婚約者は幼馴染が大事小説一覧
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子爵令嬢サラは困っていた。
婚約者の王太子ロイズは、年下で病弱な幼馴染の侯爵令嬢レイニーをいつも優先する。
会話は幼馴染の相談ばかり。
自分をもっと知って欲しいとサラが不満を漏らすと、しまいには逆ギレされる始末。
いい加減、サラもロイズが嫌になりかけていた。
そんなある日、王太子になった祝いをサラの実家でするという約束は、毎度のごとくレイニーを持ち出してすっぽかされてしまう。
お客様も呼んであるのに最悪だわ。
そうぼやくサラの愚痴を聞くのは、いつも幼馴染のアルナルドの役割だ。
「殿下は幼馴染のレイニー様が私より大事だって言われるし、でもこれって浮気じゃないかしら?」
「君さえよければ、僕が悪者になるよ、サラ?」
隣国の帝国皇太子であるアルナルドは、もうすぐ十年の留学期間が終わる。
君さえよければ僕の国に来ないかい?
そう誘うのだった。
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4/20 帝国編開始します。
9/07 完結しました。
文字数 218,135
最終更新日 2021.09.07
登録日 2021.04.01
「ビロノ!シイアスの体調が悪いようだ!行ってくる!」
「シイアスは病弱なんだっ!精神も弱いっ!俺様が守ってやらなければいけないんだっ!」
「オルヒロスはもう独身ではなく、私の婚約者だから、呼び出すのは辞めて頂戴。
常識がないのかしら。病弱だという事を盾に何をしても許されると思ってるのね」
「あら、泣いてるの。良いわね。泣けばなんでも許されてなんでも望む物が手に入ってきたのだものね」
「でもね、貴女はもう泣いてるだけでは貴女の好きなオルヒロスは手に入らないの」
「死ぬまでそこで泣いて誰かが助けてくれるのを待ってたらどうかしら病弱で悲劇のヒロインちゃん」
「泣いて許されるとでも思ってるのかしら。許しませんよ」
文字数 1,973
最終更新日 2021.05.03
登録日 2021.04.25
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