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エリエンヌの気持ち
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今日も始まってしまった王太子妃教育。(はぁ~)
八歳の時に決まった私、エリエンヌ・コージュサッシュ公爵令嬢は王家のご意向によりグランブルー王国の第一王子アルフレッド・ド・グランブルー様とのご婚約が整い、アルフレッド様もその日から王太子として国中にお披露目された。
あの日から私も十五歳になり成人を迎えます。女性はデビュタントを迎えて晴れて成人とし結婚の対象となります。
私とアルフレッド様は、デビュタントの日に結婚の報告を貴族の前で行うことになります。
本当に長かったです(それももう時期おしまいです)、ずぅ~っと、ずぅ~っと続いている王太子妃教育、朝から夕方までずっとです(ちょこっとの休憩はありますが)そのお陰でアルフレッド様とも会う頻度も少なくお互い王太子、王太子妃の教育に忙しく、たまぁ~に休憩が重なり一緒にお茶タイムをしてもお話しも長続きがしません。
これではアルフレッド様との恋情も湧きません。向かい合うアルフレッド様のご様子を見ても似たようなもでございます。(顔には出されませんが無口で、ちっともにこりともされません)はぁ~、今日もがっかりでした。
それでもアルフレッド様はとても素敵な方で嫌いではありません、むしろ好きですし艶のある黒髪に澄んだブルーサファイアの瞳。見つめられるとドキドキします(頻度少なし)成長されて身長も高く逞しい男性になられ令嬢達にはとても人気でアルフレッド様にひと目会いたく待ち伏せされています(隙あらばご自身が私の代わりをしようと画策されてます。)ご令嬢方逞しいです。
今日も私と二人で会って居てもアルフレッド様は素っ気ないのです。(ふぅ~、何の話しがアルフレッド様の心にヒットするのか模索中です)
あ~ぁ、今日も私のお話しにアルフレッド様は相打ちを打つ程度で時間になれば直ぐに席を立ってしまわれます。
寂しいーーー。
私と居ても楽しく無いのかしら?段々自身が無くなってきます。(本当に毎回残念です)
私が可愛く無いからでしょうか?
そうなのです、今の私は可愛いとは言いがたいです。
幼少の頃の私は小柄で小さくピンクベージュの髪ふわふわさせて頭の上にヒラヒラの可愛らしいリボンを付けて、瞳は煌めくアメジスト大きめでぱちくりしています。唇や頬はバラ色で、まさにビスクドールのように愛らしい少女でした‥が今の私は成長しすぎて令嬢とは思えない身長の高さ、169センチもうすぐ170の大台です。幼少の頃のふわふわの髪は王太子妃教育での一貫できつく結い上げられ可愛さの欠片もありません。(見た目はビッシとしていますが中身はへなちょこです)
年相応の可愛さはありません。
アルフレッド様に対する恋情も今は余り感じ無くなっています。昔感じたドキドキもほぼ感じません。
だって瞳さえも合わせて貰えませんもの、とても寂しく悲しいです。
恋情は無くても『信頼関係』はあると認識しています。
「私、アルフレッド様に嫌われて居るのかしら?」
令息や令嬢達はアルフレッド様を見つけ楽しそうに笑っています。アルフレッド様も微笑んでいます。
あの微笑みを少し私にも分けて欲しいです。
「いいなぁ」ため息が出ます。又明日も頑張りましょう。
翌日も王太子妃教育です、憂鬱な気持ちで王城にまいりいつも通りお勉強に励みます。
「今日はアルフレッド様は多忙でご一緒にお茶が出来ないそうです。」
「そうですか、分かりました。その様にお伝え下さいませ。」
王太子の侍従は頭を下げて去って行った。
「今日はお庭を散歩するわ。」そう言って私は王宮の庭を散策し始めた。
「王宮は綺麗なでいっぱいね、素敵。とても良い香りがするわ。」そうして今日は何だか違う道を通って見たくなり少し奥の東屋の方へ足を向けた。
「エリエンヌ様、そちらはいつもの散歩コースではありません。」
「いいの、今日はこちらのコースを散歩したい気分なのよ、良いでしょ。」そう言いながら私はすたすたと歩いた。
「たまには違う道も良いわね。」そう言っているとーーー
そんな時でした、私見ちゃったんです。
アルフレッド様が私以外の他のご令嬢と逢い引きをなさっている現場を。
それは楽しそうにお互い顔を見合わせて微笑まれていました。
それだけではございません、そのご令嬢はアルフレッド様の腕に自分の腕を絡め親しげに寄り添っておられました。
私でさえアルフレッド様と腕を組む事が無く、見つめ合って微笑む事も無いのにーーーどうしてアルフレッド様。
「あぁーーー最悪。私、アルフレッド様の浮気現場を目撃してしまったわ。」
後ろに控えている護衛騎士は「あちゃ~」と呟いた事は私の耳には届いていませんでした。
私は悲劇のヒロインよろしく、と言っていられません。とてもショックでどのように帰ったか覚えていません。護衛騎士イサンが連れ帰ってくれたのでしょう。
あれは明らかにアルフレッド様でした。
相手の女性はふわふわの金の髪をなびかせ、小柄で可愛らしい小動物系の方でした。
私とはちっともタイプが違う方です。
そう昔の私も先程の女性のような感じでした。
「エリエンヌ様大丈夫でしょうか。顔色が悪いです。」侍女のアンナが心配げに声かけて下さいました。
大丈夫ではございません、結婚前に夫となる人の浮気現場を目撃したのですから。
「エリエンヌ様、気分が良くなるハーブティをお持ちしました。お飲み下さいませ。」落ち着きますよと優しく促してくてた。
「アンナ、アルフレッド様が浮気をなさっていたの。日は高いと言っても余り人気が少ない東屋のあたりでふわふわとした金髪の女性と腕を絡めて親しげにされていたわ。」
「まさか!アルフレッド王太子殿下が。エリエンヌ様冗談でございますよね。」
冗談と思いたい気持ちは良く分かるわ。私だって冗談だと思いたいもの。
「冗談ではないわ、だって護衛騎士のイアンも一緒に見たもの。」
「あぁーーーやっぱりアルフレッド様は私のことをお嫌いになったのだわ。そう考えれば今までの態度が理解出来ますもの。私とはイヤイヤ合われていたのだわ。今日分かって良かったわ。私も心を決めないといけませんわね。」ふぅ~とため息が出ます。
「もっと早くに教えて頂ければーーーでも結婚前に気がついて良かったーーー、よかったーーーの、ーーーですのよね。」
私はそう思いながら私はの瞳から涙が止まりませんでした。
八歳の時に決まった私、エリエンヌ・コージュサッシュ公爵令嬢は王家のご意向によりグランブルー王国の第一王子アルフレッド・ド・グランブルー様とのご婚約が整い、アルフレッド様もその日から王太子として国中にお披露目された。
あの日から私も十五歳になり成人を迎えます。女性はデビュタントを迎えて晴れて成人とし結婚の対象となります。
私とアルフレッド様は、デビュタントの日に結婚の報告を貴族の前で行うことになります。
本当に長かったです(それももう時期おしまいです)、ずぅ~っと、ずぅ~っと続いている王太子妃教育、朝から夕方までずっとです(ちょこっとの休憩はありますが)そのお陰でアルフレッド様とも会う頻度も少なくお互い王太子、王太子妃の教育に忙しく、たまぁ~に休憩が重なり一緒にお茶タイムをしてもお話しも長続きがしません。
これではアルフレッド様との恋情も湧きません。向かい合うアルフレッド様のご様子を見ても似たようなもでございます。(顔には出されませんが無口で、ちっともにこりともされません)はぁ~、今日もがっかりでした。
それでもアルフレッド様はとても素敵な方で嫌いではありません、むしろ好きですし艶のある黒髪に澄んだブルーサファイアの瞳。見つめられるとドキドキします(頻度少なし)成長されて身長も高く逞しい男性になられ令嬢達にはとても人気でアルフレッド様にひと目会いたく待ち伏せされています(隙あらばご自身が私の代わりをしようと画策されてます。)ご令嬢方逞しいです。
今日も私と二人で会って居てもアルフレッド様は素っ気ないのです。(ふぅ~、何の話しがアルフレッド様の心にヒットするのか模索中です)
あ~ぁ、今日も私のお話しにアルフレッド様は相打ちを打つ程度で時間になれば直ぐに席を立ってしまわれます。
寂しいーーー。
私と居ても楽しく無いのかしら?段々自身が無くなってきます。(本当に毎回残念です)
私が可愛く無いからでしょうか?
