小野篁小説一覧
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《あらすじ》
時は平安時代初期。小野篁という若者がいた。身長は六尺二寸(約188センチ)と偉丈夫であり、武芸に優れていた。十五歳から二十歳までの間は、父に従い陸奥国で過ごした。当時の陸奥は蝦夷との最前線であり、絶えず武力衝突が起きていた地である。そんな環境の中で篁は武芸の腕を磨いていった。二十歳となった時、篁は平安京へと戻った。文章生となり勉学に励み、二年で弾正台の下級役人である少忠に就いた。
篁は武芸や教養が優れているだけではなかった。人には見えぬモノ、あやかしの存在を視ることができたのだ。
ある晩、女に救いを求められる。羅生門に住み着いた鬼を追い払ってほしいというのだ。篁はその願いを引き受け、その鬼を退治する。
鬼退治を依頼してきた女――花――は礼をしたいと、ある場所へ篁を案内する。六道辻にある寺院。その境内にある井戸の中へと篁を導き、冥府へと案内する。花の主は冥府の王である閻魔大王だった。花は閻魔の眷属だった。閻魔は篁に礼をしたいといい、酒をご馳走する。
その後も、篁はあやかしや物怪騒動に巻き込まれていき、契りを結んだ羅城門の鬼――ラジョウ――と共に平安京にはびこる魑魅魍魎たちを退治する。
陰陽師との共闘、公家の娘との恋、鬼切の太刀を振るい強敵たちと戦っていく。百鬼夜行に生霊、狗神といった、あやかし、物怪たちも登場し、平安京で暴れまわる。
そして、小野家と因縁のある《両面宿儺》の封印が解かれる。
篁と弟の千株は攫われた妹を救うために、両面宿儺討伐へと向かい、死闘を繰り広げる。
鈴鹿山に住み着く《大嶽丸》、そして謎の美女《鈴鹿御前》が登場し、篁はピンチに陥る。ラジョウと力を合わせ大嶽丸たちを退治した篁は冥府へと導かれる。
冥府では異変が起きていた。冥府に現れた謎の陰陽師によって、冥府各地で反乱が発生したのだ。その反乱を鎮圧するべく、閻魔大王は篁にある依頼をする。
死闘の末、反乱軍を鎮圧した篁たち。冥府の平和は篁たちの活躍によって保たれたのだった。
史実をベースとした平安ダークファンタジー小説、ここにあり。
文字数 6,137
最終更新日 2024.12.01
登録日 2024.12.01
先日完結しました日本史ファンタジー小説「車にはねられて死んで気づいたらツンデレイケメンや新選組と共に霊界の裁判所で仕事をさせられてた話〜松山勇美の霊界異聞奇譚〜」の番外編です。小野たかむらと紫式部のユニークな逸話を元に書きました。おまけでキャラ設定集も付いてます。
☆番外編 「救出大作戦!」
本編終了から現世でいうと約一年後。霊界裁判所に平安時代の天才作家、紫式部がやって来た!局長、近藤勇の補佐を勤めていた森久保良順のテンションは自身が歴史と古典オタクだという事もあり爆上がり↑↑ サインを貰おうと色紙と筆を持って紫式部に詰め寄るがドン引きされる。
何だかんだで紫式部の裁判が開始。が、近藤が彼女に下した判決はなんと「色恋を描き人々を惑わせた罪により地獄行き」あまりにも残酷な判決に良順は大激怒。彼女を救おうと近藤の説得を試みるが、頑固な近藤は全く意見を曲げない。「同じ平安貴族であるたかむらさんなら何とか近藤局長を説得してくれるはず!」と、良順が助けを求めると、小野たかむらも近藤の判決に大激怒。二人で説得を試みるが、それでも意見を曲げない近藤。良順とたかむらは何とか紫式部を救おうと奮闘する。
そんな中一言も喋る事なく一部始終を見ている紫式部、そして何故か巻き込まれる地獄の番人、土方歳三……。
果たして良順とたかむらは紫式部を無事に天国へ送る事ができるのか?紫式部は何かを語るのか?一見関係なさそうな土方が呼ばれたワケとは?近藤が頑なに自身の判決にこだわるワケとは?
霊界を舞台に一人の天才作家をめぐるドタバタ劇が再び幕を開ける!
