ですから、一方的に読み上げるのではなく、まるで「会話のように」話を進めていきましょう。
問いかけや質問は「聞き手を巻き込む」ことで、一方的にただ読み上げているだけのプレゼンより、ぐっとライブ感、一体感が高まりますよね。
この「問いかけ話法」がお得意なのが、テレビでおなじみのジャーナリストの池上彰さんとジャパネットタカタの高田明前社長です。
この2人の話を聞いていると、「でしょうか」「ですよね」と、「問いかけ調」がとても多いことに気づきませんか。
私はこの2人から学び、「2人の『あきら』のカネの法則」と名付けました。「人前で話す」ときには、語尾を「か」か「ね」にすることを意識するのです。そうすると、自然と「孤独な独り言」を、「聞き手との双方向の対話、キャッチボール」に変えることができ、緊張もおのずと和らげることができます。
残念なことに、多くの日本人が人前で話すとき、「マウンドに立って、黙々とただ投げつづける孤独なピッチャー」か「壁に向かってひとりボールを打ち返す『壁打ち』」のどちらかになりがちです。
「一方通行」だから、最初から最後まで、疎外感を覚えたまま。受け止めてくれる相手がいない球を延々と投げ続けるのは空しいものです。
しかし、自分なりの「スイッチ切り替えのおまじない」を作り、「目の前の人を『敵』ではない」と思い込み、「対話のキャッチボール」を心がける、そして「語尾が『か』か『ね』で終わる」ことを意識し「問いかけ調」を増やす。たったそれだけで、「対話型のプレゼン・スピーチ」になり、人前での話し方は劇的にうまくなり、緊張もしなくなります。
「たった一文字」「たった一言」変えるだけで、ちょっと「おまじない」を唱えるだけで、話し方は大きく変わります。そして、それはあなたの人生をポジティブに変えていくきっかけになるはずです。ぜひ今日から、みなさんも「最高の話し方」への大きな第一歩を踏み出してみませんか。