「東大生はゲームとかするの?」「ゲーム禁止で、勉強ばっかりやっている人が多いんじゃないの?」
僕はよくそんなことを聞かれるのですが、全然そんなことはありません。東大生は人並みにゲームをプレイしています。
ドラクエマニアの同級生もいますし、ポケモンの対戦が異常に強い後輩もいます。卒業生の中には東大卒でプロゲーマーになった人だっています。
僕をはじめとする多くの東大生は、ゲームからも多くのことを学べると考えています。例えば東大入試では2007年に「シャッター通り商店街が昨今増えている理由を答えよ」という問題が出題されました。答えとしては、駐車場を完備し、さまざまなものをいっぺんに買える大規模なスーパーに客層を奪われているから、という理由が考えられます。
「この問題は、とあるゲームをやっていれば簡単に解けてしまうよね」と東大生の中で話題になりました。実は「ペルソナ4」というゲームでは、この「商店街」と「新しい大規模スーパー」の対立が物語の舞台設計になっています。大規模スーパーの店長の息子が友達となり、商店街出身の女の子と確執が生まれてしまう、なんてシーンもあります。このゲームをやっていると、肌感覚として「シャッター通り商店街」の問題が理解できるようになっているのです。
このように考えると、勉強に役立つ要素のあるゲームは、実は意外と多いのです。今日は3つ、東大生が遊んでいる「勉強になるゲーム」を紹介させていただきたいと思います。
「勉強になるゲーム」といえば、なんといってもシミュレーションゲームでしょう。
東大生には、シミュレーションゲームが大好きな学生が多いです。
シミュレーションゲームとは、仮想のゲーム世界の中で自由に何かを作り上げたり、操作したりするゲームのことを指します。街を作ったり、生態系をいじくったり、星の動きを変更したり、会社経営をしたり……さまざまな形態がありますが、現実にある程度即しつつも、現実ではできない大胆で面白い仮想を楽しむことができます。
その中で一番人気なのが、『シティーズ:スカイライン』です。
このゲームは、「市長になって、街を自由に作ることができる」というものです。税金の管理も、工場区画の設計も、道路工事も病院の設計も災害対策も、すべて自由に行うことができるのです。
病院のない街を作ったらどうなるのか? 駅のない街を作ったらどうなるのか? 街に交差点を作らないとどうなるのか? こうした、現実では絶対にできないけれど試してみたら面白い街作りのシミュレーションができるのです。