しかし、自力で検討を進めると、「携帯電話の存在場所」の例のように、「言われてみれば知っていた(しかし、自力で洗い出せなかった)」という見落としが発生する人が少なくありません。なぜなら、「想像力”だけ”を何となく発揮」した場合、想像力を発揮する箇所が場当たり的になるため、見落としが多数発生しやすくなるからです。
このようなミスを防ぐためには、想像力“だけ”に頼るのではなく、「何に対して想像力を発揮するのか、論理力で整理・補佐する」ことが重要になります。
そして、この「論理力による補佐」は、フレームワークやツリー構造のような「汎用化・一般化された論理思考ツールの活用」では不十分です。あくまで、「問いに合わせた補佐の方法を、問いごとに自力で(論理的に)考案」する必要があります。
では、どうすれば、うまく「想像力を論理力で補佐」という思考を、自力で実施できるのでしょうか。
すでに解説したとおり、「問いごとに補佐の方法を考案する」必要がありますが、このような指針だけでは、「よく考えることが重要です」という、抽象的すぎて役に立たないアドバイスにしかなりません。
そのため、次回以降の記事では、上記の「想像力を論理力で補佐」するための方法・工夫を、引き続き具体例(ケース問題)を利用しながら解説していきます。
ところで、本記事の最初で「視野が狭い」「考えが浅い」という指摘で示したとおり、論理的な解は「広く」「深く」の両方を満たすことが重要です。そして、「広く」と「深く」では、少し異なった工夫が有効になります。
そのため、第2回の記事では「広く」、第3回の記事では「深く」について、詳細を解説していきます。
(第2回に続く)