陸国小説一覧
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陸国の鉱業地域にある荷車整備工房で働く腕利きの整備職人、『夾(こう)』。
彼は第1性別が男性で第2性別がオメガの、いわゆる【男性オメガ】である。
男性オメガはただでさえ少ないといわれているアルファやオメガの中でもさらに珍しい、数人しかいないと言われている希少な性だ。
そんな男性オメガに生まれた彼はオメガとして いつかアルファと番になる日のことをひそかに夢見ていたのだが、実は生まれてから1度も【香り】を放ったことがないという変わった体質の持ち主でもあった。
成人してからもそれは変わらず、自分はオメガではなくベータなのではないかとすら思うようになっていた『夾』。
しかし、ある日の出来事をきっかけに彼のオメガとしての性が発現することになる。
「あいつらに構うなよ」
「………っ!」
月夜に間近で見たそのアルファの瞳に、彼は初めて激しく心を奪われて…。
※こちらは『その杯に葡萄酒を』のオメガバース編です。
文字数 99,365
最終更新日 2024.12.21
登録日 2024.10.05
陸国の酪農地域と鉱業地域を隔てる大通り。その少し奥まったところには 夕食を提供するための食堂と、その食堂に隣接している一軒の酒場がある。他とは違う、独特な雰囲気が漂う酒場だ。隣接する食堂の方の常連である黒髪の男『夾(こう)』は理由も分からないままその酒場に心惹かれていたのだが、その独特な雰囲気の中に踏み込めるだけの勇気は持つことができず、いつも食堂の方から酒場の様子を気にしているだけだった。
きっとこの先もずっとこのままだろう。
そう思っていた『夾(こう)』だったのだが、ある日の出来事を境にすべてが変わり始める。
「あいつらのことを悪く言うなら…許さないからな」
「っ…!」
酒場の主たる『赤銅色の髪の男』の瞳に射抜かれ、やがて『夾(こう)』はそれまでに感じたことのない感情に深く取り込まれていく…
文字数 225,120
最終更新日 2024.09.28
登録日 2024.01.27
工芸地域にほど近い とある一軒家に住む番、アルファの『樫』と男性オメガの『蔦』。
樫は図書塔で本の複製や修復・管理等をする司書として、蔦は主に本の挿絵等を複製する担当としてそれぞれ陸国でも珍しい専門的な活躍をしている。
共に家からも見える距離にある図書塔とその隣にある小屋で、ほぼほぼ片時も離れることなく肩を並べて作業する2人。
そんな2人の間には6歳になる一人息子の『笹』がいる。
笹はなにかと忙しい両親をよく手伝おうとするような、アルファの中でも活発さよりは面倒見の良さが目立つ性格の子だ。
司書の樫と絵描きの蔦、そして両親の血をよく受け継いだ息子『笹』。
『騒いで賑やか』というわけではないが、いつも穏やかな一時を過ごしている3人。
だが、オメガの蔦はある日、番の樫にとある想いを打ち明ける…。
※こちらは『図書塔の2人』のオメガバース編であり、設定上、本編とは多少異なる部分があります。
※3つほどのエピソード更新を予定しています。
文字数 56,945
最終更新日 2024.08.31
登録日 2023.12.02
農業地域の奥に住む番、アルファの『霙』と男性オメガの『冴』。
彼らはそれぞれ自立をするべく働きに出てきていた漁業地域で出逢った、仲睦まじい番だ。
2人は霙の家業である農作物の栽培や穀物を穀粉へと加工する仕事をしながら、霙の両親の助けも大いに借りつつ4人の子供達を育てている。
男ばかり、性格も様々な4人兄弟を心から愛している冴。
だがそんな冴には番の霙にも言えずにいる想いがあり…
これは仲睦まじい番の、ちょっとした物語。
※こちらは『彼と姫と』のオメガバース編であり、設定上、本編とは異なる部分(霙と冴の出逢い等)があります。
文字数 36,370
最終更新日 2024.03.16
