王さま小説一覧
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首から上はどう猛な雄のニワトリのよう。
胴体は沼の底のような濁った緑のウロコでおおわれ、
背中にはドラゴンのツバサを持つという。
手はなくて、足もまたニワトリのよう。
ただし鋭いカギ爪があり、その先からは絶えず毒の赤い液が滴っている。
これが鉄をも腐らせ、あらゆる命の火を消す。
尾は首のない黒いヘビのよう。
水に触れれば水が腐り、畑に舞い降りれば、たちまちのうちに、すべての作物が枯れる。
存在あるところ、疫病が発生し、人、動物、虫、植物、あまたの命が災禍に飲み込まれる。
そんな怖ろしいコカトリスのタマゴが発見されたものだから、さぁ、たいへん!
国中が大さわぎ。
でも、じつはコレって……
文字数 3,441
最終更新日 2018.12.22
登録日 2018.12.22
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