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第十三章
520 光るやつ
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ボスまで倒すと宣言したコウヤは笑顔だ。
「大丈夫ですよ? ちゃんと、ここのボスの弱点とかも分かってますし、テンキ達もいますから」
《ええ。問題ありません》
「テンキ教官が居るのは確かに……心強い」
澄まし顔のテンキを見て、そう言うグラムにコウヤは首を傾げる。
「あれ? グラムさん、レベル上がってから迷宮訓練行きましたよね?」
「ん? 行ったな。リクト教官に連れられて感覚の調整のため……あ」
「王座の迷宮も中層まで余裕で行ける実力になったのに、不安です?」
「……忘れてた……俺、強くなったんだった……」
「もしかして、他の近衛師団の方達も自覚が?」
もう一人の近衛師団の者。ユースールの冒険者であるマラックというグラムと同年の男性も、あっと口を開いてから、ゆっくりと神妙な顔でうんと頷いた。
「まあ、いきなりレベル上がりましたしね。今日も、調整を意識してください」
「「おう……」」
まさか、強くなって戸惑うことがあるとは思わなかったと、グラムとマラックは、肩を落としていた。
「では、出発します。職員の方達は数取器と記録用紙をセットしたクリップボードの用意をお願いします」
「「「「「はいっ」」」」」
カチカチと数をカウントしていく数取器を首から下げ、B5サイズくらいの紙を上部にあるクリップで挟めるクリップボードも紐があり、首から下げる。
因みに、数取器は五つ連結のもの。一層ごとで出現する魔獣や魔物の種類は、多くても五種類となっているためだ。
「本来は、二人から三人一組でやるべきかもしれませんが、難易度の高い迷宮に入る場合、護衛対象は少ないに越したことはありませんから、それぞれでやってみましょう」
「「「「「はい!」」」」」
やり方を知るというのが今回は大事なので、正確さよりも先ずはやってみてもらうことになっていた。
『果実の迷宮』
ここには、一見して見た目が可愛らしいと思える様々な魔獣や魔物が出る。
「そういえば、ここを別の名で呼んでる人たちがいましたねえ。確か……『詐欺迷宮』?」
一階層。迷宮に入ってすぐ。初めて目の前に出てきた魔獣は、少し大きなリスの姿のもの。猫の成体くらいの大きさだ。だが、木の実を両手で持ってもぐもぐする姿は可愛らしい。
コウヤの発言に、ベルセンの女性冒険者ヒリタが答える。
「そうよ。あの可愛いのも、もう少し近付くと顔が変わるわ。それで、見た目可愛いものほど凶暴なの……」
「無害なのは、近付けば逃げるだろうにな……めっちゃ向かってくるんだよ。ホント、詐欺……」
同パーティメンバーのロインが嫌そうに顔を顰めながらも警戒する。
「とりあえず一層の正規ルート、二層までの階段まで準備運動も兼ねて駆け足でいきますよー。職員の方は、視認できた魔獣や魔物の数を頑張ってカウントしてください。訓練だと思ってやってみましょう」
「「「「「はいっ」」」」」
「冒険者の方は、飛びかかってきて危ないものだけ処理してください。一層はセーフティーゾーンもないので、一度一気に階段まで行きます。職員の方達の様子を見てペースも掴んでください」
「「「「「おうっ」」」」」
「では、行きます!」
「「「「「おうっ!」」」」」
マラソン大会のようなノリで、一同は駆け足で進んだ。
それから十五分ほど経っただろうか。無事に階段まで駆け抜け、一息吐いた。
「「「「「はあっ、はあっ、はあっ……………」」」」」
職員達はかなり息が上がっていた。
「し、しんど……っ」
「やべえ……っ、マジで疲れた……っ」
「こんなっ、走るのっ、な、何年っ、ぶりっ……っ」
彼らは階段に座り込んでしまっていた。だが、マイルズとコウヤは違う。
「ここの迷宮はヒンヤリしてて丁度いいですね~。ユースールの近くにもこういう迷宮があれば、ランニングするのにも良いんですけどねえ」
「マイルズさん、朝と夕のランニング続けてるんですか?」
「もちろんっ。領兵さん達との訓練に参加するためにも体力付けないと! あと、迷宮もたまに行ってますよ。神官さんと備品調達に書架の迷宮に~」
「あそこ良いですよね~。あっ、そのペンっ。三年筆じゃないですかっ」
「っ、やっぱり分かりますっ?」
マイルズの持っているペンは、書架の迷宮でもレアなドロップ品だ。きっかり使い始めてから三年間、インク切れを起こさず書き続けられるというもの。貴族の間では、これと一緒に別の迷宮で出る『三年日記』と共に贈り物として人気がある。
