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異世界に政略結婚で嫁いだ主人公リーシャは、完璧に見えながらも心の奥に深い闇を秘める夫カイル。その冷徹な態度の裏側に、不倫関係に隠された激しい情熱と復讐心が渦巻いていると知ったリーシャは、次第に自分の愛と憎しみ、そして裏切りの連鎖に引き込まれていく。誰が真実を語り、誰が仮面を外すのか――家族、過去、そして禁断の愛が絡み合う中、選ばれるべきものは何かを問いかける物語。
文字数 9,732
最終更新日 2025.04.15
登録日 2025.04.15
文字数 11,836
最終更新日 2025.04.06
登録日 2025.04.06
文字数 2,593
最終更新日 2025.04.05
登録日 2025.04.05
世界にはもう、“呪い”はないはずだった。
けれど、それでも――
言葉を持たずに生まれた少年がいた。
彼の名は、ネム。
「産声をあげなかった子」として忌まれ、名を与えられず、
言葉を知らず、言葉を聞かず、言葉に触れず育った少年。
けれど、彼の心にはいつも――ある音が響いていた。
それは誰かの声。
やさしく、なつかしく、時折涙を誘う、誰かの“呼びかけ”。
彼はある日、拾った古い旅人手帳の最後のページに、こう書かれているのを見つける。
「声は、誰かを照らすためにある」
「名前は、存在を世界につなぐ魔法だ」
――リオ=アステル・クロード
ネムは思った。
「自分にも、名前があったんじゃないか?」
「誰かが、自分を呼んでくれたことがあるんじゃないか?」
「ならば――探しに行こう」
言葉を知らぬ少年が、声を探す旅に出る。
その手には、“名前を書き換える魔法の羽ペン”。
その背には、かつて竜だった者の羽の欠片。
その心には、まだ誰にも呼ばれていない“本当の名前”。
文字数 74,090
最終更新日 2025.04.05
登録日 2025.04.05
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