「婚活市場では、女性は相手の年収が1000万円以上とか、子どもはできるだけいい学校に入れたいとか、自分たちの理想しか話さない人も多いですよね。人前では職業に貴賤などない、底辺職の人をばかにするなと言っても、わが子となると、将来は医者や官僚、法律家のような職につかせようとしている人が結構多いのでは。婚活の場で、社会貢献的なことをしたいと言う人は見たことがなかった」
改めて結婚願望を聞いてみると、できればしたい。しかし、“超美人”で“無料学習塾の理解を示してくれる人”の2本柱は必須とのこと。ただ、無料学習塾を受け入れてくれた時点でそこまで尖った人はいないのではないかとも語る。
今までなぜ独身だったのか尋ねると、「自ら動かなかったことと、収入が不安定で自分にも自信が持てなかったことでしょうね。昔からこう尖った性格ですし。ただ、このインタビューで話しながら思いましたが、自分で条件を出したり、壁を作っている部分もあるかもしれませんね。でも自分にとっての外れの相手(美人でない、無料学習塾の理解がない人)ならできたとは思いますが」
自分が正論だと思うことは、はっきり相手に伝えるため、相手から誤解を受けることもあるという山下さん。つねに答えは白か黒、グレーはないという。
もし、そこにユルミのスペースがあったとしたら、女性への見方はどう変化しただろうか。むしろ世の中は曖昧なことだらけ。何が正解なのかわからないし、自分の常識を追求すればするほど苦しくなることもある。もし結婚ということだけを考えるのなら、「グレーもあるよね」と、どこかそんな覚悟があればまた違った景色が見えるのかもしれないと思った。