要領のよさを決める「効果的な脳の使い方」とは

ただ、完璧に仕上げなければいけないとは考えていないので、「6、7割できた段階で確認させて」と言っておけば、途中で提出することに抵抗はないはずです。

・継次系の部下

完璧に仕上げられていないと提出できない、と考えています。ただ、「完璧さ」が目的からずれていることがあり、ずれた部分にこだわって締め切りに間に合わないことが多いです。

こだわっている部分は、形式や体裁であることが多いので、どんな形式でほしいのかというサンプルを見せておけば、このズレは回避できます。

ケース②上司の仕事の進め方が明らかに非効率

例:企画書を出すたびに違う箇所を指摘してきて、一向に前に進まない

・同時系の上司

ゴールのイメージが変わりやすいため、言われたとおりに作業していると、提出するときに求められていることが変わることが少なくありません。

作業をする前に、最初に設定したゴールを再確認するようにしましょう。

・継次系の上司

段取りや決裁ルート、資料の形式に間違いがないことが最重要です。トラブルなく進行することが最も優先されるため、新しいアイデアは求められていません。

ただ、新しいアイデアを1つならば受け入れられることが多いので、決裁ルートや形式を変えずに、1つだけ提案するようにしてみましょう。

ケース③チームマネジメントを任された

・同時系のメンバー

本人は、「起爆剤が必要!」と感情を喚起させるようなことを考えていますが、周りから浮いてしまうことも。ひらめきで話すことも多いため、アイデアの根拠を問うと、あなたへの不信感を高めてしまいます。足りないことの指摘は「批判されている」と受け取られることが多いのです。

ビジネスフレームワークとして「ブレインストーミング(集団発想法)」を使うのが得意なので、アイデア出しの段階で活躍できるようにすると、お互いの不信感を減らすことができます。

・継次系のメンバー

情報を集めてから思考するため、会議では黙っていることがよくあります。周りのメンバーがアイデアを出して盛り上がっているときに、現実的に無理な点や注意事項について考えているので、「これをやるうえで注意すべきことはどんなことだと思う?」とアドバイスを受けるように話を振ってみると、的確に回答してくれます。

話が振られないと、「非現実的な人たちだ」と不信感をもったり、「自分はいてもいなくても同じ」と自己否定感を強めたりしてしまうこともあります。

会議をスムーズに進めるには?

ケース④会議を円滑に回したい

『「仕事が終わらない人生」が180度変わる 努力に頼らず「要領がいい人」になる40のコツ』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

・同時系の相手

会議をするときに、突飛なアイデアを出したり、これまで前例がないことを根回しなしで実行したりしようとすることがあります。アイデアを否定されると固執してしまうかもしれません。

そこで、アイデアそのものより、「どんなふうに進行させたいのか」という思いを聞いてみましょう。思いを共有したうえで、前例から1つやり方を変えてみたり、新しいことをやってみたりすると、コミュニケーションがうまくいきます。

・継次系の相手

前例にないことはしないため、形式的で熱意がないように感じられるかもしれません。問題が起こったときへの対応を心配していることが多いので、新しい取り組みをするときには、トラブルへの対応方法を決めておくと安心して実行することができます。行事は面白かったことより、予定どおり進められたことに満足します。