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第四世代
光編 満身創痍
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「桜華っっ!!」
カメラが破損し、ほんのわずかに反応の遅れが出た桜華を、ヒト蛇が容赦なく薙ぎ払う。
鈴夏がドーベルマンMPM及びホビットMk-Ⅱを使って援護してくれたものの間に合わなかった。
桜華のボディは部品をまき散らしながら十メートル以上宙を舞い、地面に叩きつけられる。
なのに彼女は、転がりつつも三本になった足で踏ん張り、立ち上がる。
そして、片方だけが残った重作業用マニピュレータで<対怪物用打撃銃>を構え、それを放つ。
その弾丸と言うか<鉄球>がヒト蛇の左脇腹を捉え、
「ゲエッッ!!」
思わず頭が下がったところに、顔面に向けて高仁のハンマーパンチ。
だがこれも、すさまじいタフネスぶりを見せるヒト蛇のカウンターを受け、今度は高仁が地面を転がった。
さすがに桜華よりは頑強に作られている高仁は、外見上の破損こそ小さかったものの、内部構造には少なからずダメージがあり、ステータス画面が真っ赤に染まる。
それでも、桜華と同じく怯むこともない。ボロボロの状態でも、体が動く限りはヒト蛇をこの場に圧し止めるために戦う。
しかし、ヒト蛇とであればいい勝負ができるだろうと考えていたドライツェンである高仁が一撃でこれとは、今回のヒト蛇の底力がそれ程のものということか。
そもそもヒト蛇の方も疲弊しきっているはずなのに、だからつい麻酔薬のアンプルが仕込まれたイタチ竜を捉えて食ってしまったはずなのに、もはや意味不明だな。
鈴夏がドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱを操って援護し、アンデルセンもハンマーパンチで牽制していることでとどめまでは刺されなかったが、まさに満身創痍の状態でヒト蛇に挑む桜華と高仁の姿は、痛々しくさえあった。
たとえロボットであってもやはり気分のいいものじゃない。
だが、桜華達の粘りもあり、急速にヒト蛇の動きが鈍り始めた。麻酔が効き始めたんだ。
その一方で、
「桜華……高仁……」
二機とも、ステータス画面が赤一色となり、機能を停止してしまった。その二機を、ドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱが運び、現場から遠ざける。もう、残った機体だけで対処が可能だったんだ。なおも抵抗を続けようとするヒト蛇だったものの、泥酔状態の酔っぱらいのように体の動きが定まらず、つい先ほどまでの途轍もない強さは見る影もなかった。この状態で動けること自体が驚嘆に値するものの、もはや脅威ではない。
あとはただ、ぐんにゃりとその場に横たわっていくのを見守るだけだった。
それでいて、バイタルサインは命に関わるような異常を示してはいないようだ。
どこまでも強靭な体をしているんだな。生物としては無理のある構造のはずなんだがなあ……
カメラが破損し、ほんのわずかに反応の遅れが出た桜華を、ヒト蛇が容赦なく薙ぎ払う。
鈴夏がドーベルマンMPM及びホビットMk-Ⅱを使って援護してくれたものの間に合わなかった。
桜華のボディは部品をまき散らしながら十メートル以上宙を舞い、地面に叩きつけられる。
なのに彼女は、転がりつつも三本になった足で踏ん張り、立ち上がる。
そして、片方だけが残った重作業用マニピュレータで<対怪物用打撃銃>を構え、それを放つ。
その弾丸と言うか<鉄球>がヒト蛇の左脇腹を捉え、
「ゲエッッ!!」
思わず頭が下がったところに、顔面に向けて高仁のハンマーパンチ。
だがこれも、すさまじいタフネスぶりを見せるヒト蛇のカウンターを受け、今度は高仁が地面を転がった。
さすがに桜華よりは頑強に作られている高仁は、外見上の破損こそ小さかったものの、内部構造には少なからずダメージがあり、ステータス画面が真っ赤に染まる。
それでも、桜華と同じく怯むこともない。ボロボロの状態でも、体が動く限りはヒト蛇をこの場に圧し止めるために戦う。
しかし、ヒト蛇とであればいい勝負ができるだろうと考えていたドライツェンである高仁が一撃でこれとは、今回のヒト蛇の底力がそれ程のものということか。
そもそもヒト蛇の方も疲弊しきっているはずなのに、だからつい麻酔薬のアンプルが仕込まれたイタチ竜を捉えて食ってしまったはずなのに、もはや意味不明だな。
鈴夏がドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱを操って援護し、アンデルセンもハンマーパンチで牽制していることでとどめまでは刺されなかったが、まさに満身創痍の状態でヒト蛇に挑む桜華と高仁の姿は、痛々しくさえあった。
たとえロボットであってもやはり気分のいいものじゃない。
だが、桜華達の粘りもあり、急速にヒト蛇の動きが鈍り始めた。麻酔が効き始めたんだ。
その一方で、
「桜華……高仁……」
二機とも、ステータス画面が赤一色となり、機能を停止してしまった。その二機を、ドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱが運び、現場から遠ざける。もう、残った機体だけで対処が可能だったんだ。なおも抵抗を続けようとするヒト蛇だったものの、泥酔状態の酔っぱらいのように体の動きが定まらず、つい先ほどまでの途轍もない強さは見る影もなかった。この状態で動けること自体が驚嘆に値するものの、もはや脅威ではない。
あとはただ、ぐんにゃりとその場に横たわっていくのを見守るだけだった。
それでいて、バイタルサインは命に関わるような異常を示してはいないようだ。
どこまでも強靭な体をしているんだな。生物としては無理のある構造のはずなんだがなあ……
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