恐怖政治小説一覧
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「お前を手に入れるために、奴には相応の罰を与えねばな」
貴族令嬢エレナ・フォルサイスは、婚約者から突然の婚約破棄を告げられた。
しかも、彼は彼女を侮辱し、新たな恋人を選んで嘲笑う始末。
しかし、その行為は国の絶対君主であるアレクサンドル・ヴァレンシュタイン陛下の逆鱗に触れた。
「処刑するつもりだったが……お前が望むなら、もっと慈悲深い罰を与えよう」
「処刑のどこに慈悲が!? ちょっと待って!」
冷酷な独裁者がエレナに執着し、彼女を手に入れるために次々と重罰を下す。
元婚約者とその新しい恋人は悲惨な運命を辿り、エレナの悪口を言った者たちはことごとく投獄。
ついには、エレナ自身も「逃げられない存在」として宮廷に囚われる。
けれど、そこで待っていたのは――驚くほど甘く、優雅で快適な軟禁生活だった。
陛下はどこまでも溺愛し、彼女を「宝」として扱う。
けれど、その愛はどこか歪んでいて、決して抗うことを許されない。
「お前はこの国で唯一、私の心に触れることができる存在なのだから」
逃げられない――でも、惹かれてしまう。
文字数 36,410
最終更新日 2025.02.22
登録日 2025.02.22
<ここ>ではないどこかで世界にその名を轟かせた、セヴェルハムト帝国は、元は歴史こそ古くかつて存在した大帝国にその起源を持つ国ではあるものの内政も外交も三流以下でありながらプライドだけは天にも届くと言われ<西方諸国のお荷物>とさえ揶揄されるそんな歴史に縋ることしかできない落ちぶれた弱小国だった。それが、ある女性の登場によって文字通り生まれ変わり、起源となった大帝国に比肩するほどの隆盛を見せた。
しかしそれは、当時の王を篭絡し実権を握ったその女性による、苛烈とも評される果断な改革によってもたらされたものであり、それによって多くの人間が虐げられる結果となったのも事実だった。
やがてその女性は夫である王さえ追放し、女帝として徹底した独裁を行うにいたった。
それから十年。虐げられた人々の我慢は限界に達し、自分達を苦しめる悪しき女帝を打ち倒すべく蜂起、激しい内戦の果て、遂に女帝<ミカ=ティオニフレウ=ヴァレーリア>を捕らえることに成功した。
この物語は、<歴史上最も忌むべき悪女>とまで称された彼女が、ギロチンによる処刑のために広場へと引き立てられるところからは始まる……
筆者より
カクヨムとなろうでも同時連載します。
文字数 124,491
最終更新日 2020.03.29
登録日 2019.12.09
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