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41.王都へ再び
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ファイヤードラゴンに別れを告げたあと。
俺とミリアは王都に戻る為に森に入っていた。
ちなみに、ローブは俺が来ている。来てた方がこの刀は背負いやすいことがわかったんだ。摩擦でかな?
骨ってツルツルだからね。
「ねぇ、ナイルは一人でここまで来たの?」
『そうだぞ? まぁ、あんまり覚えてないんだけどな』
「えっ? そうなの?」
『そうなの? じゃないだろ……。ミリアの命が失われたら俺だって生きていけないんだ。今回は進化の時に生き返れる可能性があったから良かったものの』
「そっかぁ。ごめんね?」
『いや、もう仇はとったから。とりあえず安心して過ごせると思うんだ』
「うん! ありがと!」
とその時。
呼んでいない客が来た。
「ねぇ、ナイルレベル1だけど大丈夫?」
『今になって聞くなよ……』
「シャーーー!」
大きなバジリスクが襲ってきた。
『ミリア左!』
二人で左に避ける。
我流 刀術
『雷霆《らいてい》』
雷の如くジクザクに繰り出された斬撃はバジリスクをブツ切りにした。
身体がピカピカと光っている。
いきなりレベル1で倒したから凄いレベルの上がり具合だ。
ピコンッ
『取得条件が満たされましたので、スキル下克上《ジャイアントキリング》を獲得しました。』
『あれ? なんかスキルを覚えたか?』
ミリアがウインドウを操作する。
「ホントだ! あっ! 私が前に無理やりとらされたスキルとかが全部リセットされてる!」
『そうなのか? じゃあ、魔法とかとれる?』
「とれるとれる!」
『いいじゃん。好きなのとってみな?』
「うん!」
ウインドウを嬉々としてタップする。
ミリアは荷物持ちをしていた際に、パーティーに入れてやるからと言ってある時は盾術のスキルを取らせては盾を持って前に立たせたり。
またあるときは斧を持つパーティだからという理由で斧術を取らせて斧を持たせたり無理やりさせられたんだそうだ。
だから、ミリアにはいらないスキルが多数あったのだが、それが見事に解消されているらしい。
ミリアが選んでいる間、迫り来る敵を倒していた。
『【四面楚歌《しめんそか》】を発動します。【下克上《ジャイアントキリング》】を発動します』
赤い炎に包まれたと思ったら、緑の炎に包まれ、混じった炎は結果的に黄色になり。どこぞの超人の話で見た事がある状態になってしまった。
『オラオラオラァー!』
次々とくる敵を一刀の元に切り伏せていく。
俺はあの気を失った時のような感覚はない。むしろ、研ぎ澄まされていて全ての動きが見えている。
身体はピカピカとずっと光り続けている。
グリフォン、サイクロプス、ケルベロスなど、色んなモンスターに囲まれた。
「ミリア! しゃがめ!」
「はぁい」
我流 刀術
『大車輪《だいしゃりん》!』
回転して放った黄色い斬撃は円のまま広がっていき、周りにいたモンスターを一掃した。
すると、現れたのはここの主であろうフェンリル。S級の魔物である。
『ここに何用だ?』
『別に? 襲ってくるから退治してるだけ。ミリアがスキルを選び終えたら立ち去る』
『それだけか?』
『あぁ。そうだ』
『あまり暴れるでない! 生態系が崩れるわ! 少し前にもよく分からん奴に荒らされたのに!
また!』
それも俺だなぁと思って心当たりがあったけど、それは黙っていることにしよう。
『そうか。もう少し待っててくれ』
『仕方がないのぉ』
そういうと俺の前にお座りしたフェンリル。
なんだ? 可愛いところがあるな。
ちょっと遊んでみよう。
右手を出してみる。
『お手』
右手に左前足を乗せてきた。
おぉ。できるじゃないか。
『おかわり』
左手に右前足を乗せてきた。
なんだ。だれかが芸でも仕込んだのか?
『やめい! なぁにを我で遊んでおる!』
『いやぁ、やってみるもんだな?』
『やるな!』
「できたよぉ!」
ミリアが選択出来たらしい。
それじゃあ、行くか。
『じゃあ、俺達は行くな?』
『ふんっ! また遊びに来ても良いぞ!』
『えっ? ツンデレ?』
『うるさい! さっさと行け!』
笑いながら手を振ってその場を後にする。
「なんか、フェンリルさんと楽しそうだったね?」
『あぁ。話が通じるやつでよかったよ。面倒なことをしなくて済んだから』
そう。奴とやり合おうと思えば相当倒すのは時間がかかるだろう。だが、まぁ、倒せないことは無い。
歩いていくと段々と浅い方に向かっていく訳だが、モンスターは出てくるのだが、俺の事を恐れているのか近づいて来ない。
おぉ? 来る時にひたすら狩ってたのが功を奏したか?
警戒していて近づかないみたいだ。
それとも、主《ぬし》からの指示かな?
襲わないようにって言う。
まぁ、面倒事が減ったからこっちは楽だ。なにも、モンスターを倒したい訳では無いからな。今は。
『ミリア、もう少しで森を抜けるぞ?』
「うん! 後でスキル構成見てみて? ちょっとどう戦うか考えよう?」
『あぁ。そうしよう』
森をぬけた先に陽の光がサンサンと照らしている草原。その奥には俺達がいた王都が見えていた。
『あぁーーー! なんか長かったなぁー!』
「そっか。長かったんだね?」
『あぁ。俺にはそう感じたんだ』
そこから王都まではスキル構成を見ながら行った。
王都にはゴッツさん、クーガさん、そしてダンテさんとリンスさん。皆が待っている。
俺とミリアは王都に戻る為に森に入っていた。
ちなみに、ローブは俺が来ている。来てた方がこの刀は背負いやすいことがわかったんだ。摩擦でかな?
