町田希美は元彼の幻影に悩まされていた。
その寂しさを埋めるために、無難な浩紀と結婚し、征也が生まれた。
夫の浩紀はもう一人、女の子を望んでいたが、希美はそれに躊躇していた。
ある日、希美は会社の飲み会の帰りに寄ったスペインバルで、森田礼次郎という男性と出会う。
自分の父親ほど歳の離れた森田ではあるが、不思議な大人の包容力に満ちていた。
希美はまるで自白剤を打たれたかのように、自分の苦悩を話してしまう。それは危険な恋の始まりだった。
文字数 18,391
最終更新日 2021.06.05
登録日 2021.05.22
木下譲二と宮本淳子は共にバツイチ同士。付き合ってもう3年になる。
ふたりは結婚に失敗したのではなく、結婚に絶望していたのだった。
それは結婚生活の真実を知ったから。
そう、結婚とは砂漠を歩くようなものだということを。
恋することと愛すること。
木下と宮本の選んだ愛の形とは?
文字数 18,700
最終更新日 2021.03.25
登録日 2021.03.14
三上悟はパパも辞め、今度はお兄ちゃんも辞めることになりました。
歳の離れた妹、京香はしっかり者で、寅さんのサクラみたいな妹です。
でも、兄の悟はそんな妹に迷惑をかけてばかり。幼い頃は妹想いのやさしいお兄ちゃんでしたが、今の悟は酒、女、ギャンブルに溺れる毎日を送っていた。口癖はいつも「兄ちゃんが必ずお前をしあわせにしてやるからな」でした。
そんな兄、三上悟のロクデナシ・ブルースのお話です。「今日、パパを辞めます」の姉妹作品です。
文字数 2,348
最終更新日 2020.08.30
登録日 2020.08.30
美しい人妻、葛城蘭子。夫、稔との間に子供はなく、比較的仲の良い夫婦だった。会社経営に多忙な稔は家のことはすべて蘭子に任せていた。そんな中、都内のマンションを売却し、鎌倉に海の見える家を建てることを計画するふたり。稔の経営者仲間の大村から建築家の大徳寺幸雄を紹介される。芸術家肌の大徳寺とは建築に対する意見が蘭子と合わず対立する。だが、建築を進めていくうちに、蘭子は次第に大徳寺に惹かれていく。蘭子には家庭がありながらも、ふたりの恋は炎のように燃え上がっていく。自由奔放で感情的な蘭子と物静かでミステリアスな大徳寺。思いも寄らない運命に翻弄されるふたりの愛の行方はどこへ?
文字数 24,835
最終更新日 2020.08.30
登録日 2020.07.10
地方銀行に勤めるOL、主人公:西條縁(ゆかり)は結婚に焦りを感じていた。上司との不倫が破局し、落ち込む縁。同期の女子行員たちや友人たちが次々と結婚し、しあわせそうな家庭を築いていく中、高まっていく結婚願望。そこで縁は猛然と婚活を開始する。マッチングアプリ、婚活パーティー、お見合いと様々な出会いを求め、三人の男性を候補に挙げた。医者、コック、公務員。それぞれに一長一短があり、なかなか結婚相手を選べない。結婚適齢期も不確定な現代において、女性の立場で考える結婚観と、男性の考える結婚の意識の相違。男女同権が叫ばれる日本でいかに女性が自立することが難しいかを考える物語です。
文字数 20,109
最終更新日 2020.08.16
登録日 2020.07.16