新しいクラゲが増えるほどに、「クラゲが増えたから、また行きたい」となるのだと思われます。ディズニーランドが新しいアトラクションを増設するのと同じようなものですね。
もちろん、地元客ではない方(例えば仙台市などの近隣の大都市の方など)にとっては、「クラゲの展示種数が日本一・世界一レベルで多い」ということ自体が魅力になります。このような理由で、「クラゲの展示種数」がKPIとなるわけです。
クラゲ水族館は、
・「クラゲを増やせば入館者数が増える」という急所を探し当て、
・「クラゲの展示種数」というKPIを追い続けることで
クラゲ世界一の水族館となり、奇跡の復活をなしとげました。
なお、戦略として重要なことは、
・「クラゲ」という当時は誰も真剣にやっていなかったこと
に注力したことです。
「ラッコ」というみんながやっていることではなく、「クラゲ」という誰もやっていない(にもかかわらず、来館者には大きな魅力となるもの)ことに集中したからこそ、わずかな時間で世界一になれたのだと思います。
「差別化」とは、誰もやっていないことをやることなんです。「市立水族館」として色々な制約もあったと思いますが、誰もやっていないこと(前例のないこと)にエネルギーを集中したことも重要な成功要因でした。