――7回・今野龍太投手、8回・清水昇投手、9回はスコット・マクガフ投手と、万全のリリーフ陣が本当に踏ん張りました。終盤の過密日程を考えると、起用方法にも頭を悩ませたことと思います。
高津 リリーフ陣に対して、僕の求めるピッチング内容はかなり厳しいと思います。その一方で、コンディション面に関しては「とにかく気を遣わなければ」という思いも持っています。とはいえ、「ここが勝負だ」という場面では多少の無理をしてもらいました。ただ、僕自身の経験から言えば、確かに疲れはあるんです。でも、優勝争いが続く中での登板はやりがいが大きくて、疲れを感じにくいものなんです。だからこそ、起用する側の注意が必要だと思っています。
――監督自身も長年にわたってクローザーとして胴上げ投手となっています。だからこそ、リリーフ陣に対する万全のケアもできるのでは?
高津 もちろん、伊藤智仁ピッチングコーチ、ブルペンは石井弘寿コーチに任せている部分もありつつ、コーチと相談の上で起用は考えています。個人的な経験で言えば、優勝争いの中での登板は感情の高ぶりもあるし、マウンドに立つ喜びもすごく大きい。今年の救援陣を見ていても、そういう思いでマウンドに上がっているんだなというのはすごく感じますね。
――リリーフ陣に限らず、野手陣もまた「積極的休養」を活用しています。選手のコンディションに対してはどのようにケアしているのですか?
高津 トレーナーやコーチ陣との連絡を密にして、今まで以上にきちんと選手たちの体調、精神面をしっかりと観察して、細心の注意を払う必要があると考えています。
――今までよりもさらに、選手たちに対する注意力、観察力が必要になってくるということですか?
高津 そうですね。疲れているのは間違いないですから。疲れているとミスをしたり、ケガをしたりする可能性も高くなる。ただ、さっきも言ったけど、選手たちは疲れ以上に充実感のある戦いを楽しんでいるはずです。試合に臨むときも目がギラギラしているし、ベンチからの声もよく出ているし、負けていても、「まだ逆転できる」というムードもありますから。こうしたムードを大切にしつつ、コンディションにも気をつけつつ。そんなイメージです。