婚約者に裏切られ、家族に見限られ、絶望の中、飛び込みをした⋯⋯
ら、泳げる者は入水自殺は無理なのだと判る
まして、我が血族は精霊術で名を上げた名家
水霊が私を死なせなかったし、あまりの苦しさに藻搔いて、岸に辿り着いてしまった
結局、本当のところ、死にたい訳ではなかったのだ
それがわかったので、なんとか生き直そうと思った矢先、事故で死んでしまった
愚かな自分に泣けてくるけど、その涙を流す身体ももう動かない
精霊の導きであの世へ⋯⋯ と、思っていたのに、目が覚めたら、投身自殺した当日の朝に戻っていた?
文字数 121,136
最終更新日 2022.11.05
登録日 2022.08.27