10 / 29
10
しおりを挟む
「ハルくん、いつもごめんね。ご飯とか色々、ホントにありがとう」
暖かく落ち着いた雰囲気の喫茶店
僕のお気に入りの店で、家からも近いからよく来る場所
前は、彼と一緒によく来ていた場所
最近は、ハルくんにお礼を言う時にしか来れてない場所
大好きな場所なのに、来るといつも寂しくなっちゃう
「あいつ、ちゃんと帰ってきてるのか?ミツ、大切にして貰えてるのか?嫌なら、俺のところに...」
「ハルくん、大丈夫、すっごく大切にして貰ってるから。
この間帰って来てくれた時も、発情期の時に一人ぼっちにしてごめんね。って優しくして貰ったし、その後も一緒にいてくれてたから」
ハルくんの言葉を遮り、安心させようと被せるように早次に答える
「次の発情期の時は、ずっと一緒に居てくれるって言ってたから。約束したから、大丈夫だから」
そう言うと、困った顔で彼は微笑み、「なら、安心だな」と頭を撫でてくれた
ホントは、何も言ってくれなかったけど…
これ以上ハルくんには甘えられない…
ハルくんは、僕の番じゃないから…
「来週から3ヶ月くらい出張が入ったから、会いに来れなくなるけど大丈夫か?
仕事は今まで通り在宅で出来るのを回すから、無理だけはするなよ?
何かあれば、林田に連絡してくれたらいいから。俺に直接、電話してくれてもいいから」
心配そうな顔で見つめてくるハルくんに、安心させるように微笑む
本当は、一瞬不安が過ぎるけど、バレないように笑顔を作る
ハルくんとはただの幼馴染
これ以上、迷惑をかけちゃダメ
これは、僕とシゲルさんの問題だから…
ハルくんに、これ以上甘えちゃダメ
「いつもありがとう。仕事も、ハルくんが助けてくれないと働けない奴でごめんなさい。
お仕事、気をつけてね。ハルくんも、無理しないようにね」
近況報告も終わり、忙しい彼と別れてポツンとテーブルに1人残される
「帰りたく、ないな…」
残った紅茶をチビチビと飲みながら、誰も待っていてくれない寂しい部屋を思う
帰っても誰も居ない部屋
2人の家のはずなのに、ずっと1人で住んでいる部屋
残っていた紅茶を飲み干してしまい、時間を潰す理由を失くしてしまった
諦めて、ひとりぼっちの部屋に戻ることにした
暖かく落ち着いた雰囲気の喫茶店
僕のお気に入りの店で、家からも近いからよく来る場所
前は、彼と一緒によく来ていた場所
最近は、ハルくんにお礼を言う時にしか来れてない場所
大好きな場所なのに、来るといつも寂しくなっちゃう
「あいつ、ちゃんと帰ってきてるのか?ミツ、大切にして貰えてるのか?嫌なら、俺のところに...」
「ハルくん、大丈夫、すっごく大切にして貰ってるから。
この間帰って来てくれた時も、発情期の時に一人ぼっちにしてごめんね。って優しくして貰ったし、その後も一緒にいてくれてたから」
ハルくんの言葉を遮り、安心させようと被せるように早次に答える
「次の発情期の時は、ずっと一緒に居てくれるって言ってたから。約束したから、大丈夫だから」
そう言うと、困った顔で彼は微笑み、「なら、安心だな」と頭を撫でてくれた
ホントは、何も言ってくれなかったけど…
これ以上ハルくんには甘えられない…
ハルくんは、僕の番じゃないから…
「来週から3ヶ月くらい出張が入ったから、会いに来れなくなるけど大丈夫か?
仕事は今まで通り在宅で出来るのを回すから、無理だけはするなよ?
何かあれば、林田に連絡してくれたらいいから。俺に直接、電話してくれてもいいから」
心配そうな顔で見つめてくるハルくんに、安心させるように微笑む
本当は、一瞬不安が過ぎるけど、バレないように笑顔を作る
ハルくんとはただの幼馴染
これ以上、迷惑をかけちゃダメ
これは、僕とシゲルさんの問題だから…
ハルくんに、これ以上甘えちゃダメ
「いつもありがとう。仕事も、ハルくんが助けてくれないと働けない奴でごめんなさい。
お仕事、気をつけてね。ハルくんも、無理しないようにね」
近況報告も終わり、忙しい彼と別れてポツンとテーブルに1人残される
「帰りたく、ないな…」
残った紅茶をチビチビと飲みながら、誰も待っていてくれない寂しい部屋を思う
帰っても誰も居ない部屋
2人の家のはずなのに、ずっと1人で住んでいる部屋
残っていた紅茶を飲み干してしまい、時間を潰す理由を失くしてしまった
諦めて、ひとりぼっちの部屋に戻ることにした
152
お気に入りに追加
669
あなたにおすすめの小説
【本編完結済】巣作り出来ないΩくん
こうらい ゆあ
BL
発情期事故で初恋の人とは番になれた。番になったはずなのに、彼は僕を愛してはくれない。
悲しくて寂しい日々もある日終わりを告げる。
心も体も壊れた僕を助けてくれたのは、『運命の番』だと言う彼で…

孕めないオメガでもいいですか?
月夜野レオン
BL
病院で子供を孕めない体といきなり診断された俺は、どうして良いのか判らず大好きな幼馴染の前から消える選択をした。不完全なオメガはお前に相応しくないから……
オメガバース作品です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

白い部屋で愛を囁いて
氷魚彰人
BL
幼馴染でありお腹の子の父親であるαの雪路に「赤ちゃんができた」と告げるが、不機嫌に「誰の子だ」と問われ、ショックのあまりもう一人の幼馴染の名前を出し嘘を吐いた葵だったが……。
シリアスな内容です。Hはないのでお求めの方、すみません。
※某BL小説投稿サイトのオメガバースコンテストにて入賞した作品です。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる