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エリエンヌの恋情
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アルフレッド様のことを思うと涙が溢れてしまいます。
ちょっとした時にあの日の光景がちらつきます。
とってもとっても辛いです。
あぁーーー、泣きすぎてーーー目が腫れて重いです。
ーーー明日の王太子妃教育は伺えそうにありません。
何もするが気が起こりません。ふぅ~
何よりもアルフレッド様にお会いするのが怖いのです。冷たく遇われると思うと体がすくみます。
アルフレッド様は、きっと今でもあのご令嬢を思っているのでしょうね。
貴族令嬢らしからぬエグエグと泣いていると部屋のドアをノックする音がする。
「エリエンヌ、マリアから聞いたわお食事をしたく無いそうだけど大丈夫なの?気分が悪いの?」
「ご、ごめんなさいーーーーーー私、今日は食べたく無いの、心配かけてごめんなさい。」
「心配よ、エリエンヌのお顔を見せてお母様を安心させて頂戴。」
こんなお顔ではお母様に、お会い出来ないわ。
「ごめんなさいお母様、疲れてしまってこのまま休みますーーーーーー。」
「あぁーーーエリエンヌ、何かあったらお母様に相談してね。そうね今日はゆっくりお休みなさいね。」
お母様の優しさが身にしみます。
ベッドに入って目を閉じても思い出します。
ギュッと目をつむっても、つむってもあの映像が目に浮かぶのです、微笑むアルフレッド様と金髪のご令嬢の二人の姿がです。
又涙が溢れてきます、これでは駄目ですね。王太子妃失格です。王族、貴族は気持ちを表に出してはいけないのです。
だけど今はそんなこと無理なのです、大好きなアルフレッド様が誰かに取られるなんてーーーーーー。
「大好きなーーーアルフレッド様ーーーーーー。」
あははっと笑いが出てしまいます。
「私、アルフレッド様の事好きだったんだわ。アルフレッド様に嫌われていてもーーーーーーアルフレッド様のことがこんなにも大好きだったんだわ。ーーーでもこの気持ちは封印しなければアルフレッド様は幸せになれないのね。」
私が思いを伝えてもアルフレッド様はきっと答えて下さらないでしょう。
金髪のあのご令嬢がアルフレッド様を奪ってしまった。
「奪った?」
違うは、私が至らないからアルフレッド様は私を見限ったのね。背だって男性並みに大きくなって、可愛らしさの欠片もありませんもの。
私に出来ることはアルフレッド様と金髪のご令嬢が幸せになることだわ。
恋に不慣れな私が導いた答えは、私の恋をしまって、アルフレッド様の恋を応援することなんだとーーーーーー。
朝、私は案の定目がパンパンに腫れて『泣きました』と言わんんばかりの顔でした。
お父様もお母様もお兄様も昨日の私を察して何も聞きませんでした。
王宮で何かあったと思われているでしょうが私は何も答えませんでした。
「エリエンヌ、今日のお勉強はお休みにしましょうね。」とお母様が優しく仰って下さいました。
とてもありがたいお言葉です。
「そうだね、今日は体調が良くないから一日休むと王宮に伝えておこう。」
お父様、ありがとうございます。
「ご迷惑をお掛けします。陛下並びに王妃様ーーーアルフレッド様にその旨お伝え頂きたく思います。」
エリエンヌはしゅんとしてうな垂れましたが、気持ちを切り替えるよいチャンスと思い頷きました。
「お父様、お母様ご迷惑をお掛けしてすみません。よろしくお願いします。」
エリエンヌは静かに席を立ち部屋に戻ったのだった。
ちょっとした時にあの日の光景がちらつきます。
とってもとっても辛いです。
あぁーーー、泣きすぎてーーー目が腫れて重いです。
ーーー明日の王太子妃教育は伺えそうにありません。
何もするが気が起こりません。ふぅ~
何よりもアルフレッド様にお会いするのが怖いのです。冷たく遇われると思うと体がすくみます。
アルフレッド様は、きっと今でもあのご令嬢を思っているのでしょうね。
貴族令嬢らしからぬエグエグと泣いていると部屋のドアをノックする音がする。
「エリエンヌ、マリアから聞いたわお食事をしたく無いそうだけど大丈夫なの?気分が悪いの?」
「ご、ごめんなさいーーーーーー私、今日は食べたく無いの、心配かけてごめんなさい。」
「心配よ、エリエンヌのお顔を見せてお母様を安心させて頂戴。」
こんなお顔ではお母様に、お会い出来ないわ。
「ごめんなさいお母様、疲れてしまってこのまま休みますーーーーーー。」
「あぁーーーエリエンヌ、何かあったらお母様に相談してね。そうね今日はゆっくりお休みなさいね。」
お母様の優しさが身にしみます。
ベッドに入って目を閉じても思い出します。
ギュッと目をつむっても、つむってもあの映像が目に浮かぶのです、微笑むアルフレッド様と金髪のご令嬢の二人の姿がです。
又涙が溢れてきます、これでは駄目ですね。王太子妃失格です。王族、貴族は気持ちを表に出してはいけないのです。
だけど今はそんなこと無理なのです、大好きなアルフレッド様が誰かに取られるなんてーーーーーー。
「大好きなーーーアルフレッド様ーーーーーー。」
あははっと笑いが出てしまいます。
「私、アルフレッド様の事好きだったんだわ。アルフレッド様に嫌われていてもーーーーーーアルフレッド様のことがこんなにも大好きだったんだわ。ーーーでもこの気持ちは封印しなければアルフレッド様は幸せになれないのね。」
私が思いを伝えてもアルフレッド様はきっと答えて下さらないでしょう。
金髪のあのご令嬢がアルフレッド様を奪ってしまった。
「奪った?」
違うは、私が至らないからアルフレッド様は私を見限ったのね。背だって男性並みに大きくなって、可愛らしさの欠片もありませんもの。
私に出来ることはアルフレッド様と金髪のご令嬢が幸せになることだわ。
恋に不慣れな私が導いた答えは、私の恋をしまって、アルフレッド様の恋を応援することなんだとーーーーーー。
朝、私は案の定目がパンパンに腫れて『泣きました』と言わんんばかりの顔でした。
お父様もお母様もお兄様も昨日の私を察して何も聞きませんでした。
王宮で何かあったと思われているでしょうが私は何も答えませんでした。
「エリエンヌ、今日のお勉強はお休みにしましょうね。」とお母様が優しく仰って下さいました。
とてもありがたいお言葉です。
「そうだね、今日は体調が良くないから一日休むと王宮に伝えておこう。」
お父様、ありがとうございます。
「ご迷惑をお掛けします。陛下並びに王妃様ーーーアルフレッド様にその旨お伝え頂きたく思います。」
エリエンヌはしゅんとしてうな垂れましたが、気持ちを切り替えるよいチャンスと思い頷きました。
「お父様、お母様ご迷惑をお掛けしてすみません。よろしくお願いします。」
エリエンヌは静かに席を立ち部屋に戻ったのだった。
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