日々の生活習慣で「自己肯定感」を高める方法

負の感情や考えを修正する方法として、「見つめ直しメモ」をおすすめします(写真:Luce/PIXTA)
日々の暮らしのなかで、自己肯定感を高める方法や習慣を紹介します。本稿ではライフスタイルをもっと充実させるセルフケア・メソッドをまとめました。こうしたセルフケア習慣をしっかり身に付けることで、笑顔あふれる楽しい毎日を過ごせるようになるでしょう。
心理カウンセラーである中島輝氏の最新刊『人生が変わる!自己肯定感を高める心のセルフケア大全』を一部抜粋、再構成してお届けします。
 

「見つめ直しメモ」で自己否定をストップ

失敗やうまくいかないことがあると、つい自分を責めて追い込んでしまいがちです。自己否定的な感情がどんどん増大し、なかなか抜け出せなくなります。その結果、物事を冷静に判断できなくなり、短絡的な考えに陥ってしまいます。

こうした負の感情や考えを修正する方法として、「見つめ直しメモ」をおすすめします。これは世界中で実施されている認知治療の一種で、具体的には、ネガティブな感情を持ったときを振り返り、いつ、どこで、 誰と、なにをしていたか、そのときどんな感情を抱いたのかを書き出していく作業て?す。

これを繰り返すことで、ネガティブな感情が出てくるときの傾向がわかってきます。すると「自己否定的な感情になりそうだな」と気づくことができ、自己肯定感を高める方向に修正できるようになるのです。

仕事に向かうとき、少し気が張り詰めるときもあるでしょう。特に自己肯定感が低い人は、仕事に行くことに対して、「今日の会議、出たくない」というように、ネガティブ思考に陥りがち。職場では負の感情から抜け出せず、集中力も持続しません。

そのようなとき、ちょっとしたコツとして自分のデスクの上にテンションが上がるものを置いてみてください。自分の好きなキャラクターのキーホルダーや、写真立てなどなんでもOKです。

香りのいいアイテムもおすすめです。嗅覚からの心地よい刺激は、ストレスを解消してくれます。アロマオイルやキャンドル、ハンドクリームなどお気に入りの香りのものを置いてください。

こうしたものが、自分の視界に入るだけでも心が「快」のスイッチに変わり、無意識にポジティブなメッセージを受け取ることができるのです。

家の玄関に好きなポスターを貼っておくだけでも、外出するときに「今日も頑張ろう!」と前向きな気持ちになれます。

「もうやめた!」と声に出し一瞬で切り替える

バカバカしいと思いつつも悩んでしまうことか?ありませんか? なにをやっていても悩みが頭から離れず、物事がうまくいかないときは、声に出して「もうやめた!」と言ってみましょう。

これは心理療法でも使われる「脱フュージョン」というテクニック。「フュージョン」とは「融合」という意味で、まざり合った感情をほぐして分離させていく方法です。

脱フュージョンのポイントは、声に出して言うことです。できればメロディーをつけて、「♪もう~、やめたのよ~」などとミュージカルのセリフのように歌う「歌唱法」というテクニックを使ってみましょう。

歌っているうちに笑えてきたら大成功。笑いとともにマイナスの感情を分離させ、気持ちを切り替えることができます。

迷ったり悩んだりして心が落ち込み動けなくなってしまったとき、指標とすべきが「レファレント・パーソン」です。これは、理想の未来像であるロールモデルや、適切なアドバイスをしてくれるメンターとは違います。自分の生き方や判断の基準になる人で、歴史上の人物や、社会的に功績を残した人などが対象となります。