入学式・入社式を終え、晴れて学生・新社会人になった方々、おめでとうございます! また、転勤や転属で新しい土地や部署で新年度を迎える方もいらっしゃることでしょう。
一から人間関係を構築していくことになるわけですが、コロナ禍でリモートが続き、対面でのコミュニケーションがおぼつかないという人もいるかもしれません。
高名な心理学者アルフレッド・アドラーが「人間のすべての悩みは対人関係の悩みである」と言ったとされていますが、職場や学校での悩みのナンバー1は、まさにこの「人間関係」です。
ある調査では、97%の人が新しい職場に不安を覚え、その原因のダントツ1位が「職場の人間関係・雰囲気」でした。別の調査では、大企業勤務の人の5割以上が「職場の人間関係」にストレスを抱えているという結果が明らかになりました。
今ではこうやって、人さまに話し方を教えるような身分となった私ですが、昔から「コンプレックスの塊」で、とくに出会いの多いこの季節は憂鬱でした。
中高時代は親友といえる人がいなかったので、毎年、新しいクラスで「友達はできるかな」と不安でしたし、桜舞う中での大学の入学式では、サークル勧誘の男子たちが、かわいい女子の周りにはまるでガのように群がる姿に、劣等感を募らせていたものでした。
今思えば、私の学生時代は「顔面偏差値=人生の偏差値そのもの」といった若者の残酷な身分制度の最下層であえぎ、苦しんだ思い出ばかりです。
ただ、そのコンプレックスをバネに、「ブスでも人に愛される方法はないものだろうか」と必死に考え始めたところが、今の「コミュ力研究家の原点」になっているのですから、人生捨てたものではありません。
不細工でも人を惹きつける方法として、「料理」「気遣い」「話し方」など、人を喜ばせるさまざまなスキルを考えていきました。
私が美人であれば、そんなことを気にする必要などなかったかもしれないのですから、まさに「ケガの功名」です。周りの人たちをひたすら観察するなかで気づいたことがありました。
「容姿」はモテや人気の大きな要因ですが、人を惹きつける人には、それだけではない「Xファクター」があるということです。
エール大学の臨床心理教授だったミッチ・プリンスタインによれば、人気には「2つのタイプがある」のだそうです。1つめは「ステイタス(社会的地位)型」、2つめは「好感度型」です。