第2波・第3波も来るといわれているなか、一人一台のPCを普及するGIGAスクール構想も実行され始めているが、そのデバイスを使って何をしていくのか、わざわざ学校に行く意味はどこにあるのか――。今こそ、子どもの学びに関わるすべて人たち、親、行政、専門家たちが一緒になって考え動くことが大切ではないだろうか。学校が、勉強嫌いを増産するブラックボックスにならないためにも。
最後に「教育が人を選別するのではなく、人が教育を選別する。学びに自由を!」という蓑手先生の言葉を紹介したい。先生は特別支援学校で働いた経験の持ち主だからこそ、特別に支援を必要とする子どもたちだけでなく、一人ひとりに合わせる教育の必要性を実感している。
学びの主体者は、子どもたちなのだから。
(文=中曽根陽子/教育ジャーナリスト、マザークエスト代表)
●中曽根陽子/教育ジャーナリスト、マザークエスト代表
教育機関の取材やインタビュー経験が豊富で、紙媒体からWEB連載まで幅広く執筆。子育て中の女性に寄り添う視点に定評があり、テレビやラジオなどでもコメントを求められることも多い。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱し、講演活動も精力的に行っている。また、人材育成のプロジェクトである子育てをハッピーにしたいと、母親のための発見と成長の場「マザークエスト」を立ち上げて活動中。『一歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)、『後悔しない中学受験』(晶文社出版)、『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)など著書多数。ビジネスジャーナルで「中曽根陽子の教育最前線」を連載中。
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