そうなのです、今の私は可愛いとは言いがたいです。
幼少の頃の私は小柄で小さくピンクベージュの髪ふわふわさせて頭の上にヒラヒラの可愛らしいリボンを付けて、瞳は煌めくアメジスト大きめでぱちくりしています。唇や頬はバラ色で、まさにビスクドールのように愛らしい少女でした‥が今の私は成長しすぎて令嬢とは思えない身長の高さ、169センチもうすぐ170の大台です。幼少の頃のふわふわの髪は王太子妃教育での一貫できつく結い上げられ可愛さの欠片もありません。(見た目はビッシとしていますが中身はへなちょこです)
年相応の可愛さはありません。
アルフレッド様に対する恋情も今は余り感じ無くなっています。昔感じたドキドキもほぼ感じません。
だって瞳さえも合わせて貰えませんもの、とても寂しく悲しいです。
恋情は無くても『信頼関係』はあると認識しています。
「私、アルフレッド様に嫌われて居るのかしら?」
令息や令嬢達はアルフレッド様を見つけ楽しそうに笑っています。アルフレッド様も微笑んでいます。
あの微笑みを少し私にも分けて欲しいです。
「いいなぁ」ため息が出ます。又明日も頑張りましょう。
翌日も王太子妃教育です、憂鬱な気持ちで王城にまいりいつも通りお勉強に励みます。
「今日はアルフレッド様は多忙でご一緒にお茶が出来ないそうです。」
「そうですか、分かりました。その様にお伝え下さいませ。」
王太子の侍従は頭を下げて去って行った。
「今日はお庭を散歩するわ。」そう言って私は王宮の庭を散策し始めた。
「王宮は綺麗なでいっぱいね、素敵。とても良い香りがするわ。」そうして今日は何だか違う道を通って見たくなり少し奥の東屋の方へ足を向けた。
「エリエンヌ様、そちらはいつもの散歩コースではありません。」
「いいの、今日はこちらのコースを散歩したい気分なのよ、良いでしょ。」そう言いながら私はすたすたと歩いた。
「たまには違う道も良いわね。」そう言っているとーーー
そんな時でした、私見ちゃったんです。
アルフレッド様が私以外の他のご令嬢と逢い引きをなさっている現場を。
それは楽しそうにお互い顔を見合わせて微笑まれていました。
それだけではございません、そのご令嬢はアルフレッド様の腕に自分の腕を絡め親しげに寄り添っておられました。
私でさえアルフレッド様と腕を組む事が無く、見つめ合って微笑む事も無いのにーーーどうしてアルフレッド様。
「あぁーーー最悪。私、アルフレッド様の浮気現場を目撃してしまったわ。」
後ろに控えている護衛騎士は「あちゃ~」と呟いた事は私の耳には届いていませんでした。
私は悲劇のヒロインよろしく、と言っていられません。とてもショックでどのように帰ったか覚えていません。護衛騎士イサンが連れ帰ってくれたのでしょう。
あれは明らかにアルフレッド様でした。
相手の女性はふわふわの金の髪をなびかせ、小柄で可愛らしい小動物系の方でした。
私とはちっともタイプが違う方です。
そう昔の私も先程の女性のような感じでした。
「エリエンヌ様大丈夫でしょうか。顔色が悪いです。」侍女のアンナが心配げに声かけて下さいました。
大丈夫ではございません、結婚前に夫となる人の浮気現場を目撃したのですから。
「エリエンヌ様、気分が良くなるハーブティをお持ちしました。お飲み下さいませ。」落ち着きますよと優しく促してくてた。
「アンナ、アルフレッド様が浮気をなさっていたの。日は高いと言っても余り人気が少ない東屋のあたりでふわふわとした金髪の女性と腕を絡めて親しげにされていたわ。」
「まさか!アルフレッド王太子殿下が。エリエンヌ様冗談でございますよね。」
冗談と思いたい気持ちは良く分かるわ。私だって冗談だと思いたいもの。
「冗談ではないわ、だって護衛騎士のイアンも一緒に見たもの。」
「あぁーーーやっぱりアルフレッド様は私のことをお嫌いになったのだわ。そう考えれば今までの態度が理解出来ますもの。私とはイヤイヤ合われていたのだわ。今日分かって良かったわ。私も心を決めないといけませんわね。」ふぅ~とため息が出ます。
「もっと早くに教えて頂ければーーーでも結婚前に気がついて良かったーーー、よかったーーーの、ーーーですのよね。」
私はそう思いながら私はの瞳から涙が止まりませんでした。
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