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女装と復讐 -躍動編-
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Sing You -彼女はBest Friend-
作詞:鈴木秋良(木乃伊)
作曲:大久保啓介(-)
歌 :岡本詩織
(BPM=92)
春の夕暮れ誘われ ビルの屋上へのぼった
待ってた彼女振り向き 私にそっと打ち明けた
失恋したって彼女 もうすぐ夜がくるね
明日からまた頑張ろう 絶対良いことあるから
メイクも服もお洒落して 夢を追い続けてた
あなたも私もそう 明日を競い続けた
月の女神が今 見守ってるこの街は
キラキラと煌めいて 私たちみたいだね
どんな辛いときも いつもここに来よう
夜の街のネオンが 心を癒してくれる…
彼もいつかわかるはず 大切ななにかを
今自ら拒んで それは二度と戻らないと
あなたはもう振り向かないで 顔を上げ手を伸ばそう
夜空を飾る星の 一等星を見つけて
いつか夜が明けて 心地好い朝の風が
そっと頬を撫でて あなたが目覚めたとき
雨のあとの虹が 未来を指してくれる
夢に見てた景色が こんなに輝いてる
今日から私たちは また手を繋いでいこう
二人で目指してゆこう 新しい希望を見つけて
彼女の歌う声が 世界に響きわたる
いつか世界一の 幸運を手にして
本物の幸せを ずっと探していこう
私たちはずっと 親友 なんだからね…
ずっと友達だからね …sing you
…すーっと、詩織の声が青空に吸い込まれていくように、ゆっくりと詩織は歌い終えた。
たくさんの観客から、わあっと声援と大きな拍手。僕は詩織の元へ駆け寄った。
『よかったよ詩織。最高だった』
『はーぁ、心臓がヤバい…でも気持ちよかったぁ…』
詩織は両手を上げ、僕と軽く抱擁し合った。あの《特設ステージ用テント》のほうへ視線をやると、鈴ちゃんも大きく拍手をして、詩織に手を振ってくれてた。
詩織は鈴ちゃんに手を振って返して…振り向いて秋良さん達にも手を振った。
そして詩織は一度深呼吸して息を整え…心を落ち着かせてから…もう一度観客に向かって大きく手を振る。
『みんな、聴いてくれてありがとーう!』
鳴り止まない拍手と声援。
『はいはい。みんな、拍手ありがとう。落ち着いて…みんな一旦落ち着こう』
観客側が落ち着くのを待って、詩織が語りはじめた。
『えぇと…歌う前にも言ったんですけど、この歌は今日のために用意したオリジナルの曲で、今の歌を作詞してくれたのは…あのお兄さんでーす』
詩織がステージ上を駆けて秋良さんの元へ。秋良さんと一緒に観客に向けて、また大きく手を振る。
『この社会人バンドのリーダーの、鈴木秋良くんでーす!こんな素敵な歌を私のために作ってくれて…秋良くん!ほんとにありがとーう♪』
詩織は秋良さんとも軽く抱擁し合った。
僕は振り返って、独り…その様子をじーっと眺めてる…。
『えー…と。じゃあ…』
詩織が僕の横へとまた戻ってきた。
『次は…あなたの番ね。金魚』
『う…うん』
…観客ってさ、こういう発言がある度に、何度も何度もわあっと盛り上がるよね…何にでも反応するっていうのか。
『きゃははは。金魚、もしかして…緊張してるんじゃない?』
『してない!してないよ…』
『きゃはははは♪』
本当に楽しそう…詩織は気持ちが良いくらい元気に笑ってる。
僕もついつい、詩織のそれに反応して…ちょっと叫んでしまった…ダメダメ。
『じゃあ金魚、みんなに喋って♪』
『うん。喋るよ…』
詩織はタンバリンの傍までまた駆けていって、タンバリンを拾い上げた。
『私は…金魚が歌ってるあいだ、ここでタンバリン叩いて踊ってるから』
『え?なにそれ』
『きゃははは』
『…私が今から歌う歌も、詩織と同じく今日のために用意したオリジナルの歌です…』
なんだか急に…ちょっとだけ緊張する…。
『詩織はちょっと落ち着いたPOPな曲だったけど、私が歌うのはROCKだから…』
ちらっと、横の詩織を見ると…《ほらほら!もっと思い切って!気合いを見せて!》みたいな笑顔で、身振り手振りで僕を煽ってる…。
それを見たらそれだけで、一瞬で緊張なんて何処かへ飛んでいった…。
『…みんなー!ハイテンションで行くよー!宜しくー!』
僕は両手でマイクを持って、観客側に向かって叫んだ…一気に吹っ切れた!
詩織もタンバリンを掲げてシャラシャラ振って、いい笑顔で小さく跳んで楽しそう。
まずは啓介さんの渋いベースギターの演奏から…次に秋良さんとわっちさんのギター演奏が加わって…最後にヤマさんのドラム演奏。
このイントロ、ほんとカッコいい…!
僕だって頑張る!