「一日一回、どこかに出現する光るネズミって、そんなの見つかる訳ないって思ってたんですけど、ホントに光ってるんですもんっ。見つけた時は大興奮でしたよ! 思わず走り出して、神官さんに怒られましたけどっ」
「あれは見つけた時、感動しますよねっ」
この話に、グラムとセクタがしみじみと頷く。
「あれはな~。深追いすべきじゃないって分かってても、ついつい追っちまうんだよな……」
「目の端に見えたって思った拍子に、もう足動くんだよな。誘い込まれてんの分かってんのに……」
ドロップ品はレア物なので、高値がつく。魔力を込めることで所有者を限定することもできる魔導具ともいえるものなので、そこを見ても高価なものだ。
そして、レアだからこそ、狩る難易度は少しばかり高くなる。その時のことは、二人には苦い思い出なのだろう。
「いや……いいんだぜ? 金のネズミからドロップする三年筆は、貴族に売れるやつだから高いし……けど、誘い込まれた先に居るのがな……」
「お、おう……ネズミの大群ならまだ許せるが……なあ……虫だし……うっ、思い出しただけで寒気が……っ」
「あ~……確かに、あれは衝撃でした……」
声が小さくなる。それは、口にするのもおぞましいと思っているからだ。そうして、マイルズも含めた三人が微妙な表情をしているのは気付かず、ヒリタが関心を向けたのは光るネズミだった。
「光るネズミ? どんな風に光るの? ちょっと見てみたいわ~」
「あれじゃね? 蛇んとこの、光るカメと同じじゃね? 俺ら一度見たじゃんか。氾濫前に」
「見た見た! すぐに見失っちゃったし、幻だったかもって思ってたけどっ、絶対居たよね! 光るカメ!」
もうじき、息も整うかなと様子を確認していたコウヤは、それを聞いてついそれを口にしてしまった。
「各迷宮には一体ずつ居るんですけどね。光るレアドロップ持ち。ただ、出現条件があるんで、中々出るようにならないですけど」
本当に何気ない様子だった。ちゃんと、古いギルドの資料にも、そういった光る魔獣や魔物の記述があるし、コウヤとしては誰もが知っている情報だと思っていたのだ。
だから、普通に仕事に戻る。
「数の記録確認しますね。あ、大丈夫ですよ。この後はそんなに走りませんから。体力のある最初にこの速さでどれだけ記録できるかを確認するためだったので」
「「「「「……はい……」」」」」
職員達は頭が回っていなかった。何か今、とっても重大な事を聞いたようなと頭を必死で動かそうとする。だが、言われた通りに記録用紙を見せるくらいしか出来なかった。
冒険者達も同じだ。今なんと言ったのかと必死で思い出そうとしていた。
そして、最も早くそれを処理し終えたグラムが口を開いた。
「こ、コウヤ……? そ、その……光るやつの出現条件って……?」
コウヤは、グラムの方を見ることなく、ただの雑談の延長のように、職員達が記録したものを確認しながら答えた。
「完全攻略ですよ。踏破だけじゃなくて、隠し部屋から全部誰かが開けないといけなくて。逆に、光るやつが出てないなら、まだ隠された通路や部屋があるってことです。氾濫前の『大蛇の迷宮』は、出現条件満たしてたんでしょうね」
「え……」
「書架の迷宮は、俺がレア物で何を出すか知りたかったので、残ってた隠し部屋や通路を暴いちゃったんですよ。使いやすいのが出て本当に良かったです」
「「「「「……」」」」」
「「「「「……」」」」」
聞いてる内に、グラムもコウヤがやらかしてんじゃないかなとは思っていた。だから、驚きはしない。
だが、これはさすがにないわと思う。グラムは記憶を探り、やはりこれはと注意する。
「コウヤ……それ、まだパックンとも再会してない時だよな?」
「そうですね? ギルドの職員になるちょっと前ですから」
コウヤは宙に視線を彷徨わせ、そうかなと記憶の照合を行う。
光るネズミの目撃情報が出始めたのは、間違いなくその頃だとグラムには確信があった。
「何してんだよ。まだ小さかったろ? 一人で迷宮とかダメだろうがっ。ってか、あの頃噂になってた迷宮に出る子どもの幽霊の話はお前かっ」
「え、ごめんなさい……噂になってました?」
「なってた」
「すみません……」
「ほんと、ちっさい時から変わらんのかっ」
「えっと……?」
《主だし? (*´ー`*) 》
《仕方ないでしゅよね》
《主様らしいやらかしです》
なんか怒られたとコウヤは目を丸くしていた。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回19日です!
