最近では、エヴァンジェリストという肩書きの人も増え、まさにより多くの人を惹きつける役割を担っています。
セールスは大勢の前でプレゼンする力を持っていなくても、成果を出すことはできます。セールスは、潜在顧客である目の前の相手に「YES」と言わせればよいのです。ですから、成果を出し続けている5%セールスの中には、プレゼンが得意でない方も含まれています。
95%セールスは、プレゼンスキルを磨き、そして話し上手になろうとコミュニケーション力を磨こうとします。商談で、時間の9割も話し続ける95%セールスは多くいます。
プレゼン上手な人の話は、下手な人よりも、聞いていて心地よくなるかもしれません。
しかし、顧客の本来の目的は、プレゼンを聞くことではなく、自分たちの課題を解決することです。「心地よく聞きたい」というより、「私たちの考えを聞いてほしい」と思う人のほうが多いのです。要はプレゼンが下手でも、課題を解決してくれればよいわけです。
解決のためには、個社の事情を理解し、それに合わせた解決策の提示が求められます。相手のことが分かっていないのに、知ったかぶりをして一方的に話し続ける人が、「嫌われるセールス」です。
10年以上前のように、解決策が画一的でシンプルであれば、説明するだけで事足りるかもしれません。現代では、顧客のニーズが複雑化して多様化していますので、1つの解決策で全ての顧客が救われる確率は下がっているのです。
「プレゼン術よりも、顧客のニーズを引き出す傾聴力のほうが重要である」
観光業の5%セールスがこのように発言していました。
顧客側にアンケートをとると、「聞き上手のセールスのほうが好感が持てる」と答えた方は51%、「話し上手のほうが好感を持てる」と答えた方は24%でした。
顧客の理解を促すために、一所懸命に話し続ければ相手に伝わるのかと思いきや、そうではなかったのです。