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ある日、西ディアナ商会に所属するヒト族の商人<ヨルム>は、幼少期からずっと一緒に育ってきたドラゴンと共に家出したドラクム族の少女<アリシア>と出会い、ドラゴンによる空輸の仕事をしないかと持ちかける。
馬車や船が主な輸送手段である中、ドラゴンという強力な輸送手段を得たヨルムたちは、種族や文化がまったく異なる国々へ、さまざまな商品を運んでいく。
これは、生粋の商人であるヨルムが、自由に空を飛ぶドラゴンと友だちでありながら、これまで一歩も村の外に出たことのなかったアリシアや、個性的な仲間たちと共に、世界中を飛び回る冒険譚。
<主要な登場人物 紹介>
レキム:幼少期から大人相手に商売をし、利益を出し続けてきた生粋の商人。商談相手の心理は手に取るようにわかるが、女心を読むのは不得意。
アリシア:ドラゴンと家族のような関係を築いている少女。ドラゴンに頼りっぱなしなのを気にしている。
ヴァヴィリア:レキムの護衛として雇われている用兵。少数種族ヤマネコ族の女戦士で、お洒落をするのが趣味。
ザリアード:レキムの護衛として雇われているドワーフ族の用兵。豊富な経験と柔らかな物腰で、レキムからの信頼も厚い。
ハセーク:森と共に植物のように生きる種属であるドルイド族の若者。摩訶不思議な知識を多く持っている。
ドントロイザ四世:イースティア大陸の海岸沿いにある小国セントノイマ王国の国王。
文字数 92,140
最終更新日 2022.09.25
登録日 2021.08.20
かつて賢者と讃えられた人物がいた。
ある時は軍隊指揮官として、ある時は魔法研究者として、またある時は国の宰相として、彼は大いに活躍した。そんな彼が突然「隠居して余生を静かに過ごしたい」などと言って消息を絶ってから、数年の月日が経とうとしていた。
賢者は、優麗な亡霊と共に森の奥深くで静謐な隠居生活を過ごしていたのだが、唐突に訪れた奴隷の子供達との出会いが、彼の余生を大きく変化させる。
文字数 58,682
最終更新日 2020.09.01
登録日 2017.07.02
長きにわたる安寧を享受していた人々は忘れていた。
混沌の恐怖を。
「不死者の軍勢が来る!!滅びの音と共に!!!」
その叫びは、虚しく響く。
これは、「私達の物語」から「私の物語」へと変わっていく人類史の中で、最期に書かれた物語。
文字数 51,749
最終更新日 2019.10.04
登録日 2019.08.31
有名な資産家の九十九家は、代々短命なことで知られていた。初代以外の当主は、皆20代の内に亡くなっている。それだけなら遺伝子のせいなのかな、とかと思うのだけれど、この家に嫁いだ人達も同様に、30歳になる前に死んでいるのだ。
そのため周りでは、九十九家は悪魔と契約して家族の寿命と引き換えに資産を築いた黒魔術師だ、なんて評判が流れていた。
そんな九十九家の給仕になってから、まもなく一か月が経過する。
文字数 7,587
最終更新日 2018.09.13
登録日 2018.09.13
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