婚約破棄(?)小説一覧
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「アドリエンヌ・カントルーブ伯爵令嬢! 突然ですまないが、婚約を解消していただきたい! 何故なら俺は……男が好きなんだぁああああああ‼」
ルヴェシウス侯爵家のパーティーで、アドリーヌ・カンブリーヴ伯爵令嬢は、突然別人の名前で婚約破棄を宣言され、とんでもないカミングアウトをされた。
勘違いで婚約破棄を宣言してきたのは、ルヴェシウス侯爵家の嫡男フェヴァン。
そのあと、フェヴァンとルヴェシウス侯爵夫妻から丁重に詫びを受けてその日は家に帰ったものの、どうやら、パーティーでの婚約破棄騒動は瞬く間に社交界の噂になってしまったらしい。
一夜明けて、アドリーヌには「男に負けた伯爵令嬢」というとんでもない異名がくっついていた。
頭を抱えるものの、平平凡凡な伯爵家の次女に良縁が来るはずもなく……。
このままだったら嫁かず後家か修道女か、はたまた年の離れた男寡の後妻に収まるのが関の山だろうと諦めていたので、噂が鎮まるまで領地でのんびりと暮らそうかと荷物をまとめていたら、数日後、婚約破棄宣言をしてくれた元凶フェヴァンがやった来た。
そして「結婚してください」とプロポーズ。どうやら彼は、アドリーヌにおかしな噂が経ってしまったことへの責任を感じており、本当の婚約者との婚約破棄がまとまった直後にアドリーヌの元にやって来たらしい。
「わたし、責任と結婚はしません」
アドリーヌはきっぱりと断るも、フェヴァンは諦めてくれなくて……。
文字数 84,217
最終更新日 2024.12.03
登録日 2024.11.03
ライバルだと思っていた。
ずっとずっと、そう思っていた。
どんな難問も簡単に解いていく、私が一週間かけたことを一時間でこなしていく。
―そんな貴方が嫌いだった。
―そんな貴方に憧れていた。
―そんな貴方の側に、ずっといたいと思っていた…。
でもね、それは私の我儘だったみたい。
だって”天才”の貴方について行くために、私はとっても努力した。
遊んだり、さぼったりなんて絶対しなかった。
―なのに。現れてしまったんだね
貴方の隣にいるのに、相応しい〈ヒロイン〉が。
そこは今まで私の居場所だったのに。
貴方と睨み合って、ぶつかり合うのは私のはずだったのに…。
…嗚呼、どうして今気づいてしまったの?
貴方と私は〈ライバル〉で〈幼馴染〉で〈婚約者〉で……
きっと貴方は、私の『初恋』。
文字数 6,470
最終更新日 2020.07.25
登録日 2020.07.14
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