平木明日香

平木明日香

毎日1話更新! ※思いついたものから更新するため、どの作品の話を更新するかは未定ですが、必ず1話は更新しています。また、自分では絶対に扱えない作品を読むのが好きです。
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少年はある日、登下校の道の真ん中で、少女に勝負を申しかけられた。 「私が勝ったら、1つだけ言うことを聞くこと」 少年は高校陸上競技界で、全国クラスの短距離走の選手だった。 そんな彼に、少女はハンデなしの勝負を申し込んだのだ。 彼は驚いて、その勝負を引き受ける。 当然のように少女は彼に負けた。 しかし翌る日も、彼に勝負を申し込む。 少年は不思議に思い、キミは誰なんだ?と尋ねた。 少女は思いもよらないことを彼に言った。 「私は今、あなたの記憶の中にいる。私はあなたの未来の友達。子供の頃はライバルだった」 と。 明日の世界で、自由に歩けなくなった少年の人生を変えるホイッスルが、今、——鳴る。
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小説 190,418 位 / 190,418件 ファンタジー 43,989 位 / 43,989件
文字数 355 最終更新日 2023.10.08 登録日 2023.10.08
SF 連載中 長編
中学時代から豪速球で名を馳せた投手だった橘祐輔(たちばなゆうすけ)は、甲子園出場をかけた県大会の決勝で、まさかの逆転負けを許してしまう。 それ以来、自分の思い通りにプレーができなくなってしまっていた。 『野球を辞める』 そのことを真剣に考えていた矢先、学校に向かう道中だった電車が、脱線事故を起こしてしまう。 祐輔はその事故の影響で、意識不明の重体に陥っていた。 そしてもう一人、電車に同乗していた安藤三夏(あんどうみか)という少女も、頭を強く打ち、目を覚まさなくなっていた。 2人は、子供の頃からの幼なじみだった。 高校では別々の道を歩み、連絡ももう取らなくなっていた。 中学時代の、ある“事件“以来… 目を覚ました三夏は、自分が祐輔の体の中に入っていることに気づく。 病室のベットの上で、眠ったままの「自分」の姿を見ながら、祐輔の意識が遠のいていく気配を感じていた。 子供の頃に交わした約束。 心のうちに秘めた想い。 もう2度と、再会することのなかったはずの2人が、最後の夏に駆けた「夢」とは?
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小説 190,418 位 / 190,418件 SF 5,361 位 / 5,361件
文字数 30,760 最終更新日 2023.10.07 登録日 2023.08.27
現代文学 完結 ショートショート R15
避難する人々が目にしたプラザの光景は、ビルの階段を下りる間にどれほど恐ろしい事態を想像していたとしても、それをはるかに越えるものだった。焦げた遺体の一部。靴。飛行機の破片。炎を上げる残骸。荷物。窓ガラスは血におおわれていた。赤い服があたりに散らばっているように見えたが、それは実は北タワーから飛び降りた人たちの最後の姿だった。
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小説 190,418 位 / 190,418件 現代文学 8,152 位 / 8,152件
文字数 8,042 最終更新日 2023.09.30 登録日 2023.09.30
恋愛 連載中 長編
 1995年に起きたタイムクラッシュにより、世界は形を変えた。  存在しなかったはずの人が存在し、存在するべきだった人が、存在しなくなった。  「彼女」は、そのどちらにも属さない人間だった。  今日という日は、みんな誰もが知っている1日だと思う。  朝起きて会社に出かける人も、宿題に追われている夏休みの子供も、駅のホームに立つ街中の人や、部活帰りの女子高生も。  私もつい先日まではそう思ってた。  例えば今日が西暦の何年でも、夏でも冬でも、いつもと変わらない日常なんだってこと。  だってそうでしょ?  部屋の時計を見れば、顔色ひとつ変えずにアラームの音が鳴る。  カーテンの向こうに広がる街の景色も、雲ひとつない晴れやかな空の青さも、いくつも見てきた当たり前を連れて、今日という日がやって来る。  それが普通なんだって思ってた。  「今日という日」が来ることが。  いつもと変わらない景色を見ることが…。  タイムクラッシュの爆心地、1995年の神戸市の街で、世界の運命は揺らぎ始めた。  それまでにあった世界は失われ、起こるべきはずだった1つの「未来」は、永久にその行方をくらました。  全ては、1つの「過去」を変えたことが原因だった。  1995年1月17日、午前6時。  あの日、あの時刻から、世界のカタチは失われたんだ。
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小説 190,418 位 / 190,418件 恋愛 57,495 位 / 57,495件
