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第四世代

光編 ロボットとしての役目

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だから<可能性>については今後新たに考慮に入れつつ、今はまず、このヒト蛇ラミアを捕らえて麓に移送することに専念する。

だがまあ、現場で頑張ってくれてるのはロボット達だけどな。

その中で、

「あなたをここから先に行かせるわけにはいかない!」

桜華おうかがそう告げながらヒト蛇ラミアの前に立ちふさがった。

ここまでルイーゼと共に行動して世話を焼いてくれていたことで、彼女を第一の守護対象にしてくれていたんだろう。

あくまでもロボットとしての役目を果たそうとしてくれているだけに過ぎないのは事実でありつつ、何とも言えない気分になるのも事実だな。桜華おうかはそれこそ、ルイーゼを守るためなら躊躇なく自らを投げ出すだろう。データはきちんとバックアップが取られており、ボディはあくまで修理や取り換えの利くものでしかないものの、それでも、だ。

その桜華おうかと共に、高仁こうじんヒト蛇ラミアの前に立ちふさがる。それがまた、

<妻と共に自分の娘を守ろうとしている父親>

みたいでなあ。

もちろん、鈴夏すずかとアンデルセンも同じく立ちふさがってくれている。

さらに、ドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱも。

しかし、ヒト蛇ラミアはそれがまた不愉快らしく、牙を剥き出し猛然と突撃した。

対して桜華おうか達は人間のように声を掛け合うでもなく、それでいて確実な連携を見せてヒト蛇ラミアの侵攻を押しとどめる。

桜華おうか鈴夏すずかは<対怪物用打撃銃>を構え、弾丸はホビットMk-Ⅱらが装備していたものを譲り受けて容赦なくヒト蛇ラミア目掛けて放つ。

さすがにわずか十メートル程度の距離からのそれだとヒト蛇ラミアも躱しきれずに受ける。その様子は、まるでボクサーが相手のパンチを浴びているかのようでもあった。だとしてもなんという打たれ強さ。

その上で反撃もしてくるんだから、とんでもない。

現場で鈴夏すずかが制御しているからホビットMk-Ⅱの動きもよくなっているはずにも拘らず、高仁こうじんとアンデルセンが共にナックルガードを展開しハンマーパンチを繰り出してヒト蛇ラミアの攻撃を弾こうとしているにも拘らず、一機、また一機と蹴散らされてしまう。

そして、

「ゴアアッッ!!」

吠えるヒト蛇ラミアに<対怪物用打撃銃>を構え狙いをつけようとした桜華おうかのメインカメラが突然、機能停止する。

ホビットMk-Ⅱが牽制のために放った自動小銃の弾丸がヒト蛇ラミアの鱗に弾かれて思いがけない角度で飛んできて当たったんだ。こんなピンポイントにカメラに命中するなんてのは、確立としてはそれこそ限りなくゼロに近いというのに。

もちろん、メインカメラがやられてもサブカメラはいくつもあるし、他のロボットのカメラ映像を解析すれば何とかなる。

だがさすがに、反応は遅れてしまったのだった。

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