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僕の足元にはナカに出された精液が垂れ落ちて床を汚していた
ちゃんと綺麗にしておかないと、嫌われちゃう...
痛む身体でティッシュを取り、汚れた床を掃除する
動くだけでお尻が痛くて、涙が止まらない
これは、痛かったから…
大丈夫、シゲルさんは僕のこと「愛してる」から
シゲルさんが、気持ち良くなってくれるならそれで…
床を拭いてるのに、水滴が落ちてまた汚れる
何度拭いても、次から次へと雫が溢れ落ちた
彼がシャワーに入っている音が止み、出て来るのを静かに待つ
まだ、やるのかな...
次は、前みたいに優しくして欲しいなぁ...
キスも、して欲しいんだけど...
最後にキスしてくれたのは、いつだったっけ…
さっきもして貰えなかった…
でも、後できっと、してくれるよね…
出てきた彼は、僕には目も向けず、さっさと寝室に行き寝てしまった
「仕方、ないよね…。発情期のあの子の相手もしてたもんね…
一回、抱いてくれただけでも、優しい…もん、ね…」
自分に言い聞かせるように口に出すも、虚しさと寂しさだけが募り、涙を洗い流すように自分もシャワーを浴びた
ナカに出された精液を処理しながら、声にならない泣き言を噛み殺した
ただの義務のようなセックス
愛を感じない、性欲処理のような...
自覚してしまうと耐えられない寂しさに涙が止まらず、頸にあるはずの噛み跡を撫でる
「運命の、番なんて...ズルいよ...」
口に出してしまうと我慢出来なくなり、小さく蹲って声を上げて泣いた
彼が起きてしまわないように、出来るだけ口元を手で押さえて
くぐもった声が浴室に響いていた
シャワーから上がり、パジャマに着替えてから寝室に向かう
「今日、綺麗にしててよかった。久しぶりにシゲルさんと一緒に寝れる」
彼の匂いに包まれて眠れると期待しながら寝室に入ると、僕の寝る場所は用意されていなかった
ベッドの真ん中で、大の字になってゆったり眠る彼
少しだけ端に寄って貰おうとしたけれど、寝ぼけながら邪魔だと言うように腕で払い除けられてしまった
「どこで、寝ようかな…」
一緒に寝る予定で買ったはずの広いベッドに自分場所はなくて、でも、せっかく帰って来てくれているのに、リビングのソファーで1人で寝るのだけは嫌だった
仕方なく薄手のタオルケットを出し、床で小さく丸くなって眠った
微かにだけど、一緒の部屋にいるから彼の匂いがする
きっと、明日あのベッドで寝たら彼の匂いがするはず…
小さな期待を胸に、冷える夜を床で眠った
朝起きると、当然のように彼の姿はなくて…
脱ぎ捨てられたように、昨日着ていた服がベッドに置かれていた
また一人ぼっちで、ひたすら彼を待つだけの日々が始まった
ちゃんと綺麗にしておかないと、嫌われちゃう...
痛む身体でティッシュを取り、汚れた床を掃除する
動くだけでお尻が痛くて、涙が止まらない
これは、痛かったから…
大丈夫、シゲルさんは僕のこと「愛してる」から
シゲルさんが、気持ち良くなってくれるならそれで…
床を拭いてるのに、水滴が落ちてまた汚れる
何度拭いても、次から次へと雫が溢れ落ちた
彼がシャワーに入っている音が止み、出て来るのを静かに待つ
まだ、やるのかな...
次は、前みたいに優しくして欲しいなぁ...
キスも、して欲しいんだけど...
最後にキスしてくれたのは、いつだったっけ…
さっきもして貰えなかった…
でも、後できっと、してくれるよね…
出てきた彼は、僕には目も向けず、さっさと寝室に行き寝てしまった
「仕方、ないよね…。発情期のあの子の相手もしてたもんね…
一回、抱いてくれただけでも、優しい…もん、ね…」
自分に言い聞かせるように口に出すも、虚しさと寂しさだけが募り、涙を洗い流すように自分もシャワーを浴びた
ナカに出された精液を処理しながら、声にならない泣き言を噛み殺した
ただの義務のようなセックス
愛を感じない、性欲処理のような...
自覚してしまうと耐えられない寂しさに涙が止まらず、頸にあるはずの噛み跡を撫でる
「運命の、番なんて...ズルいよ...」
口に出してしまうと我慢出来なくなり、小さく蹲って声を上げて泣いた
彼が起きてしまわないように、出来るだけ口元を手で押さえて
くぐもった声が浴室に響いていた
シャワーから上がり、パジャマに着替えてから寝室に向かう
「今日、綺麗にしててよかった。久しぶりにシゲルさんと一緒に寝れる」
彼の匂いに包まれて眠れると期待しながら寝室に入ると、僕の寝る場所は用意されていなかった
ベッドの真ん中で、大の字になってゆったり眠る彼
少しだけ端に寄って貰おうとしたけれど、寝ぼけながら邪魔だと言うように腕で払い除けられてしまった
「どこで、寝ようかな…」
一緒に寝る予定で買ったはずの広いベッドに自分場所はなくて、でも、せっかく帰って来てくれているのに、リビングのソファーで1人で寝るのだけは嫌だった
仕方なく薄手のタオルケットを出し、床で小さく丸くなって眠った
微かにだけど、一緒の部屋にいるから彼の匂いがする
きっと、明日あのベッドで寝たら彼の匂いがするはず…
小さな期待を胸に、冷える夜を床で眠った
朝起きると、当然のように彼の姿はなくて…
脱ぎ捨てられたように、昨日着ていた服がベッドに置かれていた
また一人ぼっちで、ひたすら彼を待つだけの日々が始まった
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