文字数 4,209 最終更新日 2023.07.01 登録日 2023.02.26
SF 連載中 長編
かつて、地球には月がなかった。 地球から遠く離れた宇宙にある惑星グリーゼ3251b(月の前身)には、テラと呼ばれる文明が存在し、その文明の中では、生と死が2つに分かれることはなかった。 テラの人々の生活は繁栄を極めていた。 何億年もの時間の中で星の命を取り込み、グリーゼ3251bを母船として広大な宇宙を転々としていたのだ。 彼らは「言葉」を持たない代わりに、他者と遺伝情報を共有することができる「融合」という微視的な量子情報の結合を行うことができた。 「言葉」の中に秘めている“時間”という概念を捨て去ることで、肉体と精神を切り離すことができるある電気的なシステムを開発することに成功したのだ。 彼らはこのシステムを使い、星の中に巡る「記憶」と「生命力」を抽出できるζ(ゼータ)細胞を創造した。 それが、物体という固有の情報を持たない「ζ(ゼータ)」と呼ばれる存在だった。 彼らは次の計画として、地球という星にζ(ゼータ)を送り、星の内部に眠る膨大な時間と遺伝情報を取り込む時期に入っていた。 何千年も暮らすその星の人々の記憶と魂を取り込むことで、次の星へと飛び立つエネルギーを手に入れようと計画していたのだ。 テラの住人の1人であるゼロは、地球の人々の命を取り込むために送り込まれたζ(ゼータ)の1人だった。 ゼロは地球人に擬態し、何百年もの間、人々の中に眠る記憶や時間を取り込み続けていた。 しかしある日、ある少女に擬態していたゼロは、1人の少年と出会う。 少年は心臓に重い病気を抱えていた。 限られた命を全うしようとする少年との日々に、永遠の命を持ち続ける自らの運命に対して、疑問に思う日々が続いていた。 ゼロは、かつて自分たちの心の中にもあった、“永遠という時間”の外側に流れる「言葉」と、その「可能性」についてを、少しずつ理解し始める。
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小説 190,418 位 / 190,418件 SF 5,361 位 / 5,361件
文字数 1,148 最終更新日 2023.03.19 登録日 2023.03.19
「隕石衝突の日(ジャイアント・インパクト)」 そう呼ばれた日から、世界は雲に覆われた。 明日は来る 誰もが、そう思っていた。 ごくありふれた日常の真後ろで、穏やかな陽に照らされた世界の輪郭を見るように。 風は時の流れに身を任せていた。 時は風の音の中に流れていた。 空は青く、どこまでも広かった。 それはまるで、雨の降る予感さえ、消し去るようで 世界が滅ぶのは、運命だった。 それは、偶然の産物に等しいものだったが、逃れられない「時間」でもあった。 未来。 ——数えきれないほどの膨大な「明日」が、世界にはあった。 けれども、その「時間」は来なかった。 秒速12kmという隕石の落下が、成層圏を越え、地上へと降ってきた。 明日へと流れる「空」を、越えて。 あの日から、決して止むことがない雨が降った。 隕石衝突で大気中に巻き上げられた塵や煤が、巨大な雲になったからだ。 その雲は空を覆い、世界を暗闇に包んだ。 明けることのない夜を、もたらしたのだ。 もう、空を飛ぶ鳥はいない。 翼を広げられる場所はない。 「未来」は、手の届かないところまで消え去った。 ずっと遠く、光さえも追いつけない、距離の果てに。 …けれども「今日」は、まだ残されていた。 それは「明日」に届き得るものではなかったが、“そうなれるかもしれない可能性“を秘めていた。 1995年、——1月。 世界の運命が揺らいだ、あの場所で。
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小説 190,418 位 / 190,418件 恋愛 57,495 位 / 57,495件
文字数 704,974 最終更新日 2023.02.11 登録日 2022.04.03
恋愛 連載中 長編
人生大一番の告白が失敗に終わった夏。 藤崎亜美は、飛行機事故に巻き込まれる。 17歳という若さで亡くなった亜実は、死後、迷える魂となった。 死後の世界、——つまり天国に行くためには、人生でやり残したことを、成し遂げなければならない。 三途の川を渡る手前で、“死神”にそう言われた。 「天国に行くには、死へのパスポートが必要だ」 と。 生と死の境界にある、並行世界(パラレルワールド)。 そこで、彼女はミッションをコンプリートしなければならない。 好きになったあの人を振り向かせる。 幼馴染であり、日本を代表する100m走の選手、進藤颯太。 彼を、——彼に追いつけるスピードを、追って。
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小説 190,418 位 / 190,418件 恋愛 57,495 位 / 57,495件
文字数 2,247 最終更新日 2022.07.08 登録日 2022.07.01
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