骨ってツルツルだからね。
「ねぇ、ナイルは一人でここまで来たの?」
『そうだぞ? まぁ、あんまり覚えてないんだけどな』
「えっ? そうなの?」
『そうなの? じゃないだろ……。ミリアの命が失われたら俺だって生きていけないんだ。今回は進化の時に生き返れる可能性があったから良かったものの』
「そっかぁ。ごめんね?」
『いや、もう仇はとったから。とりあえず安心して過ごせると思うんだ』
「うん! ありがと!」
とその時。
呼んでいない客が来た。
「ねぇ、ナイルレベル1だけど大丈夫?」
『今になって聞くなよ……』
「シャーーー!」
大きなバジリスクが襲ってきた。
『ミリア左!』
二人で左に避ける。
我流 刀術
『雷霆《らいてい》』
雷の如くジクザクに繰り出された斬撃はバジリスクをブツ切りにした。
身体がピカピカと光っている。
いきなりレベル1で倒したから凄いレベルの上がり具合だ。
ピコンッ
『取得条件が満たされましたので、スキル下克上《ジャイアントキリング》を獲得しました。』
『あれ? なんかスキルを覚えたか?』
ミリアがウインドウを操作する。
「ホントだ! あっ! 私が前に無理やりとらされたスキルとかが全部リセットされてる!」
『そうなのか? じゃあ、魔法とかとれる?』
「とれるとれる!」
『いいじゃん。好きなのとってみな?』
「うん!」
ウインドウを嬉々としてタップする。
ミリアは荷物持ちをしていた際に、パーティーに入れてやるからと言ってある時は盾術のスキルを取らせては盾を持って前に立たせたり。
またあるときは斧を持つパーティだからという理由で斧術を取らせて斧を持たせたり無理やりさせられたんだそうだ。
だから、ミリアにはいらないスキルが多数あったのだが、それが見事に解消されているらしい。
ミリアが選んでいる間、迫り来る敵を倒していた。
『【四面楚歌《しめんそか》】を発動します。【下克上《ジャイアントキリング》】を発動します』
赤い炎に包まれたと思ったら、緑の炎に包まれ、混じった炎は結果的に黄色になり。どこぞの超人の話で見た事がある状態になってしまった。
『オラオラオラァー!』
次々とくる敵を一刀の元に切り伏せていく。
俺はあの気を失った時のような感覚はない。むしろ、研ぎ澄まされていて全ての動きが見えている。
身体はピカピカとずっと光り続けている。
グリフォン、サイクロプス、ケルベロスなど、色んなモンスターに囲まれた。
「ミリア! しゃがめ!」
「はぁい」
我流 刀術
『大車輪《だいしゃりん》!』
回転して放った黄色い斬撃は円のまま広がっていき、周りにいたモンスターを一掃した。
すると、現れたのはここの主であろうフェンリル。S級の魔物である。
『ここに何用だ?』
『別に? 襲ってくるから退治してるだけ。ミリアがスキルを選び終えたら立ち去る』
『それだけか?』
『あぁ。そうだ』
『あまり暴れるでない! 生態系が崩れるわ! 少し前にもよく分からん奴に荒らされたのに!
また!』
それも俺だなぁと思って心当たりがあったけど、それは黙っていることにしよう。
『そうか。もう少し待っててくれ』
『仕方がないのぉ』
そういうと俺の前にお座りしたフェンリル。
なんだ? 可愛いところがあるな。
ちょっと遊んでみよう。
右手を出してみる。
『お手』
右手に左前足を乗せてきた。
おぉ。できるじゃないか。
『おかわり』
左手に右前足を乗せてきた。
なんだ。だれかが芸でも仕込んだのか?
『やめい! なぁにを我で遊んでおる!』
『いやぁ、やってみるもんだな?』
『やるな!』
「できたよぉ!」
ミリアが選択出来たらしい。
それじゃあ、行くか。
『じゃあ、俺達は行くな?』
『ふんっ! また遊びに来ても良いぞ!』
『えっ? ツンデレ?』
『うるさい! さっさと行け!』
笑いながら手を振ってその場を後にする。
「なんか、フェンリルさんと楽しそうだったね?」
『あぁ。話が通じるやつでよかったよ。面倒なことをしなくて済んだから』
そう。奴とやり合おうと思えば相当倒すのは時間がかかるだろう。だが、まぁ、倒せないことは無い。
歩いていくと段々と浅い方に向かっていく訳だが、モンスターは出てくるのだが、俺の事を恐れているのか近づいて来ない。
おぉ? 来る時にひたすら狩ってたのが功を奏したか?
警戒していて近づかないみたいだ。
それとも、主《ぬし》からの指示かな?
襲わないようにって言う。
まぁ、面倒事が減ったからこっちは楽だ。なにも、モンスターを倒したい訳では無いからな。今は。
『ミリア、もう少しで森を抜けるぞ?』
「うん! 後でスキル構成見てみて? ちょっとどう戦うか考えよう?」
『あぁ。そうしよう』
森をぬけた先に陽の光がサンサンと照らしている草原。その奥には俺達がいた王都が見えていた。
『あぁーーー! なんか長かったなぁー!』
「そっか。長かったんだね?」
『あぁ。俺にはそう感じたんだ』
そこから王都まではスキル構成を見ながら行った。
王都にはゴッツさん、クーガさん、そしてダンテさんとリンスさん。皆が待っている。
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