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女装と復讐 -完結編-
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撮影…撮影…撮影とサイン…撮影…撮影…撮影…サイン…撮影…撮影…。
あぁもう!ここに居たらキリがない!
なんて思ってるうちに、次の女の子たちが来た…。
『あの、私たちも金魚ちゃんと一緒に写真撮ってもらってい…』
『ちょっ…ちょっと待って!』
振り向いて、黙ってツーショット撮影のカメラをずーっと任せられ続けていた詩織を、僕は勢いよく見た。
「…ねぇ詩織…」
「うん…なぁに?」
「カメラの撮影ばっかりお願いしてて…ごめん」
「えっ?うぅん。私は全然平気よ。だから気にしないで」
「……。」
待ってる女の子たちが、疑うような目でこっちを見てる…。
詩織は身体ごと、僕の方へと振り返った。
「じゃなくて…本当は私に別に言いたいこと、あるんじゃないの?」
「う、うん。あのさ…キリがないし…もうどこか行こう…」
「ぷっ、ははははー。ねー。キリないよねー。じゃあ…」
「??」
「…?」
誰にも聞かれないよう小声で囁き合ったあと、詩織は寄り集まる女の子たち集団のほうを見た。
『金魚ちゃーん…まだですか…?』
『並んで待ってるみんなー!ごめんなさーい!彼女たちとのツーショットを、今日の撮影の最後にしまーす!』
『えーっ!!』と反論の声を上げる女の子たち集団。
『金魚と私、これから大事な用があるの。だから…本当にみんな、ごめんね!』
本日最後の、女の子たち2人との撮影をさっさと済ませ、僕らはハイカラ通りから逃げるように、足早に立ち去った…。
ちなみに…解ってるとは思うけど《大事な用があるから》ってのは…その場凌ぎの嘘です。ごめん。
忘れてはならない。僕らの1番の目的は…丹波彩乃。
あの《鈴&彩乃姉妹の喧嘩》の件以来、彩乃の姿はこのハイカラ通りから…瀬ヶ池から忽然と消えてしまった。
何の噂さえも聞かな…いや、《彩乃は東京都内某所に出没している》みたいな書き込み…噂?を、《カラフル》でちらっと見た…気がするけど…本当?
『…ねぇ詩織、これから…あとどうする?』
『うーん…ねぇ。どうしよう…』
今更だけど確認。
藤浦市の繁華街、メインスポットといったら…今居た《ハイカラ通り》と《嘉久見大通り》、その嘉久見大通りの真ん中に建つ超高層ビル《la satif emplie》…それと《新井早瀬駅周辺》もかな。
他にも《Tシャツ横丁》とか《PARCO早瀬ヶ池店》とか、他のお店とかもあるけど…。
でも…宮学のあの好男子《斎藤義人》がいつも居るTシャツ横丁だけは…勘弁してください…。
『…夏休み中、こうも毎日毎日、早瀬ヶ池とか嘉久見大通りに来てたら、なーんか行きたいってとこ、無くなっちゃったね…』
今まで…長い長い夏季休暇の前までは、《瀬ヶ池や嘉久見大通りに行くのは週1回。土曜日だけ》だったから、あまり《飽きる…》ということなく良かったけど…。
…行き場に悩む詩織…そして僕、金魚。
それでも話し合った結果…。
『…じゃあ、金魚。仕方ないから、またアンプリエの中を、ぶらぶらとお散歩する…?』
『うん。仕方ないよね…』
『外を歩くより、アンプリエのお散歩のほうが、紫外線とか日焼けとかも、気にしなくていいから楽だしねー』
『あー。確かに』
2日前にアンプリエ内にある、女の子たちに人気のあのカフェ・スィーツ店《フィユタージュ》に行ったばかり…。
…結局、アンプリエ内の散歩も40分後には飽きて、そのあとは悩みに悩んだ末…地下鉄を利用して、秋良さん達の事務所に遊びに行こう!ってなって…歩美さんを僕らのお喋りに巻き込んで、忙しいのに仕事の邪魔をしちゃって…。
でも楽しかった…みんなでいっぱい笑った。
最後まで我慢してくれた秋良さん…ありがとうございます。
…結局…午後7時過ぎまで、また瀬ヶ池の街を歩き回って、やっとナオさんの化粧品に戻ってきた…。
あぁもう!ここに居たらキリがない!