登録日 2023.11.03
(俺がオメガだってこと、俺自身も忘れそうだな)
子供の頃の出来事により【香り】も【発情期】もない体になってしまったオメガの『彼』。
一生をこうして1人で過ごすのだと諦めていた彼は、ある日何故か目を惹かれる1人の男に出逢う。
その男に世話を焼かれるうち、いつしか会って話をすることが楽しみになっていく彼。
(あぁっ!もう、とにかく好きだって言いたい!だっていつの間にかこんなにも好きになっちゃったんだ)
男がアルファかベータか、それともオメガかも分からないまま惹かれていく彼は、ある日突然忘れ去っていた自らの【香り】を思い出す。
「え…これ、俺の…」
※こちらは『熊の魚』のオメガバース編です。
※第3話に暴力的なシーンがございます。苦手な方はご注意ください。
文字数 191,900
最終更新日 2024.01.27
登録日 2022.12.31
陸国の地に人々が移り住んできたその時、あらゆる神々が目を醒ました。
人々の《想い》によって【天界】に目を醒ました森、風、水などの万物の神々は、人々から《神力》を受け取る代わりにその特別な力を使うことで人々が興した新たな国【陸国】を見守ることになる。
だが、そうしてそれぞれの神が務めをはたして守護するうちに陸国の人口は増えていき、やがて神々は手が回らないほど多忙になっていった。
自身の管轄内の状況を確認するのだけでも満足にできなくなっていた神々。
そこで、神は自らの務めの補佐をさせるためにそれぞれが自ら選んだ生き物をそばに従えるようになる。
陸国の牧畜に関係している牧草地の神はその補佐『側仕え』に1頭の立派な白馬を選んだ。
長い年月を共に過ごす中で『言葉はなくとも理解し合えている』という関係性が心地よくなり、側仕えの白馬に対して特別な想いを寄せていった牧草地の神。
しかしそれは牧草地の神だけではなく、白馬の方も同じく特別な想いを牧草地の神に対して抱いていた。
互いに想いを寄せつつ主従として過ごしていた2人。だが、そんなある日のこと。神々に仕える生き物達は突然神々と言葉を交わせるようになり、なんと神や人と同じ姿をとれるようにもなった。
人々が更に増え、陸国が大きくなると同時に側仕えの生き物達がわずかに神力をもち始めたのだ。
しかし、それだけでは不完全で時々元の姿に戻ってしまう生き物達。
完全な神格を得るためには【人として30年生きること】が必要だということが分かり、白馬もそのために牧草地の神から離れることになる。
陸国の人間として転生する白馬を見送った牧草地の神は、それからある行動に出た…。
「必ずおそばに戻ります。どうか、どうかまた会う日まで…お元気で」
文字数 235,035
最終更新日 2024.01.20
登録日 2023.05.06
漁業地域の外れの方にある1軒の家には『姫』と呼ばれる男が住んでいる。
『姫』とは、陸国において『皆が憧れるような女性』『庇護欲を掻き立てられる女性』という意味で使われる呼び名なのだが、その人物は男でありながらもあまりの美しさにそう呼ばれているというのだ。
(いや…あれは女の人だろう?あんなに綺麗な男がいてたまるか)
遠目から『姫』の姿を見た彼は男だと信じずにいたが、ある日衝撃的な出来事に見舞われる。
「なに…君、もしかしてこういうことするのは初めてなの?」
あまりにも美しく、妖艶で掴みどころのない『姫』に、やがて彼は抗いようもなく惹き込まれていく。
文字数 139,155
最終更新日 2024.01.06
登録日 2023.02.11
陸国の中心にある広場のそばに、その図書塔はある。
数々の本がおさめられている図書塔で司書を務める『樫』は、特殊な体質をもつ『蔦』と同じ家に住んでいて、朝から晩まで一緒の夫婦同然の暮らしをしている。
外では仕事仲間、家では夫夫。
甘えて、甘えられ、襲って、襲われて。
そんな「樫」と「蔦」が陸国の後世に残すものとは…?
