業績が良くなる会社に共通する「クチコミ」とは

低迷する財務状況から脱している会社においては、「短期的な組織強化だけではなく、人材育成による長期的な組織づくり」が、現状を打破し、財務状況を好転させることにつながっていると考察をした。

今回の分析からわかったことは、あくまでもクチコミから想像するその会社の組織や人の状態であるが、業績好調時に作るべき組織状態と、業績悪化時に作るべき組織状態は大きく異なるということがわかる。業績が好調なときは「風通しの良さ」などを意識し、低迷している場合は、「法令遵守意識」「待遇面の満足度」「人材の長期育成」などを意識すべきだろう。

現在は未曾有の環境下で経営をしている企業が多く、これまでとは大きく経営状況が異なっている会社がほとんどのはずだ。経営についても、これまでのやり方を当たり前と思って組織改革に取り組んではならない。そのときどきにあわせた改革が必要になってくる。

一方で就職や転職を考えている方も、単純に業績が伸びている会社はよく、そうでない会社はよくない、といった括りで転職・就職をすると痛い目を見るだろう。その会社の内情や、組織状態がどのようになっているかを良く調べたうえで、職探しをすることがこの環境下ではとくに大切になってくるだろう。