「Women cannot be funny(女性は面白くなれないんだよ)」。あるとき、バイリンガルの高校三年生の娘が発した、こんな言葉に私はびっくりしました。
「話し方」のコーチングや研修を仕事にしている私は、講演などで、表情の固い聴衆を和ませたいと、「笑いの取れる話し方」について研究するために、芸人のライブなどに足しげく通っています。
「おかげで、少しは笑いがとれるようになってきたよ」という話をしたところ、冒頭のコメントが娘から返ってきたのです。
「女性は面白くない」という説は、実は海外のソーシャルメディアなどではかなり定番の話題で、検索したところ、実際にこの説について数多くの学術的研究がされていることがわかりました。
「男は……」「女は……」というステレオタイプを助長するのではなく、あくまでも「科学的データ」に基づき、「はたして『面白さ』に男女の差はあるのか」を検証してみたいと思います。
12月10日に日本テレビで放映された『女芸人No.1決定戦 THE W』ですが、2017年の開催当初から、SNSなどでは「面白くない」「つまらない」といった意見が交わされてきました。
ネット上では、「出演者への審査員の評価が優しすぎる」という意見や「なぜ、女性を別枠にする必要があるのか」といった声もありました。私も見てみましたが、「ほかのお笑いグランプリ同様、面白い人もいれば、そんなに面白いと感じられない人もいる」という印象でした。
12月18日に開催される『M-1グランプリ』では、決勝進出者9組中、女性は「ヨネダ2000」の1組のみ。女性コンビは2009年のハリセンボン以来13年ぶりとのことです。
日本でも、面白い女性芸人は数多く登場してきていますが、やはり、まだまだ少数派のようです。
「女性が男性と同じぐらい面白いかどうか」は、実は何十年にもわたり、海外の研究者が研究をしてきたテーマでもあります。
そうした研究はどのような結論を導き出しているのでしょうか。
「男性は女性より面白いのか?」については、たとえば、