「…あれ?もしかしてお前、むしろ叩かれたくてわざと理性とばしたフリをしてるわけじゃないよな?」
※作品中の医療知識は現実とは異なる場合がございます。
文字数 119,190
最終更新日 2023.12.30
登録日 2022.11.05
様々な人々が暮らす『陸国』。
そんな陸国について、あれこれとまとめています。
※こちらは蓬屋がお伝えする物語の舞台、『陸国』に関する設定をまとめたものです。
それぞれの物語はタグ『蓬屋 月餅』のページからご覧ください。
※オメガバース編のまとめをする関係上、どうしても表現にR18のものが含まれてしまいますので、そのような設定をしています。(表現はあくまでも陸国における医学的見地によるものです)
文字数 14,025
最終更新日 2023.11.05
登録日 2023.01.28
「ほら…お望み通り外にしてやったよ。満足か?」
「望み通り…満足?俺の望みはお前が俺の前から消えることだ、分かってんだろ?いつまでこんなことしやがる」
5つの地域と城からなる『陸国』。
鉱業地域の奥地に住む彼は、男達に声をかけられる度に抱かれる生活を送っていた。
心の内で悪態をつきつつもそんな生活から抜け出すことを諦めていた彼は、ある人物との出会いによって少しずつ変わっていく。
「その…俺のこと、好き…なの…?」
体ではなく、初めて自分自身を見てくれた相手のために身を守らなければいけないと感じ始めた彼。
(諦めちゃだめなんだ、俺は自分を守ってやらなきゃいけない。俺の体を俺が守らないでどうするんだ、こんなやつに負けちゃいけないんだ)
全ては新たな日々をあの人と歩むために。
※前半部分に暴力、複数での表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
※この作品は『陸国』が舞台のお話です。
『陸国とは…?』という方は、ぜひ他の作品もご覧ください。
文字数 152,355
最終更新日 2022.12.31
登録日 2022.08.06
酪農地域、農業地域、漁業地域、鉱業地域、工芸地域…
5つの地域と城からなる『陸国』。
それぞれの地域の領主や国王は、世代ごとに各家から父親である領主が治めるのとは別の地域で次期領主を務める決まりとなっている。
工芸地域の領主の息子は酪農地域の若領主となるが、ある1人の青年と意気投合する。
(ただ色々と話をしたりするだけで、本当にそういうのでは…そもそも、彼は男で、私も男じゃないか)
「いやいや、そうじゃない…そんなんじゃない…だろ…」
意識をしては否定し、否定しては意識する。
そうして次第に『彼』へと惹かれていく若領主だが、果たして、その想いが行きつく先は…。
文字数 166,474
最終更新日 2022.12.31
登録日 2022.08.19
彼女と幼い頃に出会い、いつしか恋に落ちていた彼。
農業地域の奥地で暮らす彼女のそばにいたいと願うようになった彼だが、彼女はそんな彼に自らの知識を活かした医者になることを勧めてきた。
陸国では医者達は住む場所を好きに決めることができない。
彼女と共に未来を歩むため、彼は『特例』を認めさせようと勉強する。
農業地域の彼女を想い続ける彼の物語。
「必ず…必ず僕は ここに戻ってくるから…」
文字数 233
最終更新日 2022.10.29
登録日 2022.10.29
陸国の農業地域。
その奥地にある一軒の質素な家で彼女は暮らしている。
幼い頃から鼻が利き、良い香りのするものを収集、調合しては楽しんできた彼女は次第にそれを人のために役立てられないかと考える。
「陸国の全てに香りがあるわ。 私が橋渡しとなって、皆のために…」
これは陸国の農業地域で暮らす『彼女』の物語。
文字数 285
最終更新日 2022.10.15
登録日 2022.10.15
海の者が暮らす『海国』と陸の者が暮らす『陸国』。
陸国では酷い傷を負った人魚から託された赤子の人魚が王とその妃によって大切に育てられていた。
『会ってみたいなぁ…どんな姫君なのでしょうか、海には戻ってこないのかなぁ』
人魚族の生き残りである『陸国の人魚』に(いつかひと目だけでも…)と憧れを抱いていた海国の皇子。
なぜ人魚は陸国に託されたのか。
なぜ人魚族は滅びたのか。
人魚が全てを知る時、海と陸の過去が明らかになる。
「声を、歌を失ったら、私はどうしたら良いの?生きていてはいけないの…?」
文字数 3,865
最終更新日 2022.10.03
登録日 2022.10.03
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