☆キャラ紹介と解説、裏話
本編と番外編のネタバレを含みますので、ネタバレを回避したい方は充分にご注意ください。
文字数 27,232
最終更新日 2024.03.29
登録日 2024.03.29
20歳の松山勇美は和食レストランで働く令和のフリーター。両親は「近藤勇のように強い子に育って欲しい」との願いから彼女に「勇美」と名付ける程の新選組オタクだった。新選組を始め幕末の歴史を幼い頃から叩き込まれ、柔道も習った勇美は心身共に強くまた正義感に溢れ、常に周囲に対する思い遣りの心を忘れない人間だった。しかし、横断歩道を渡っている最中トラックにはねられそうになった知人を助けようとして急死してしまう。
気がつくと目の前に大きな扉があり、中には白い服を着た大勢の人間がいた。戸惑っていると「裁きの間」と書かれた部屋に呼ばれ、青いダンダラ模様の羽織を着た二人の男に出会う。
一人は切長の瞳が涼しげなクール系イケメン。もう一人は強面で眼光の鋭い大男。その二人は死後の世界ー霊界ーを訪れる死者を、生前の行いから「天国行き」か「地獄行き」かに決定する裁判長と補佐官だった。
「こちらはここ霊界を収めている局長、近藤勇殿である。私は小野たかむら。近藤局長の補佐をしている」
「近藤勇っ?!」
両親から新選組の話を聞いて育った勇美は目の前にいるのがその近藤勇本人だということに仰天。何が何だか分からない内に勇美の裁きが進行。だが、近藤勇による自身の判決を聞いた勇美はあまりの結果に驚愕する。
勇美の判決は?小野たかむらは何者なのか?勇美が近藤の補佐を務めることになる理由とは?そもそも何故、近藤勇が死後の世界で裁判長をしているのか?
「霊界」の秘密が徐々に明らかになり、同時にこの世界の存在を脅かす程の危機が彼らに迫るーー
多くの謎に包まれた死後の世界を舞台に、個性溢れる補佐隊員と新選組隊士達が平安を始め、現代の令和まで様々な時代を駆け回り、ドタバタを繰り広げる笑いあり涙ありの霊界お仕事ファンタジー開幕!
※実在する人物について史実に基づいてはいますが、作品の雰囲気に合わせる為かなり脚色をしています。
※死後の世界について、参考にはしましたが宗教観は殆どありません。
※新選組の知識がそれなりにある方を対象とした作品です。新選組の歴史を軽く頭に入れた上で読んで頂けると幸いです。
文字数 186,831
最終更新日 2024.03.23
登録日 2024.02.05
☆キャラ文芸大賞 エントリー☆
現世で就活に失敗した女子大生が冥界に就職!?
上司は平安時代に実在した歴史上の人物、小野篁(おののたかむら)。
冥界にて七日ごとに亡者を裁く「十王」の他、冥界の皆さんを全員クセのあるイケメンにしてみました。
今回は少しずつの登場ですが、いずれシリーズ化して個性豊かな冥界のイケメンたちを描いていけたらいいなと思っています!
十王の中には閻魔さまもいますよ〜♫
♡十王の皆さま♡
罰当たりでごめんなさい。
地獄に落とさないでください。
※読者の皆さま※
ご覧いただいてありがとうございます。
このお話はフィクションです。
死んだらどうなるかは誰にも分かりません。
死後の世界は、本作みたいに楽しくはないはず。
絶対に足を踏み入れないでください……!
文字数 29,904
最終更新日 2022.12.29
登録日 2022.12.24
古来より現世には陰陽のごとく隣り合うものが多かった。
男と女。
太陽と月。
昼と夜。
……そして光と影。
光が強まれば自然、影も濃くなる。
栄華を極めた人間たちは形なき者たちを恐れ、忌避し……ついには名を与えてしまった。
魑魅魍魎、妖、鬼と。
名は呪。
形を持った彼らは夜陰に乗じて人間たちを襲い始め、瞬く間に夜に対する恐怖心が広がっていった。
時は平安中期。
貴族たちが謳歌し、都人によって華やかな貴族文化が花開いた頃のこと。
平安京と謳われた都にもそれらは存在していた。
だが、そればかりではなかった。
僧侶は言う。
魑魅魍魎や妖、鬼はそれ自体はさほど怖くはない。
それ以上に怖いのは人間だ。
人の心の中には鬼が棲んでいる。
ひとたびそれが表出すれば、人は簡単に罪を犯す。
忘れてはならない。
人もまた魑魅魍魎なのだと。
これは、複雑に絡み合った運命を持つ複数の人間が織りなす物語である。
文字数 14,360
最終更新日 2021.02.07
登録日 2021.01.01
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