「大丈夫ですよ? ちゃんと、ここのボスの弱点とかも分かってますし、テンキ達もいますから」
《ええ。問題ありません》
「テンキ教官が居るのは確かに……心強い」
澄まし顔のテンキを見て、そう言うグラムにコウヤは首を傾げる。
「あれ? グラムさん、レベル上がってから迷宮訓練行きましたよね?」
「ん? 行ったな。リクト教官に連れられて感覚の調整のため……あ」
「王座の迷宮も中層まで余裕で行ける実力になったのに、不安です?」
「……忘れてた……俺、強くなったんだった……」
「もしかして、他の近衛師団の方達も自覚が?」
もう一人の近衛師団の者。ユースールの冒険者であるマラックというグラムと同年の男性も、あっと口を開いてから、ゆっくりと神妙な顔でうんと頷いた。
「まあ、いきなりレベル上がりましたしね。今日も、調整を意識してください」
「「おう……」」
まさか、強くなって戸惑うことがあるとは思わなかったと、グラムとマラックは、肩を落としていた。
「では、出発します。職員の方達は数取器と記録用紙をセットしたクリップボードの用意をお願いします」
「「「「「はいっ」」」」」
カチカチと数をカウントしていく数取器を首から下げ、B5サイズくらいの紙を上部にあるクリップで挟めるクリップボードも紐があり、首から下げる。
因みに、数取器は五つ連結のもの。一層ごとで出現する魔獣や魔物の種類は、多くても五種類となっているためだ。
「本来は、二人から三人一組でやるべきかもしれませんが、難易度の高い迷宮に入る場合、護衛対象は少ないに越したことはありませんから、それぞれでやってみましょう」
「「「「「はい!」」」」」
やり方を知るというのが今回は大事なので、正確さよりも先ずはやってみてもらうことになっていた。
『果実の迷宮』
ここには、一見して見た目が可愛らしいと思える様々な魔獣や魔物が出る。
「そういえば、ここを別の名で呼んでる人たちがいましたねえ。確か……『詐欺迷宮』?」
一階層。迷宮に入ってすぐ。初めて目の前に出てきた魔獣は、少し大きなリスの姿のもの。猫の成体くらいの大きさだ。だが、木の実を両手で持ってもぐもぐする姿は可愛らしい。
コウヤの発言に、ベルセンの女性冒険者ヒリタが答える。
「そうよ。あの可愛いのも、もう少し近付くと顔が変わるわ。それで、見た目可愛いものほど凶暴なの……」
「無害なのは、近付けば逃げるだろうにな……めっちゃ向かってくるんだよ。ホント、詐欺……」
同パーティメンバーのロインが嫌そうに顔を顰めながらも警戒する。
「とりあえず一層の正規ルート、二層までの階段まで準備運動も兼ねて駆け足でいきますよー。職員の方は、視認できた魔獣や魔物の数を頑張ってカウントしてください。訓練だと思ってやってみましょう」
「「「「「はいっ」」」」」
「冒険者の方は、飛びかかってきて危ないものだけ処理してください。一層はセーフティーゾーンもないので、一度一気に階段まで行きます。職員の方達の様子を見てペースも掴んでください」
「「「「「おうっ」」」」」
「では、行きます!」
「「「「「おうっ!」」」」」
マラソン大会のようなノリで、一同は駆け足で進んだ。
それから十五分ほど経っただろうか。無事に階段まで駆け抜け、一息吐いた。
「「「「「はあっ、はあっ、はあっ……………」」」」」
職員達はかなり息が上がっていた。
「し、しんど……っ」
「やべえ……っ、マジで疲れた……っ」
「こんなっ、走るのっ、な、何年っ、ぶりっ……っ」
彼らは階段に座り込んでしまっていた。だが、マイルズとコウヤは違う。
「ここの迷宮はヒンヤリしてて丁度いいですね~。ユースールの近くにもこういう迷宮があれば、ランニングするのにも良いんですけどねえ」
「マイルズさん、朝と夕のランニング続けてるんですか?」
「もちろんっ。領兵さん達との訓練に参加するためにも体力付けないと! あと、迷宮もたまに行ってますよ。神官さんと備品調達に書架の迷宮に~」
「あそこ良いですよね~。あっ、そのペンっ。三年筆じゃないですかっ」
「っ、やっぱり分かりますっ?」
マイルズの持っているペンは、書架の迷宮でもレアなドロップ品だ。きっかり使い始めてから三年間、インク切れを起こさず書き続けられるというもの。貴族の間では、これと一緒に別の迷宮で出る『三年日記』と共に贈り物として人気がある。
