報い小説一覧
5
件
「二人の魂が、いつまでも共に在りますように」
声を重ねて、恋の成就を疑わずに祈った。
幸せで、遠い、過去の記憶。
*作者の作品で唯一のアンハッピーエンドです*
***
孤児院出身の組紐職人であるフォルセは魔術師メギナルと出会い、失っていた幼い頃の記憶を思い出す。孤児院に入る前のフォルセは、少年メギナルと婚約をしていた仲だった。
せめて職人としてメギナルに認めてもらいたいと「春を閉じ込める紐」の考案に力を入れるフォルセ。
だがある時、メギナルに貴族令嬢の婚約者がいることを知る。
これは過去の記憶にすがった愚かな魔術師と、春色の娘の話。
文字数 13,315
最終更新日 2023.10.08
登録日 2023.10.06
「クレオリラ、助けてくれ。動けないんだ」
はぁ?私を散々虐めたお父様が助けてくれ?
馬鹿なんでしょうか。助けるわけがありません。
「助けてちょうだい、私達貴方が助けてくれないとこのまま死んでしまうわ」
へぇ。お母様も動けないようです。
だから?
なんで私が助けないといけないのかしら。
お母様もお父様もずっと私を虐めてきたくせに。
都合が悪くなったら助けてくれだなんて。
今更もう遅い。
私は私で愛する人と幸せに生きてますし、戻る気はありません。
それでは、さようなら。
文字数 3,601
最終更新日 2021.09.24
登録日 2021.01.09
5
件