なんて思ってるうちに、次の女の子たちが来た…。
『あの、私たちも金魚ちゃんと一緒に写真撮ってもらってい…』
『ちょっ…ちょっと待って!』
振り向いて、黙ってツーショット撮影のカメラをずーっと任せられ続けていた詩織を、僕は勢いよく見た。
「…ねぇ詩織…」
「うん…なぁに?」
「カメラの撮影ばっかりお願いしてて…ごめん」
「えっ?うぅん。私は全然平気よ。だから気にしないで」
「……。」
待ってる女の子たちが、疑うような目でこっちを見てる…。
詩織は身体ごと、僕の方へと振り返った。
「じゃなくて…本当は私に別に言いたいこと、あるんじゃないの?」
「う、うん。あのさ…キリがないし…もうどこか行こう…」
「ぷっ、ははははー。ねー。キリないよねー。じゃあ…」
「??」
「…?」
誰にも聞かれないよう小声で囁き合ったあと、詩織は寄り集まる女の子たち集団のほうを見た。
『金魚ちゃーん…まだですか…?』
『並んで待ってるみんなー!ごめんなさーい!彼女たちとのツーショットを、今日の撮影の最後にしまーす!』
『えーっ!!』と反論の声を上げる女の子たち集団。
『金魚と私、これから大事な用があるの。だから…本当にみんな、ごめんね!』
本日最後の、女の子たち2人との撮影をさっさと済ませ、僕らはハイカラ通りから逃げるように、足早に立ち去った…。
ちなみに…解ってるとは思うけど《大事な用があるから》ってのは…その場凌ぎの嘘です。ごめん。
忘れてはならない。僕らの1番の目的は…丹波彩乃。
あの《鈴&彩乃姉妹の喧嘩》の件以来、彩乃の姿はこのハイカラ通りから…瀬ヶ池から忽然と消えてしまった。
何の噂さえも聞かな…いや、《彩乃は東京都内某所に出没している》みたいな書き込み…噂?を、《カラフル》でちらっと見た…気がするけど…本当?
『…ねぇ詩織、これから…あとどうする?』
『うーん…ねぇ。どうしよう…』
今更だけど確認。
藤浦市の繁華街、メインスポットといったら…今居た《ハイカラ通り》と《嘉久見大通り》、その嘉久見大通りの真ん中に建つ超高層ビル《la satif emplie》…それと《新井早瀬駅周辺》もかな。
他にも《Tシャツ横丁》とか《PARCO早瀬ヶ池店》とか、他のお店とかもあるけど…。
でも…宮学のあの好男子《斎藤義人》がいつも居るTシャツ横丁だけは…勘弁してください…。
『…夏休み中、こうも毎日毎日、早瀬ヶ池とか嘉久見大通りに来てたら、なーんか行きたいってとこ、無くなっちゃったね…』
今まで…長い長い夏季休暇の前までは、《瀬ヶ池や嘉久見大通りに行くのは週1回。土曜日だけ》だったから、あまり《飽きる…》ということなく良かったけど…。
…行き場に悩む詩織…そして僕、金魚。
それでも話し合った結果…。
『…じゃあ、金魚。仕方ないから、またアンプリエの中を、ぶらぶらとお散歩する…?』
『うん。仕方ないよね…』
『外を歩くより、アンプリエのお散歩のほうが、紫外線とか日焼けとかも、気にしなくていいから楽だしねー』
『あー。確かに』
2日前にアンプリエ内にある、女の子たちに人気のあのカフェ・スィーツ店《フィユタージュ》に行ったばかり…。
…結局、アンプリエ内の散歩も40分後には飽きて、そのあとは悩みに悩んだ末…地下鉄を利用して、秋良さん達の事務所に遊びに行こう!ってなって…歩美さんを僕らのお喋りに巻き込んで、忙しいのに仕事の邪魔をしちゃって…。
でも楽しかった…みんなでいっぱい笑った。
最後まで我慢してくれた秋良さん…ありがとうございます。
…結局…午後7時過ぎまで、また瀬ヶ池の街を歩き回って、やっとナオさんの化粧品に戻ってきた…。
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