「一日一回、どこかに出現する光るネズミって、そんなの見つかる訳ないって思ってたんですけど、ホントに光ってるんですもんっ。見つけた時は大興奮でしたよ! 思わず走り出して、神官さんに怒られましたけどっ」
「あれは見つけた時、感動しますよねっ」
この話に、グラムとセクタがしみじみと頷く。
「あれはな~。深追いすべきじゃないって分かってても、ついつい追っちまうんだよな……」
「目の端に見えたって思った拍子に、もう足動くんだよな。誘い込まれてんの分かってんのに……」
ドロップ品はレア物なので、高値がつく。魔力を込めることで所有者を限定することもできる魔導具ともいえるものなので、そこを見ても高価なものだ。
そして、レアだからこそ、狩る難易度は少しばかり高くなる。その時のことは、二人には苦い思い出なのだろう。
「いや……いいんだぜ? 金のネズミからドロップする三年筆は、貴族に売れるやつだから高いし……けど、誘い込まれた先に居るのがな……」
「お、おう……ネズミの大群ならまだ許せるが……なあ……虫だし……うっ、思い出しただけで寒気が……っ」
「あ~……確かに、あれは衝撃でした……」
声が小さくなる。それは、口にするのもおぞましいと思っているからだ。そうして、マイルズも含めた三人が微妙な表情をしているのは気付かず、ヒリタが関心を向けたのは光るネズミだった。
「光るネズミ? どんな風に光るの? ちょっと見てみたいわ~」
「あれじゃね? 蛇んとこの、光るカメと同じじゃね? 俺ら一度見たじゃんか。氾濫前に」
「見た見た! すぐに見失っちゃったし、幻だったかもって思ってたけどっ、絶対居たよね! 光るカメ!」
もうじき、息も整うかなと様子を確認していたコウヤは、それを聞いてついそれを口にしてしまった。
「各迷宮には一体ずつ居るんですけどね。光るレアドロップ持ち。ただ、出現条件があるんで、中々出るようにならないですけど」
本当に何気ない様子だった。ちゃんと、古いギルドの資料にも、そういった光る魔獣や魔物の記述があるし、コウヤとしては誰もが知っている情報だと思っていたのだ。
だから、普通に仕事に戻る。
「数の記録確認しますね。あ、大丈夫ですよ。この後はそんなに走りませんから。体力のある最初にこの速さでどれだけ記録できるかを確認するためだったので」
「「「「「……はい……」」」」」
職員達は頭が回っていなかった。何か今、とっても重大な事を聞いたようなと頭を必死で動かそうとする。だが、言われた通りに記録用紙を見せるくらいしか出来なかった。
冒険者達も同じだ。今なんと言ったのかと必死で思い出そうとしていた。
そして、最も早くそれを処理し終えたグラムが口を開いた。
「こ、コウヤ……? そ、その……光るやつの出現条件って……?」
コウヤは、グラムの方を見ることなく、ただの雑談の延長のように、職員達が記録したものを確認しながら答えた。
「完全攻略ですよ。踏破だけじゃなくて、隠し部屋から全部誰かが開けないといけなくて。逆に、光るやつが出てないなら、まだ隠された通路や部屋があるってことです。氾濫前の『大蛇の迷宮』は、出現条件満たしてたんでしょうね」
「え……」
「書架の迷宮は、俺がレア物で何を出すか知りたかったので、残ってた隠し部屋や通路を暴いちゃったんですよ。使いやすいのが出て本当に良かったです」
「「「「「……」」」」」
「「「「「……」」」」」
聞いてる内に、グラムもコウヤがやらかしてんじゃないかなとは思っていた。だから、驚きはしない。
だが、これはさすがにないわと思う。グラムは記憶を探り、やはりこれはと注意する。
「コウヤ……それ、まだパックンとも再会してない時だよな?」
「そうですね? ギルドの職員になるちょっと前ですから」
コウヤは宙に視線を彷徨わせ、そうかなと記憶の照合を行う。
光るネズミの目撃情報が出始めたのは、間違いなくその頃だとグラムには確信があった。
「何してんだよ。まだ小さかったろ? 一人で迷宮とかダメだろうがっ。ってか、あの頃噂になってた迷宮に出る子どもの幽霊の話はお前かっ」
「え、ごめんなさい……噂になってました?」
「なってた」
「すみません……」
「ほんと、ちっさい時から変わらんのかっ」
「えっと……?」
《主だし? (*´ー`*) 》
《仕方ないでしゅよね》
《主様らしいやらかしです》
なんか怒られたとコウヤは目を丸くしていた。
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