僕は右手に握ったマイクを、更にぎゅっと握って…口元へ。
作詞:鈴木秋良(木乃伊)
作曲:大久保啓介(-)
歌 :岡本詩織
(BPM=92)
春の夕暮れ誘われ ビルの屋上へのぼった
待ってた彼女振り向き 私にそっと打ち明けた
失恋したって彼女 もうすぐ夜がくるね
明日からまた頑張ろう 絶対良いことあるから
メイクも服もお洒落して 夢を追い続けてた
あなたも私もそう 明日を競い続けた
月の女神が今 見守ってるこの街は
キラキラと煌めいて 私たちみたいだね
どんな辛いときも いつもここに来よう
夜の街のネオンが 心を癒してくれる…
彼もいつかわかるはず 大切ななにかを
今自ら拒んで それは二度と戻らないと
あなたはもう振り向かないで 顔を上げ手を伸ばそう
夜空を飾る星の 一等星を見つけて
いつか夜が明けて 心地好い朝の風が
そっと頬を撫でて あなたが目覚めたとき
雨のあとの虹が 未来を指してくれる
夢に見てた景色が こんなに輝いてる
今日から私たちは また手を繋いでいこう
二人で目指してゆこう 新しい希望を見つけて
彼女の歌う声が 世界に響きわたる
いつか世界一の 幸運を手にして
本物の幸せを ずっと探していこう
私たちはずっと 親友 なんだからね…
ずっと友達だからね …sing you
…すーっと、詩織の声が青空に吸い込まれていくように、ゆっくりと詩織は歌い終えた。
たくさんの観客から、わあっと声援と大きな拍手。僕は詩織の元へ駆け寄った。
『よかったよ詩織。最高だった』
『はーぁ、心臓がヤバい…でも気持ちよかったぁ…』
詩織は両手を上げ、僕と軽く抱擁し合った。あの《特設ステージ用テント》のほうへ視線をやると、鈴ちゃんも大きく拍手をして、詩織に手を振ってくれてた。
詩織は鈴ちゃんに手を振って返して…振り向いて秋良さん達にも手を振った。
そして詩織は一度深呼吸して息を整え…心を落ち着かせてから…もう一度観客に向かって大きく手を振る。
『みんな、聴いてくれてありがとーう!』
鳴り止まない拍手と声援。
『はいはい。みんな、拍手ありがとう。落ち着いて…みんな一旦落ち着こう』
観客側が落ち着くのを待って、詩織が語りはじめた。
『えぇと…歌う前にも言ったんですけど、この歌は今日のために用意したオリジナルの曲で、今の歌を作詞してくれたのは…あのお兄さんでーす』
詩織がステージ上を駆けて秋良さんの元へ。秋良さんと一緒に観客に向けて、また大きく手を振る。
『この社会人バンドのリーダーの、鈴木秋良くんでーす!こんな素敵な歌を私のために作ってくれて…秋良くん!ほんとにありがとーう♪』
詩織は秋良さんとも軽く抱擁し合った。
僕は振り返って、独り…その様子をじーっと眺めてる…。
『えー…と。じゃあ…』
詩織が僕の横へとまた戻ってきた。
『次は…あなたの番ね。金魚』
『う…うん』
…観客ってさ、こういう発言がある度に、何度も何度もわあっと盛り上がるよね…何にでも反応するっていうのか。
『きゃははは。金魚、もしかして…緊張してるんじゃない?』
『してない!してないよ…』
『きゃはははは♪』
本当に楽しそう…詩織は気持ちが良いくらい元気に笑ってる。
僕もついつい、詩織のそれに反応して…ちょっと叫んでしまった…ダメダメ。
『じゃあ金魚、みんなに喋って♪』
『うん。喋るよ…』
詩織はタンバリンの傍までまた駆けていって、タンバリンを拾い上げた。
『私は…金魚が歌ってるあいだ、ここでタンバリン叩いて踊ってるから』
『え?なにそれ』
『きゃははは』
『…私が今から歌う歌も、詩織と同じく今日のために用意したオリジナルの歌です…』
なんだか急に…ちょっとだけ緊張する…。
『詩織はちょっと落ち着いたPOPな曲だったけど、私が歌うのはROCKだから…』
ちらっと、横の詩織を見ると…《ほらほら!もっと思い切って!気合いを見せて!》みたいな笑顔で、身振り手振りで僕を煽ってる…。
それを見たらそれだけで、一瞬で緊張なんて何処かへ飛んでいった…。
『…みんなー!ハイテンションで行くよー!宜しくー!』
僕は両手でマイクを持って、観客側に向かって叫んだ…一気に吹っ切れた!
詩織もタンバリンを掲げてシャラシャラ振って、いい笑顔で小さく跳んで楽しそう。
まずは啓介さんの渋いベースギターの演奏から…次に秋良さんとわっちさんのギター演奏が加わって…最後にヤマさんのドラム演奏。
このイントロ、ほんとカッコいい…!
僕だって頑張る!
僕は右手に握ったマイクを、更にぎゅっと握って…口元へ。
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