録日 2020.12.03
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