日本人が苦手な「自己紹介」、心を掴む簡単3秘訣

印象に残る「世界最高の自己紹介」を身に付ける方法を学ぶ(写真:アン・デオール/pixta)
日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。
たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれ、好評を博している。
その岡本氏が、全メソッドを初公開した『世界最高の話し方 1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は発売後、たちまち12万部を突破するベストセラーになっている。
コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「相手の心をつかむ、相手の記憶に残る『世界最高の自己紹介』」について解説する。

多くの人が「印象に残らない自己紹介」で損をしている

いよいよ春本番。3月、4月は旅立ちと出会いの季節です。新しい職場や学校など、大きく生活環境が変わり、「自己紹介」や「自己PR」を求められる機会も増えることでしょう。

『世界最高の話し方 1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

いままで、1000人以上の社長、エグゼクティブ、企業幹部の「家庭教師」として、話し方をコーチングしてきましたが、「あなたの会社を紹介してください」「自己紹介をしてください」と問いかけると、かなりの確率で「しどろもどろ」で、あまり印象に残らない答えが返ってきます。

エグゼクティブの中にも「自己紹介」が苦手で、「初対面で相手の心をつかむ自己紹介ができない」という日本人が多い印象を受けます。

短い時間でどうすれば「自分が何者か」を要約できるのか、悩みますよね。

今回は、就活・転職だけではなく、最近、はやりの「パーソナルブランディング」にも欠かせない「自分の強みの伝え方」「最高の自己紹介の仕方」を紹介していきましょう。

私がいままでに見聞きした「残念な自己紹介あるある」には、次の3つのタイプがあります。

自己紹介の「同調圧力」で埋没してしまうことが多い

【よくある残念な自己紹介1】肩書・所属を、年代順に羅列する

1つめは、名前のあと「職歴・経歴」を「年代順」にたんに羅列していくパターンです。

【×】「私の名前は坂本哲也です。電博堂に入社して、コーポレートコミュニケーション部に配属になり、ソリューション開発部を経て、今はデジタルマーケティング部のシニアコンサルタントをしています」

【よくある残念な自己紹介2】思いつくままに、趣味や特徴を並べ立てる

ほかにも、思いつくままに、「趣味・特徴」などを「並べ立てる」タイプも少なくありません。

【×】「私の名前は鈴木恵麻です。早慶大学で政治を勉強し、ヨーロッパ政治を専攻しました。サークルではラクロスをやっていました。趣味は映画鑑賞です。性格は明るく人と話すのが大好きです」

【よくある残念な自己紹介3】「ポエム」のように一般的な抽象語が多い

もう1つよくある残念な自己紹介は、「抽象的」で一般的な言葉が多く、「印象に残りにくい」というパターンです。

【×】「私は大木拓斗です。SDGsに興味があります。地球環境問題などを解決する仕事をしていきたいと思っています。楽しいこと、ワクワクすることを経験し、人を笑顔にしていきたいです」

それから、グループ全員で順番に自己紹介をするときに、なぜか「前の人と似たような内容になること」も多い気がします。