とがはらみ ---かりはらの贄巫女---

巫女は必ず「かりはら」の役目を全うしなさい。
「おかみさま講」の巫女は人身御供として神に捧げられる、という言い伝えがある。

氷川叶(かなう)は、19年間平凡に生きてきた。
本家の当主・双子の姉の菟上希(のぞむ)が遺体で発見されたのを機に、本家に呼び戻される。

霊力のある当主が巫女になるのが定石であるのに、何故か霊力がない叶が本家の跡を継ぎ、巫女になれと言われる。

無理難題を押しつけられて、雨の中、屋敷から逃げ出すが、「みつちさん」に魅入られてしまいお祓いを受けることに。


神域で「みつちさん」に名前を呼ばれて答えたら、沼に引き込まれて殺される。

因果はどこから生まれたのか。どこから祟りは始まっていたのか。祀っている神は一体何なのか。

このまま、この屋敷にいると、きっと私は命を取られる。

叶は屋敷から逃げ出す機会を窺うが、意図しない運命に巻き込まれてしまう。

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氷川叶(ひかわ かなう) ・・・ 主人公

菟上希(うなかみ のぞむ) ・・・ 主人公の双子の姉、前菟上家当主・巫女、死亡

菟上美千代 ・・・ 主人公と希の祖母、菟上家当主代理、美都子と衣織の母。

天水巳知彦(あまみ みちひこ) ・・・ 主人公と希の父親、美都子の夫、兎足(うたり)神社の宮司

水瀬一夜(みなせ かずや) ・・・ 希の婚約者、宮司の跡継ぎ

美都子 ・・・ 菟上家当主・巫女、死亡。主人公と希の母親。

水葉 ・・・ 美千代の妹、菟上家当主・巫女、死亡

天水文蔵(あまみ ふみぞう) ・・・ 美千代の夫、兎足神社の宮司、主人公と希の祖父
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